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幸せな家

No4_020
 

幸せな家


という言葉にどんなイメージが浮かびますか?

家族が仲良くて幸せに暮らしている家

でしょうか?
他にもあるかもしれませんが、多くの方は、
そんな事を思われるかもしれませんね。

**

No.4(ナンバーフォー) という名前をつけた
2世帯住宅があります。
(⇒ http://s-coco.net/works/No.4/No.4_0.html )

「玄関ドアの(ドアクローザーの)うでの金物がとれちゃって・・・」

と施主のFさんから連絡があって、伺って確認しました。
直せれば直したかったんですが、できなかったので
施行会社に連絡する という事で終わりました。。

その後、お茶をいただきながら、お話をしました。
確認の事よりはるかに長い時間お話してました。
Fさんのお宅に行くのも久しぶりです。

お話していて、住み始めて6年経った と聞きました。
6年も・・・。

6年経っても、今だに家の事で思い出すそうです。
何を思い出すか というと・・・
『 私の事を 』 だそうです。^^;

うれしい・・・
すごくうれしい~^^

最初の数年、家のいろいろな部分で気づいた事や出来事があった時に
いつも私の事を「思い出してる」って言ってくださいました。
さすがに6年も経って、そんなに数は多くはないんでしょうけど
それでも「思い出す」と言われるのですから、
設計者としてはこの上なくうれしいです。
ありがたい事です。

私が設計した家ではあるけれど、もう手が離れて6年です。
使い慣れた道具のように、もう完全に 『 Fさんの家 』 に
なっています。
ほんとに第三者的に 「 居心地いい家だな~ 」 と思います。
設計もがんばりましたけど、、、
やっぱり住んでいる人・・・ Fさんご家族の
人柄や暮す事の感性によるところが大きいのも事実です。
いまだに人がよく集まるのだそうです。

Fさんのお知り合いが、「建築家」に頼んだ家なのだそうですが
打合せでいろいろ話しても 「 ちょっとそれは・・・ 」 と言われてたそうで
できた家がしっくりきてない とのこと。。
Fさんのところで 
「 (私との打合せの時)どんなふうに言ったらこうなるの? 」
と聞かれたそうです。
「 言いたい事言った 」という印象を持っていらっしゃいます。

Fさんの家は、私の 「 作品 」 ではないし、かといって
Fさんの言われた事をそのまま形にしたわけではないし、
でも、ご希望は極力叶えたいと思ったし、
かつ、それを設計の中で解釈しなおし、形にしました。

簡単に言えば・・・

Fさんは私を信頼して託し、私は、Fさんご家族に喜んでいただきたかった

という事です。

だから
Fさんの家は、いまだに 大切にされ、よく思われています。

幸せな家です。

**

幸せな家とは、、、
そこに暮らす家族の事ではなく、 『家』 が幸せなのです。

そして、おまけとして
私の事もいまだに思い出してくださいます。
ありがたい。
思い出として、ますます、よかった事は大きく膨れあがる事でしょう^^

**

『家』 の幸せは、、、そこに暮らす人次第です。


写真は、Fさんの家の3階にある子供部屋。男の子ふたりの兄弟の部屋です。
6帖くらいの部屋を二つに分けたというイメージです。
3帖ちょっとしかそれぞれのスペースがありません。
大工さんが作った 作り付ベッド、その下に机。
究極のスペースですが、、、
「 なんだか落ち着く 」 のだそうです。
お子さん達にも、よく思われて います。。
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