マゾヒズムに花札を!

Female Domination & BDSM …とは殆ど関係ない花札に関する四方山話です。

胴二

2007年06月01日 21時28分48秒 | 雑の話題
鶴久々に競技花札の話をしましょう。八八 (合わせ) 競技です。
何度か話してますように、この競技は最終的には3人での勝負となります。
ディーラーである親とあと二人。
それぞれ名前がついてまして、親の右隣に座り二番目に札を切るプレーヤーを『胴二』、左隣に座った最後にプレーヤーを『ビキ』と呼びます。

一般に胴二は損になると言われてます。親からは押さえつけられ、ビキからは突き上げられ。
そうですよねえ。実際社会の事例にも通じます。中間管理職というのは損な役回り、身につまされる人も多いのではないでしょうか?

現代に限った話ではなく、花札成立期の江戸時代にもすでにこんな話があります。
ある朝、殿様が足軽の粗相をしかりつけ、(懲罰として)雪の中裸でいるように申しつけるのです。
そして、足軽の上役に見張っているように命じ、そのまま外出します。
と、夕刻帰ってくると、足軽は裸のまま。さて、ここで問題。殿様はこの上役になんと言ったか?

「よくぞ、言いつけを守った、大儀」 ? はずれです。
正解は、
「なんで、着物を着せておいてやらぬのだ?! それが(上役である)お前の役目ではないか!」
と叱りつけた、なのです。
そうですよねえ。トップとすれば叱らざるを得ない、それを庇うのがミドルの役目です。それを計算の上で叱ることもありますし。
ともあれ、中間管理職の真価は、上と下との板ばさみをいかしてに旨く乗り切るかで決まるのです。

ここに中国はお馴染み、三国志の二人の武将を登場させましょう。
関羽と張飛。

「桃園の誓い」、もうこれは全く説明などいらぬほど有名な逸話ですよね。
関羽・張飛の両将は早くに、劉備と義兄弟の契りを結ぶ、というのが演義の出だしです。

非常に人気の高い両将ですから、ファンの方も多いでしょう。
が、後世の史家の評価は必ずしも高いものではありません。
「関張の徒」、些か、というよりは大いに軽みを込められた成句があるくらいです。

この件については、経営関係の書でよく分析されてますね。
大いに有能な営業課長、やり手の営業部長、けどそこまで。
所詮は事業本部長として、トップマネジメントを担うまでの器ではなかった、こういうことだそうです。

まずは、関羽。
この人は妙にプライドが高く、人を見下すことがあったようです。
いや、下のものにたいしては、非常にいい上役なのです。
ただ目上のものに対しては、非常に傲慢無礼、劉備以外には頭を下げるものか! と明言していたという記述もどこかで。

蜀成立時、関羽は「事業本部長」として荊州を経営していました。
蜀帝となった義兄劉備の発した辞令をみて、彼は怒り狂います。
「なぜ帝弟である俺が黄忠みたいな老いぼれと同列に置かれなければならないのか!」
と。

それを聞いた使者は毅然としてたしなめます。
出来立てのほやほや、これから国づくりをして行こうとする蜀なのだから、人集めのため後から参入してきた人材を重用するのはやむを得ないこと、
と物の道理を問いたのち、こう締めくくります。
「かつて劉邦が漢帝となったおり、まず外様の韓信を高位につけました張良ほか子飼いがそれに対して文句を言ったという話は聞きませんぞ」

さすがの羽も、このときは反省するのですが。
こうした態度の積み重ねから次第に内からも外からも嫌われ、最後は麦城に敗死することになるのです。

これに対し張飛。
いやホント、この二人は好対照、正反対なんです。

つまり飛は、目上の者に対しては非常に腰が低く礼儀正しい、が下のもの(部下)をないがしろにするのです。
大昔の、しかも乱世のことです。「ないがしろにする」というのは、意地悪をしたりとか怒鳴りつけたりとかの生易しい次元の話ではありませんよ。
ずばり、(意味もなく)殺すということです。

そこらへんの具合は、陳舜臣さんが秘本三国志のなかでストーリー化してますんで、引用します。

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 張飛は手にした鞭を、ひゅーっ、と鳴らした。彼はいつも革の鞭をたずさえている。気がむけぱ、それを振りまわし、ひゅーっ、という音をたのしんだ。空を切る音だけではない。空を切った音が、なにかに当たって、びしっ、と鋭い音に変わるのを、もっとよろこんだのである。
 樹木の幹を打つ。建物の柱を打ち、壁を打つ。地面を叩きつける。-だが、もっと手ごたえのあるのは、生きている人間のからだを鞭うつことだ。うおっ、とか、ぎゃっ、とか、声をあげる。自分の力をうけた人間がいるという実感は、単純な張飛をよろこばせた。
 悲鳴をきくことが、張飛にはたのしくてたまらない。
 やがて、彼の嗜虐趣味は進んだ。悲鳴の連続を好んだ。ひい、ひい、ひい、とつづく坤きである。-いや、悲鳴の連続のうちはまだよかった。彼はついに、その連続した悲鳴がとだえたときの手ごたえに魅せられた。
 と長い余韻をのこして、悲鳴は消えてしまうのである。その人間が死んでしまうのだ。悲鳴が消えた瞬間、張飛は言いようのない充案感を味わう。それは法悦といってよかった。


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とまあ、こんなことばかりしてる張飛です。果たして部下に寝首を欠かれ、閬中に横死することになるのした。

と、この言い回し、



…言葉を選ぶなあ
週末はアブノーマル。さあ、サディズムいくぞ~ - 今日は安物スキァナが大活躍 -

を丸写ししました。

………
………

わああぁぁぁぁ!!! ミユ様! ごめんなさい! ごめんなさい!!
また、パクってしまいましたぁ!

いけない僕をイヂメて、イヂメて!
もっと、イヂメて~!!

    (;`Д´)/ヽアー/ヽアー!!