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かけ算の順序問題

2019-12-11 09:09:47 | 徒然(その他)
巷では小学校で教えるかけ算について、項の順序で紛糾中。
例えば「3本の人参が入った袋が4袋あったら人参は何本?」という問題文に対して3×4=12を正解として4×3=12を不正解とする指導法の是非を議論してるらしい。
文章の通りに3本が4袋なので12本→3×4=12と式を構築した場合のみを正解とするか、項を入れ替えても結果は一緒なのでこっちも正解とするか。

思考ロジックを理解している人間が単純に数学として問題を解くのであればどのような過程を経ようとも最終的な演算結果が同じであるならば正解にすべきなんだが、思考ロジックを理解してない人間にかけ算を教育として教える場合は思考ロジックを経て数式を構築することから教えるという経緯が重要になるので、例えば前出の問題のように人参の本数を求めたいという命題に対しては人参(3)本が(×4)袋…という日本語的ロジックに合わせて数式を構築させるのは間違ってない。
が、これをなんの説明もなしに機械的に「決められたロジックと違うから×になる」って教え方はおかしかろうと思う。
だから大事なのは事前のルール決めなんだよな。


例えば時間って系統的には時が12/24進数で分秒が60進数なんだけど、小学校の算数では基本的に「数(かず)」っていうのは10進数が原則でそういうモノなんだというふうにしか教えてなくて時間についても「時計」は「時計」って概念でしか教えないからこれもそういうモノって教え方。
10/12/24/60進数って系統的な教え方しないから戸惑う子も出てくる。
アナログ時計を読めない子供が短針が「時」長針が「分」を表してるんだとだけ教えられたとき、文字盤の数字をたよりに3時ジャストを指している時計を見て「3時12分」と読んでしまうのも仕方ない。
そこでさらに「12」は「0」でもあると教えられたとき、感の良い子なら3時ぴったりだと正解を導き出せるかもしれない。
しかしそれは直感的にたどり着いた答えがたまたま正解だっただけという側面が強くて、正解したから時計のロジックは理解できていると考えるわけにはいかないだろう。
このようにロジックを知ってさえいればなんのことはない時計の読み方も、ロジックを知らない子供には理屈の分からない未知なるものでしかないのでロジックを説明するというのは教育的にとても重要なのね。
まぁ時計のロジックなんてそんなに複雑じゃないから教えられなくたってそのうちなんとなくそんなモンかで理解しちゃうんだけど。
先のかけ算順序問題についても3×4でも4×3でも演算結果として間違ってないからいいんだと主張する人は、かけ算を使わずに足し算だけで得た3+3+3+3=12だって正解にしないといけないし、過程なく直感で「12」とだけ書かれた回答も正解となってしまうということを無視していて、教育・学習は思考演習と演算演習がセットであることを理解していない。
「問題文を読んで」「かけ算をつかって」「計算して」「答えを出しましょう」というお約束がないならどんな過程で導き出そうが好きにすればいんだけどね。


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