入学式の時に、「雑巾もってこいや。三枚持って来いや。週明けに持って来いや!」
なんて乱暴には言われてませんが、私の気持ち的にはこんな感じです。
たかが雑巾だとナメてやしませんか?雑巾舐めたりしませんか?
雑巾は奥が深い。
雑巾にはその母親の人となりが見え隠れするような気がしてならない。
私が小学生の頃、やはり雑巾を家庭から学校に持って行かなければならなかった。
その際、先生が毎度毎度「新しいタオルで用意する必要ありません。使い古したタオルや布でいーのです。その方が汚れも落ちます。お母さんにそう伝えなさい。」と念押しして言われた。
皆が持ち寄る雑巾は、雑巾といえどもそれぞれ個性を発揮していた。
花柄などの柄が美しい系、粗品系、粗品系でも色が鮮やかだったりして、
「俺は青!」「俺は黄色!」「俺、長湯温泉やー」「私、久住山」と地元の名山の絵柄が描かれたりしてたもんだ。
ミシンを使った綺麗な縫い目の雑巾もあれば、手縫いで刺し子チックなものもあった。
私の母は手縫いのものを用意してくれていた。気合の入っている時か時間があったときには刺し子ちっくな縫い方をしていたな。
従姉妹にいたっては、ばあちゃんに古い布切れを何枚も合わせた雑巾を持たされそうになり、激しく抵抗していた。
ばあちゃんに「まだ使えるタオルを雑巾にするやつがおるか」と言われ、「おしんの時代じゃねーんやで」とのセリフが強烈だった。
年の離れた妹が小学生の頃母が「雑巾のタオル、今はみんな新品やねんて」と新しいタオルを用意していたな。
そしてそれからまたしばらくして、テレビで「最近の親は子供が学校へ持って行く雑巾を買うそうです。」「えー。雑巾を買うんですか」「驚きでしょう。」なんてのをやってた。
そして、今の時代は?
情報によれば100均で購入できるそうだ。
うーん。
こんだけ、雑巾とはこうあるべき。の記憶があると困るよ。
雑巾一つで親としてどんなんか。とか見えてきそうで怖いのよ。
そしてそれを見るのが娘の担任教師ともなれば油断大敵火がボーボー。
簡単な親だと思われちゃ困るんだよね。
でも時代の流れにある程度は流されなければ、従姉妹のように「おしん」擬きになってしまう。
今、このご時世、時代は『エコ』でないかい??
しばし考えたが、考えるの阿保らしい事に気づく。
完成品。
雑巾一つ縫うのも一苦労なので、とりあえずまとめて作っとく。
雑巾とはやはり、不要になったタオルで作るのが私の考えからはシックリくる。
手縫いはムリだな。
仕事してたり、赤ちゃんが居たり、ミシンがなかったりすれば間違いなく100均に走るだろうけれど、うちにはミシンがある。
雑巾縫うとミシン壊れるとかいうけどねー。
ただ、自分のために自分が用意する雑巾だったら、使い捨て雑巾買うね。
アネキが帰宅して雑巾の事をきいてみた。
「みんな真っ白で同じヤツだったよー」と言っていた。
さては買う派が多いな?
「雑巾は掃除するために使うものだから、もう使わないタオルでいーの。」と言っておいた。