HBD in Liaodong Peninsula

中国と日本のぶらぶら街歩き日記です。2024年5月からは東京から発信します

丹東 鴨緑江断橋

2017-03-25 | 東北を歩く
帰国前に中朝国境の街、丹東に行ってみました。

丹東の名所といえば、鴨緑江断橋です。


鴨緑江断橋は1909年に建設された鉄道用のトラス橋です。

中国と北朝鮮の国境である鴨緑江に京義線の「鴨緑江橋梁」として建設されました。
建設を担ったのは日本駐鮮総督府鉄道局です。





この橋は、船舶が通行できるように中央部が旋回する可動橋だったそうです。
日本国内の可動橋といえば、日露戦争の戦勝を記念して建設された隅田川の勝鬨橋(1940年)が有名ですが、それより30年も前に海の向こうで完成させていたことになります。





橋梁は朝鮮戦争中の1950年11月8日、国連軍による爆撃によって橋梁の中央部から北朝鮮側までが破壊されました。その後も歴史的建造物として保存されています。

現在、中国と北朝鮮との往来の役割を果たしているのは、断橋のすぐ隣に掛けられた中朝友誼橋です。


左側の橋が中朝友誼橋です。





この橋は、鴨緑江第二橋梁として1943年に完成しました。こちらも日本による建設です。


橋の向こうは北朝鮮の新義州市です。

北朝鮮では大きな街のひとつに数えられるようですが、高層の建築物は見当たりません。
橋の袂に遊園地があるのか観覧車の姿が見えますが、動いていないようです。

近代化が進み、高層ビルが林立する丹東市内に対して、荒涼とした雰囲気が伝わってくる川向こうの景色とのコントラスト・・・。これが日本では決して感じることのできない「国境」の風景です。


地元のビールのラベルにも断橋が描かれていました。
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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
羨ましいです。 (東東京うさぎのモヒー)
2017-03-27 00:32:40
丹東には一度は行ってみたいと思っているので,日記を読んで羨ましくなりました。自分がもし行ったら,こんな光景が見れるのかなぁと,写真を見てワクワクしてしまいます。鴨緑江断橋はまさに歴史を語る建造物ですよねぇ。そして対岸に北朝鮮を眺められるのは,とても珍しい経験をできる数少ない場所ですよね。これからも興味深い日記を期待しています!
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