先生は,こんな本を読んでいます

読み聞かせを15年間毎日続けているちばちゃん(先生)が
読んできた本の紹介をします

9.中井隆栄著『成功習慣』ユウメディア2005年

2006年02月07日 | Weblog
▼ 実は、この本で学んだことを早速、子どもに投げかけてみました。
  そうしたら、見事にうまくいきました。

▼ 給食の時間。ある子どもがお味噌汁のおかわりをしました。私の
 クラスでは、おかわりができるのは、全て食べた子どもだけ。(当
 たり前ですよね。)
  その子ども、先週も味噌汁をお代わりしたのですが、こぼしてし
 まいました。
  満杯に近く入れたのですが、そーっと運べば運べないことはあり
 ません。
  その時、私は、こう言って気をつけさせました。

    「(味噌汁を)こぼさないように、気をつけるんだ
     よ。」

  これがいけなかったのでしょう。その子は、給食台から2~3歩
 進んだところで、ボタボタッ・・・と、味噌汁をこぼしてしまいました。

▼ そして、本日。
  味噌汁はネギと豆腐というぐらいで、同じ子ども。同じような量
 のおかわりと、見事に設定がこの前と同じです。
  ここで、私は、この前とは違い、次のように言いました。

    「○○君、上手に運んでごらん。」

  もちろん!?○○君は、一滴もこぼすことなく、自分の机の上に
 味噌汁を置くことができました。

▼ さあ、私はこの1週間の間に何を学んだのか。答えは、次の記述
 です。

    人間は五感を通じてすべての情報を潜在意識の中に
    取り込みますが、潜在意識は善悪、イエス・ノー、
    本当か嘘かなどの判断をできずにすべてを受け入れ
    る特徴があります。
     例えば、小さな子供に水がいっぱい入ったコップ
    をお盆に載せて運んでもらう際に、「こぼさないで
    持ってきなさい」と言うと、子供は水をこぼしてし
    まいます。逆に「うまく持っていきなさい」と言う
    と、子供は水をこぼさずにうまく運びます。
     潜在意識はイエス・ノーの区別がつかないので「
    こぼさないで」と言われることによって、子供は「
    水がこぼれたところ」をイメージしてしまいます。
    そして「こぼさないように」「こぼさないように」
    ・・・・・と心の中で唱えながら水を運ぶことにより、こ
    ぼれたイメージが刷り込まれ、増幅されて水をこぼ
    してしまうのです。一方、「うまく持っていきなさ
    い」と言われることによって、子供はうまく運んで
    いるイメージを持ち、「うまく」「うまく」「うま
    く」・・・・・と心の中で唱えることにより、本当にう
    まくコップを運びます。

▼ つまり、「○○するなよ」というマイナス(負)のイメージを持
 たせるのではなく、「○○してね」というプラス(正)のイメージ
 を持たせるということが大切なわけです。

    学校で先生が子供を教育する場合などに、誰も知ら
    ずに日常的にこんなことが起こっていたら恐ろしい
    ですよね。

  起こっているのですよ。だから、私たち大人は、言葉に気をつけ
 なければならないのです。

▼ また、「潜在意識は最後に言った言葉が強く残る」ということも
 留意しておかなければならないことです。
  野球で、
    
    A 低めをねらっていけ。高めはすてろよ。
    B 高めはすてろよ。低めをねらっていけ。

  Aの指示の場合は、高めに手を出してしまうことが多くなるそう
 です。本人もわけもわからずに、高めに手を出してしまうことにな
 る場合も少なくないそうです。

▼ これが教師が(大人が)児童に(子どもに)伝える、恐ろしさな
 のです。
  普段の何気ない言葉も、気をつけないと、大変なことになるので
 す。
  筆者は、

    人間の1日の約80%は習慣化されている

 といいます。改めて、普段の生活を見直そうと思いました。
私のHP「すぐできる読み聞かせ・ゲーム・心の話」もご覧に
 なって下さい。