腰のすわらない街

都市部で、人はいるのに、なんとなく落着かない、、、寂しい感じのする街があります。

密集地。住宅地だけど周辺主要道路は商業地みたいで、道路にそって高層ビルが建っている。商店街といっても活気なく、店もいつのまにか潰れ、シャッターがおりっぱなしのところがちらはら。にぎあうのはスーパーだけ。大都市に近く交通は便利なので、アパートなど賃貸は多いが、単身者や夫婦が多い。年配者が多く、それぞれの家や、彼らが持つアパートはあまり手をかけられず、街がくすんでいく。バブルあたりで建替えて、賃貸マンション件オーナー住宅となった建物も、今はしらじらしさが残る。地価が高いので価格競争にやぶれ、ガソリンスタンドはつぶれ、その後はおきまりの高層マンション。『都市の夜景を満喫するシティーライフ』なんていう宣伝文句が頭をよぎる。「取り残された」感と欲望が入り交じる。
そんな街・・・

なんていうか・・・定住感とか住み継ぐという感じがない。「腰がすわらない」という感じがします。
あきらかに私欲によって行われた用途地域の変更が、今となっては無惨な結果をもたらしています。街の未来などなにも考えなかった都市計画ばかりです。そこに住む人が代々住み継いでいける、そして、新しく住み始めた人が腰を落ち着ける街にしなければ・・・「腰がすわらない」どころか「腰が建たない」街になってしまうのでは。。

そのためにはどうしたらいいのでしょう・・・

リノベーションということも建築的方法としては有効ではないかと思うのです。
もちろん基本は人です。そこに住む人が自分達の街を考え、手を尽くそうとしなければなりません。そうやって人の繋がりや、街としの人格がでてくればいいのだと思います。
そして、街に人を取り戻すために、賃貸でも今まで単身者ばかりを考えていたものを、家族でも住めるものに変えていく必要があります。賃貸アパートや、空き店舗やビルのリノベーション等をすることで、そうゆう仕掛けができると思います。

あと、緑を増やしてほしい。。街路樹でなくても、、路地の鉢植えでも、、、でも、路地がない・・