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中国と日本のぶらぶら街歩き日記です。2024年5月からは東京から発信します

天津旧英国租界 張作相旧居

2024-01-18 | 天津を歩く
天津の旧英国租界である五大道を歩いていると、張作相旧居なる洋館を見かけました。



場所は重慶道です。



偶然です。ああ、あの張作相の家か、とつい独り言が出ました。

張作相といえば浅田次郎の小説「中原の虹」に出てくる新民府の張作霖馬賊の三当家です。
小説では白猫とか猫攬把とよばれていました。
牙のような鋭い八重歯があって、白虎張の弟分だから白猫、という説明でした。

ぶっきらぼうですが男気のある人情家として描かれていました。
銀花が包丁を握った亭主に追われて血まみれで天主堂に逃げ込んできたピンチを救った場面がありました。



実際はどういう人物だったのでしょうか。

張作相は1881年生まれで1949年に没しています。
張作霖のもとで兵団を率い、奉直戦争に従軍しました。吉林省の省政を指揮し、吉海鉄道や吉林大学をつくりました。張作霖爆殺事件の後は張学良を立てました。

天津のこの家には満州事変後の1933年から逝去するまでの16年ほどを過ごしたようです。
引退後に日本から満州国の要職への就任を打診されたこともあったようですが、断ったそうです。やっぱり実際にも男気のある人物だったようです。



この3階建ての洋館は1929年に建てられました。
張作相への篭絡を図った関東軍の幹部たちは何度もこの屋敷に手土産を持って足を運んだのではないでしょうか。


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