先生は,こんな本を読んでいます

読み聞かせを15年間毎日続けているちばちゃん(先生)が
読んできた本の紹介をします

23.田上幹樹『快適習慣の落とし穴』生活人新書2006年

2006年03月19日 | Weblog
▼ 副題に「懲りない患者」とついています。糖尿病・高血圧につい
 ての多くの著書を持つ田上医師と患者との本音の会話を再現した
 本です。
  患者との「死を意識」した厳しいやりとりが忠実に文章化されて
 います。

    「生活習慣病」は自覚症状がないまま病気が進行す
    る。だからこそ、病気と密接な関連がある「生活習慣」
    を変えようというインセンティブが働かない。なぜイン
    センティブが働かないのか、理由は明白である。「生活
    習慣」は大部分が「快適習慣」、変えられないのではな
    くて変えたくないからである。

▼ 昨年暮れに、尿管結石になったり、人間ドックでひっかかったり
 した私は、この部分に同感します。
  「変えよう」と口では言っているけど、心の中ではやっぱり「変え
 たくない」のです。
  
  「死の四重奏」という言葉をご存知でしょうか?
     ●肥満  ●糖尿病  ●高血圧  ●高脂血症
 の4つのことです。
  私は4つとも縁がないと思ってきましたが、どうやら血圧が高そう
 です。
  他の3つもこれからの食生活で、どうなるかわかりません。

▼ 著者は糖尿病が専門ですので、糖尿病の事例が多く書かれてい
 す。
 
    「糖尿病が強く疑われる」有病者は約740万人、「糖
    尿病の可能性を否定できない」予備軍が約880万人(
    合計1620万人)と推計されている。糖尿病患者の急増
    を抑制するためには、専門医によるきめ細かい指導が
    必要であるが、糖尿病専門医は3095名(2005年11月)
    にすぎない。

  そして、糖尿病とガンの関係についても示唆しています。

    糖尿病とガンはともに頻度の高い病気であり、両者の
    間に何らかの関係が存在するのではないかという報告
    は古くから散見された。最近、糖尿病とガンに多くの
    共通した要因が存在することが次々と明らかになり、
    両者の関係が改めて注目されている。

▼ 著者の病院には「生活習慣病クリニック」が新設されたといいま
 す。
  「生活習慣」を変えることは難しいです。積み重ねてきたことを
 変えることは、かなりの努力が必要です。
  実は、私はカイロ整体に通ってもう1年になりますが、この「習
 慣」を変えることと闘っています。
  姿勢や歩き方・寝方・・・、意識していないと、すぐに今までの姿
 に戻ってしまいます。24時間意識するとは言いませんが、常に頭の
 片隅に置いておく必要があります。

    「生活習慣病」の診療では、変えたくない「生活習
    慣」を一歩ずつ改善するためのきめ細かい指導が必
    要であり、その積み重ねが合併症の予防につながる
    ことは、医療スタッフの誰しもが認めるところであ
    る。
  
  これを読んで、改めて自分の生活を見直さざるを得なくなりまし
 た。
私のHP「すぐできる読み聞かせ・ゲーム・心の話」もご覧に
 なって下さい。