「ちゃわんや15世 豊斎のblog」
茶陶、朝日焼の十五世、松林豊斎。
陶芸、お茶、日本の伝統的な美意識のほか、趣味のPCや携帯、そして祇園の遊び方。
 



昨日我が窯の玄窯に火が入りました。

毎回のことですが、ここ一と月ほどは、
深夜まで、時には夜が明けるなるまで制作に追われました。
いつも家内からは、
「もっと早くから始めて昼間だけの仕事ですませばいいのに。
もう、若くはないんだから」
といわれますが。

私にとっての窯焚き前とはそんなもので、
余裕で窯を焚くというのは、なぜか実感できません。
もう、体力の限界まで目いっぱい頑張って窯を焚かないと、
いい結果が得られないような気がするんです。
自分でも不思議で、なぜかよくわかりません。
父もそうでしたが、だからといって父がそうするようにと
言ったわけではないんです。

父が元気な時は、父を半分ずつぐらいの仕事量を
分け合っていました。
その父の分がだんだん少なくなって、
やがて私だけですべて作らなければならない時期は、
本当にきつかったです。
しかし、今に比べると若さもあったわけです。
そして、今は息子が半分のスペースを助けてくれます。
これは本当に助かります。
そして、いつかはだんだん私の分も減らしていくんでしょう。

平成七年三月に襲名して以来、十七年です。
私の指揮のもとで玄窯を焚くのは、実に43回目になります。
だけどいまだに、手探り状態でなかなかマスターしたという
実感が持てません。
難しいものです。

写真は火をつけたばかりの窯口です。
今日も一日焙り焚きで、明日朝から本番になります。
焼成終了は
明後日未明の予定。窯出しは18日です。

窯口の上には、先月25日この窯焚きの祈願に
愛宕さんにお参りしてきたお札。
襲名当初から、登窯の窯焚きには必ず愛宕さんに登り、
窯焚きの安全といい窯でありますようにと祈願しています。




お札の横には、三方の上にお酒と洗米とお塩を供えます。
いつから始まったやら、昔からそうしています。
直接的には、この準備だけが家内が窯にかかわる仕事です。
これも母から受け継ぎました。

どうか今回こそ、会心の窯出しができますように!

もしお時間があれば、明日の窯焚きを見学していただき、
いい窯を念じて薪の一本も投入していただければ幸いです。
明日の窯の最高潮は、お昼の部は2時ころになる予定です。







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コメント
 
 
 
ねぇ (nene777ne@yahoo.co.jp)
2012-05-16 11:51:49
はじめまして!( )/!ーロハ ンッ( ・) コッチダ!(^ー^)/ハロー!! 初めてコメント残していきます、おもしろい内容だったのでコメント残していきますねー私もブログ書いてるのでよければ相互リンクしませんか?私のブログでもあなたのブログの紹介したいです、私のブログもよかったら見に来てくださいね!コメント残していってくれれば連絡もとれるので待ってますねーそいじゃ*゜.+:。o○o。ヘヘ∈・^ミβ"*゜アドレス残していくのでメールしてね!そいじゃ*゜.+:。o○o。ヘヘ∈・^ミβ"*゜
 
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