HBD in Liaodong Peninsula

ぶらぶら街歩き日記です。北京編4年目です。

紫禁城 太和殿

2024-04-03 | 北京を歩く
太和殿は紫禁城の正殿です。





明と清の時代はここが天下の中心と考えられてきました。

ここが北京中軸線のさらに中心です。この国の人々にとっては神聖な場所です。

太和殿は大理石が積まれた3段の台座の上に建っているので、上ってみるとなかなか高さがあります。





現存する中国最大の木造建築だそうです。

歴代皇帝により様々な国事や祭事が執り行われました。

近づいてみると、その壮大さに圧倒されます。
現在、一般客は殿の中には入場できず、入口付近から眺めるしかありません。

映画「ラストエンペラー」のラストシーンで年老いて背中の丸くなった溥儀がここの玉座の後ろ側に隠しておいたコオロギの虫壺を取り出し、「おじさんも皇帝だったんだよ」と言いながら守衛の少年に差し出す印象的なシーンがありました。





映画では溥儀役のジョン・ローンがこの龍の石刻を登るシーンがありました。

太和殿は「蒼穹の昴」シリーズでもたびたび登場しました。

太和殿の前に広がる広場はかなり広大です。皇帝の儀式の際にはこの広場に官吏や宦官たちがひれ伏したのでしょうか。



「蒼穹の昴」では、科挙の最終試験である殿試を終えた梁文秀が、保和殿からここまで歩いてきて立ち止まり、空耳で母の声を聴きます。
そして亡くなった母を思い出をめぐらせ、石に膝をつき、両手を地につき、額を地に打ちつけ、涙を流しながら母に対する感謝の言葉を語りましす。とうとうやったんだと。自分は進士になったんだと。



これが文秀が額を打ち付けた太和殿前の広場です。



この土台の角に飾られている角のない龍のような怪獣は、「螭」とよばれる想像上の動物です。
よみかたは「ち」または「みずち」です。むしへんに璃のつくりです。

魔除けの役割でしょうか。雨が降るとこの獣の口から勢いよく水が飛び出してきます。



紫禁城のいたるところで見かけます。よく観察するとひとつひとつ微妙に違っていて、愛嬌があります。





鶴と亀は長寿の象徴です。いずれも銅製です。



これは日時計です。

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