「日本の敵」速報(海外の反応特化)+新型コロナウイルス関連海外の反応等

「日本の敵」&「新型コロナウイルス」に関する情報をまとめていきます

【#海外の反応】ゲイが韓国の格を台無しにした!イテウォンクラブ発で拘置所で5次感染の可能性 1日で4次感染が続出 韓国の反応

2020-05-17 19:36:41 | 海外の反応
*[海外の反応コーナー]
-ゲイが韓国の格を台無しにした!イテウォンクラブ発で拘置所で5次感染の可能性 1日で4次感染が続出 韓国の反応
-【大悲報】韓国「韓国産キットの試薬はスイス産だった!早く国産化しろ!源泉技術の無い国の素顔だ」の声。 
-ドイツ「韓国は人権侵害国!」韓国外相「絶対的な権利じゃない!」ドイツは後進国だ!の声
-日本「韓国とコロナの経験を共有したい!」韓国人「日本は劣等感を持ってる!絶対助けるな」の声
-韓国人「日本人は恩を仇で返した民族」未来統合党議員「日本とコロナの経験を共有し、日本は輸出規制を撤回すべき」 韓国の反応
-【韓国】韓国政府、3月から日本に入国規制緩和を提案していた【コロナ】
-[韓国の反応]日本の読売新聞が韓・中の経済人の入国制限緩和の要請も日本は難色「韓国ネット民」日本に依存している産業なんか潰して、国内企業を育成すべきである
-韓国政府「日本さん…コロナ入国規制緩和してくれませんか…?」 3月から言ってたことがバレて炎上
-韓国人「操作と捏造の国日本」西村経済相「韓国の様にコロナ2番目の波が来ると思う」 韓国の反応
-韓国人「世界中に日本が安全であることを示すターン!日本の防疫は完璧である!」
-韓国人「ジャパンミラクル、世界が日本のコロナ対策を称賛し始めている模様(ブルブル)」
-『韓国政府が同盟精神をもってアメリカにマスク200万枚を支援』→韓国ネット「一方的な同盟精神…」
-海外「政府はもっと真剣に取り組むべき」日本の新型コロナによるいじめや村八分に海外議論(海外反応)
-海外「だからか!」日本人は新型コロナ特効薬を毎日食べていたことに海外が大騒ぎ
-韓国人「切羽詰まった日本の近況がコチラ」
-海外「日本は世界一!」要請に日本の若者も従っていることに海外がびっくり仰天
-コロナ後は週休3日に? 経団連が感染予防対策ガイドラインを公表 海外の反応
-トランプ大統領、中国と同程度でWHOへ資金拠出の再開検討 海外の反応
-海外「日本が動いた!」安倍首相がWHO対応の検証提案へ (海外の反応)
-韓国人も10万円貰えるかも!日本の特別定額給付金10万円を貰う外国人の資格に韓国人が興味津々 韓国の反応
-イギリス人が東京五輪エンブレムをコロナウイルスに見立てたデザインを作成 中国人「やりすぎ」「日本人は沸点を下げた方がいい」

【#海外の反応】尹美香、慰安婦施設を相場の約3倍で購入…その売買に与党議員の関与も明らかになり寄付金流用疑惑拡大=韓国の反応

2020-05-17 19:35:44 | 海外の反応
*[海外の反応コーナー]
-尹美香、慰安婦施設を相場の約3倍で購入…その売買に与党議員の関与も明らかになり寄付金流用疑惑拡大=韓国の反応
-管理人は尹美香の父親、売却損で寄付金損失…正義連、慰安婦施設議論に謝罪=韓国の反応
-[韓国の反応]尹美香、慰安婦の避難所で酒のつまみに日本のおかしを「韓国ネット民」食べて復讐というやつなんだろう
-韓国人「尹美香、慰安婦憩いの場で日本製のお菓子を食べていたことが発覚!」
-韓国人「ユン・ミヒャンと正義連が宴会時にペンションで食べたお菓子が...ベ..ベビ..」
-韓国「慰安婦団体の疑惑で日本の極右勢力が嫌韓に熱を上げてる!国の恥さらしだ!」
-慰安婦支援団体、正義連と挺対協で補助金二重取り議論…正義連「専門会計機関を通じて検証受ける」=韓国の反応

【#海外の反応】韓国人「また日本が韓国に負ける‥」もう韓国のアニメも日本を追い越したようですね 韓国の反応

2020-05-17 19:34:25 | 海外の反応
*[海外の反応コーナー]
-IMF、韓国へ警告=韓国の反応
-失われた10年を文在寅は3年で達成だ!次の政権でIMF級の大恐慌が来る!韓国経済三重苦 下方リスク拡大 韓国の反応
-明日韓国は滅びる!外国人投資家はバイバイ韓国 外国人投資家が今月だけで既に2兆ウォンの韓国株式を売却 韓国の反応
-韓国「全羅道で文大統領の支持率が83%記録!親日派の子孫たちだ!」の声
-韓国人「安倍は結局、失敗しましたね」
-世界のロボット労働者数ランキング 1位は韓国、日本は4位に
-【極悪非道】韓国人「韓国の犬農場で行われている残虐な犬方法が明らかに‥」犬農場業者が動物虐待で摘発される 韓国の反応
-【画像あり】韓国人「韓国式卵かけご飯VS日本式卵かけご飯、美味しいのはどっち?」 韓国の反応
-韓国人「どうして日本製のスマフォは韓国製より性能が悪いのですか?」韓国が日本より技術力が高い理由がこちら 韓国の反応
-韓国人「日本、最先端戦闘機開発能力ゼロwww(日本の記事)」
-韓国人「日本はなぜ19世紀後半に朝鮮を侵略しなかったのでしょうか?」
-韓国紙「 [独島の話] 虚偽宣伝物を作った日本政府、これを広げた米外交官」
-韓国人「また日本が韓国に負ける‥」もう韓国のアニメも日本を追い越したようですね 韓国の反応。 どこが「日本の今期アニメでで一番人気」なんだろうね? 日本の大手まとめサイトで各回紹介してるところはもう一つしか残ってないゾ。如何にこいつらが普段ランキング操作しているか丸わかりというもの。

【#ハンギョレ】梨泰院のクラブと弘大の酒場の集団感染の間に「カラオケ」

2020-05-17 19:25:59 | 海外の反応
梨泰院クラブ→カラオケ→弘大酒場 
「クラブ」訪れた冠岳区46人目の感染者と 「弘大酒場」訪れた江西区31人目の感染者 
冠岳区のカラオケで3分間隔で同室使用  
梨泰院クラブ→カラオケ→刑務官 
道峰区の感染者と同じカラオケボックスを 利用した知人と濃厚接触で 
ソウル拘置所刑務官「4次感染」推定

 梨泰院(イテウォン)のクラブの集団感染問題で、カラオケボックスが新たな感染震源地として浮上している。梨泰院のクラブ関連の集団感染とは別件とされていた弘益大学界隈の酒場の集団感染が、カラオケを通じた3次感染から始まっていたことが判明したからだ。唾が多く飛ばされる上、狭くて換気ができないことから、これまで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への感染が発生する最適の条件とされてきたカラオケボックスに対する憂慮が現実のものとなったのだ。

 ソウル市は15日、これまで梨泰院のクラブ関連の集団感染とは無関係と見られていた弘益大学界隈の酒場に至る感染経路に、カラオケボックスがあったと発表した。ソウル市市民健康局のナ・ベクチュ局長はこの日午前の定例会見で、ソウル麻浦区(マポグ)の弘益大学界隈の酒場の5人の感染者のうちの1人で江西区(カンソグ)31人目の感染者が、「(冠岳区46人目の感染者と)同じ時間帯の4日夜にカラオケボックスを利用していたと把握している」と説明した。疫学調査の結果、今月2日に梨泰院のキングクラブを訪問した後、8日に陽性判定を受けた冠岳区(クァナック)の46人目の感染者は、4日夜8時35分から9時14分までこのカラオケボックスを利用しており、この感染者が部屋を空けてから約3分後に江西区の感染者が同じ部屋を利用したことで感染したということだ。江西区31人目の感染者とともにカラオケボックスを訪れたもう1人の人物も、15日午前に陽性判定を受けた。

 冠岳の感染者から感染した江西の感染者は今月7日夜、弘益大学周辺の居酒屋で知人5人と酒を飲んだ。その場でその5人のうち4人が新たに感染した。弘大酒場の集団感染の始まりだった。当初、防疫当局は、13日にこの一行の中で最初に陽性判定を受けた仁川市西区(インチョンシ・ソグ)の社会服務要員(兵役の代替として公的機関で勤務する人)を最初の感染者と見ていたが、疫学調査の結果は違っていた。

 冠岳区46人目の感染者は、ソウル道峰区(トボング)のカラオケボックスの3次感染とも関連があることが分かった。この人物と濃厚接触した道峰の10人目の感染者が7日夜に道峰区のコインカラオケを訪れているが、同じ時間帯に別の部屋にいた2人(道峰12、13人目の感染者)に感染したのだ。その後、道峰の13人目と接触したソウル拘置所の刑務官も14日夜に陽性判定を受けた。この刑務官は、道峰13人目の感染者が陽性判定を受けると、同日、感染者と接触した事実を届け出て自宅隔離に入った。

 専門家は、カラオケボックスは感染に脆弱にならざるを得ないと指摘する。高麗大学九老病院のキム・ウジュ教授(感染内科)は「歌を歌えばマイクの表面に飛沫がたくさんつくのは避けられない。狭くて換気ができない密閉された環境内では、当然感染の可能性が高い」と述べた。中央防疫対策本部(防対本)のチョン・ウンギョン本部長もこの日のブリーフィングで「空気システムを通じた拡散より、飛沫の拡散、そして飛沫で汚染された環境に接触することによる感染拡散の可能性の方が若干高いとみている」と述べた。

 一方、ソウル梨泰院のクラブを訪れた学習塾の講師から課外授業を受けた中学生と接触した小学生が新たに陽性判定を受けた。これで塾の講師発の感染と推定される人は計15人。塾講師A氏は、今月7日夜に麻浦区合井(ハプチョン)駅付近の3つの居酒屋を訪問していたことも隠しており、防疫活動を妨害していたことが分かった。

 15日、ソウル龍山(ヨンサン)の国軍サイバー作戦司令部の将兵が隔離生活中の忠清北道槐山(クェサン)の陸軍学生軍事学校でも新たな感染者が確認された。これで同司令部の感染者は8人となった。同日正午現在で、梨泰院クラブ関連の感染者数は153人となった。

ソ・ヘミ、キム・ジョンピル、イ・ジョンハ、オ・ユンジュ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://www.hani.co.kr/arti/area/capital/945164.html

【#ナショナルジオグラフィック】新型コロナPCR検査の状況を読み解く「3種類の検査目的」

2020-05-17 16:49:56 | コラム
 今、多くの人が、日々、報告される日本国内での新規感染者の数や、累積感染者数を気にしていると思う(中には気にするのに疲れて、見るのをやめたという人もいて、それもまた識見というものだ)。一方で、日本でのPCR検査の少なさを問題視して、実際にはもっと多くの感染者が出ているに違いなく、今の欧州やアメリカに準ずるくらいのことが起きているのではないかと心配する人も最近までは多かったようだ。

 では、実際のところ、日本の現況はどのように把握できるだろうか。中澤さんが作ったスライドには、「日本で検査数が欧米より少ないのは感染者が少なかったから」という刺激的なタイトルがついており、その真意についても含めて、順を追って聞いていこう。

 まず、検査についての一般論から。

「検査が万能ではないことは、強調しておくべきだと思います。PCR検査は、スワブ(鼻や喉をぬぐう綿棒のようなもの)にうまくつかないと、感染している人でも陰性になります。そもそも、早期発見しても重症化や死亡を防ぐための早期治療がないわけですから、まだ症状がない感染者を見つけるのは本人の治療上は今のところ意味がないです。症状が出る前から人を感染させることがはっきりしてきたわけだから、それならば、早く見つけて検疫するという考えも出てきますが、それを徹底できた国はごくごく少数です」

 もちろん、医師が必要と考えるような症状がある人が検査を受けられないのはおかしい。一時、そのような話があちこちで聞かれたし、受診の遅れが死亡につながったとされるケースも報告されるようになった。これらは有症状なのに検査、診断がなかなか受けられなかった事例で、本当に嘆かわしい。その後、東京都医師会が独自にPCR検査センターを設けるなど対策が始まったので、改善されることを願っている。中澤さんもそれと同意見だ。

 もう少し、PCRについて見ておく。

「PCRって、遺伝子を高速で増幅する装置のことです。遺伝子を増殖させる酵素を使って、微量の遺伝子でも増幅して確認できます。COVID-19の場合は、原因ウイルスであるSARS-CoV-2に特有の遺伝子配列を2箇所選んでプローブとして使って、その両方が見つかったら陽性と判定しています。コロナウイルスはRNAウイルスなので、RNAから逆転写酵素(Reverse Transcriptase)を使ってまずDNAにうつしてから、増幅するという手順が必要なので、RT-PCRとも書かれます」

 PCRは、ウイルス検出装置というよりも、広く生物学・医学分野で使われる遺伝子増幅装置だ。だから、分子生物学系の大学研究室でも様々な研究のために使われている。

 感染症の検査では、なんらかの予備的なスクリーニングテスト(ふるい分けテスト)を行った後での確定診断として使われることが多い。しかし、今回のCOVID-19では、まだ確立したスクリーニングテストがないため、いきなり、確定診断であるPCR検査を行っているのが実情だ。

魅力的な唾液
 そこで問題になるのは検査精度で、こういった「いきなり確定診断」では、検査では陰性だったのに実は感染している「偽陰性」が生じやすい。さきほど中澤さんも指摘していたスワブ(鼻や喉をぬぐう綿棒のようなもの)にうまくつかないと、感染している人でも陰性になる、という件だ。また、ニュースで何度か報じられていたが、感染者の検体が非感染者の検体にまぎれこむ、いわゆる「コンタミ」(コンタミネーション=汚染、混入)のために、本来、陰性の人が陽性と報告される例も出ている。

 なお、検査の性能を評価する指標として、感度と特異度という概念がある。これはスクリーニングテストの結果(陽性・陰性)と、確定診断によって分かった「真の感染・真の非感染」を比べて得られたものだ。しかし、PCR検査は、そのものが確定診断なので、感度と特異度をどう考えるのかというちょっと小むづかしい議論が必要になり、ここでは深入りしない。いずれにしても検査は万能ではなく、常に精度が問題になることは間違いない。PCR検査に「偽陰性」が多いことも、コンタミなどに由来する「偽陽性」もあることはまぎれもない事実だ。

 その上で中澤さんが特に気になっているのは、サンプリングの問題だ。

「PCR検査の改良版の情報がいろいろ出ていますけど、サンプリングがちゃんとできていないと、その後、いくら迅速にできても検査結果はダメなんです。これまでは、そこの改善があまり報告されていなかったんですが、最近アメリカのFDA(食品医薬品局)が、唾液を検体としても、鼻や喉のスワブと100パーセント結果が一致したという報告を出して、承認しました。これは、ラトガース大学の研究(※1) です。もしも唾液が使えるなら検査がよくなるかもしれません。というのも、スワブをとる時に飛沫が飛び散るので、検査者の感染リスクがあるんです。でも、唾液なら、自分でサンプル容器に入れられるし、送るのもやりやすいですよね。また、今、飛沫やマイクロ飛沫が問題になっているように、唾液の中にいるウイルスが他の人にうつると考えられるので、被検者が自分だけで採取できる唾液を使うのは理にかなっていると思います」

 その後、イエール大学のチームがやはり唾液のサンプルが有用だという論文(査読前のプレプリントサーバ)(※2) を出すなど、この改善はますます有望視されるようになった。日本でも厚生労働省が、「検体として唾液を使う方法を5月中にも認める方向で検討」と報じられたので、遠からず唾液での検査が始まるかもしれない。

なんのための検査なのか
 PCR検査について以上のような議論を踏まえた上で、中澤さんは、今、日本では「3種類の検査目的」が、混同され議論が噛み合っていないのではないかと考えている。ちょっと詳しく聞いておこう。

「医師が診察した結果、肺炎などの臨床所見から鑑別が必要と判定した場合には、重症化した際の生命維持医療の必要性を考えて入院させ治療準備するというのは、日本の方針ですし、WHOが示している指針も同じです。このための検査を、検査Aとしましょう。これができずに検査拒否にあってしまうというのは批判されて当然です」

 検査Aは医療のため、まずは患者自身の治療のためのものだといえる。これまで、医師がリクエストしても、あるいは、基準だった37度5分の発熱を4日以上継続していても、検査を受けられないケースが続出していた時期があり、これはひどいことだ。それによって、治療の開始が遅れて、死亡などの重大な結果につながった人たちが実際に出ているのなら、検査の枠組みを再検討するのは当然だ。さらに今後、もっと初期から鑑別して投薬などすると早く治ったり、重症化しない治療薬や治療法が確立したときにも、範囲をもっと広げて多くの人に検査を受けてもらう必然性が生まれる。

 では、検査Bとは?
「検査Bは、感染者が一人見つかったら、積極的疫学調査で濃厚接触者をさかのぼって探し出し、感染を判定するためのものです。これは、無症状の人もふくめて濃厚接触歴がある人たちを見つけて検査して、陽性の人を隔離することで、感染を広げないようにしようということで、これも必要な検査です。日本独自のクラスター対策がこれだけだと誤解している人も多いようにも思うんですが、実は独自でもなく、世界中でやっています。WHOも推奨していることです。台湾はほぼ完璧にやりきってみせました。一方で、欧米はあまりに感染者が多くなりすぎて、もう無理になっていると思いますが」

 つまり、検査Bは感染制御のためのものだ。

 そして、検査Cは、もっと強く感染制御を目指す。

「接触歴がなくても、少しでも風邪様症状がある人を含めて検査をしていって、陽性の人はやっぱり隔離していこうというものです。ある程度、市中感染が増えてくると、接触歴がなくても感染している可能性が上がってくるので、検査対象を広げる意味が出てきます。でも、これをできた国はあまり多くありません。韓国とドイツ、後、あまり話題になっていませんが、アイスランドは完璧にやりました。元々検査能力が高い国です」

 中澤さんの考えでは、この中で優先順位は、A、B、Cの順だという。一時、診断としての検査、つまり検査Aが拒否されることが多かったと報じられたが、やはり、それはとてもまずい事態だった。また、検査Bもおぼつかないくらい逼迫した状況だったことも、改善しなければならない。その上で、検査Cを行うべきなのだろうか。あるいは、行う余力はあるのだろうか。

「たぶん検査Bがちゃんとできるだけでも今の東京の検査数の10倍くらいになると思います。本当にまん延している状況になるまでは、偽陰性の起こりやすさもC>B>Aなので精度の問題もありますし、目的が感染拡大制御である限り、検査Cをする理由はありません。患者の精神衛生上の理由なら、検査Aの基準を緩めていくのが筋でしょうね。4月23日に出たインペリアル・カレッジ・ロンドンの『リポート16』(※3) でも、COVID-19の感染制御のために検査をどうするべきか検討しているんですが、一般公衆全員のスクリーニング検査には否定的です」

 このリポートでは、検査Cに相当する「一般公衆全員」の検査を「感染の拡大防止のためにはほとんど効果がない」とする一方で、医療従事者の中でもICU勤務などで特に感染リスクが高い人たちには、症状の有無にかかわらず毎週のPCR検査を行えば、伝播を1/3、減らせるかもしれないと試算している。そして、実際に、今、イギリスのいくつかの病院でパイロット調査を進めて検証しているという。院内感染が大きな問題として浮上している日本でも、こういったリソースの使い方は参考になるだろう。

日本の検査数が少なかった理由
 日本では検査Aと検査Bが主に実施されてきたことが分かった。

 その際、本来、優先されるべき検査Aが滞ったことも報告されてきた。また、検査Bも十分に行えたかどうかというと、特に3月後半からは十全ではなかったようだ。

 優先順位が高いAとBがともに万全ではなかったなら、日本の検査は本当にだいじょうぶなのかという心配が生じる。

 しかし、中澤さんは、「日本で検査数が欧米より少ないのは感染者が少なかったから」と述べる。その真意をやっと尋ねるところまで来た。

 最初に確認しておくと、検査を拡充すれば見つかっていない陽性者が見つかるわけだから、その数は間違いなく増える。現在、見つかっている感染者数は氷山の一角だ。そのことについては疑いの余地がない。

 これは日本のみならず、世界中のどの国でもそうだ。見つかっている感染者と実際の感染者との間には、しばしばケタのレベルでの違いがあるからこそ、以前に議論した致命割合も、「確定診断がついた患者の致命割合(CFR)」と「感染者全体の致命割合(IFR)」を区別する必要があった。

 だから、日本のこれまでの検査が少なすぎるのではないかという不安は、つまり、その程度の検査で、感染の推移がきちんと捉えられているのか(検査されていない人の中で、全体に影響するような感染爆発みたいなことが起きているのではないか)という不安であると読み替えることができるだろう。

 そのような疑問をぶつけたら、中澤さんは画面上にグラフを示して説明してくれた。感染者数のグラフを国を選んで生成できる自作のスクリプトを走らせ、欧州で感染者が多かったイタリア、スペイン、フランスに、日本を加えてプロットしたものだ。

「これは縦軸が感染者の累計の対数になった片対数グラフで、直線的に伸びている場合は指数増加なんです。最近欧米の国も、一時に比べて傾きがゆるくなってきていますが、途中までは直線的に伸びていてこれは猛烈な指数増加でした。日本も最近までは直線的なので指数増加には違いなかったのですが、比較的ゆるやかです。この時に、もし検査数を絞ったことで見つかっていない感染者が多かったとしても、傾き自体が変わることはなかったはずです。逆に、たくさん検査をして、それに応じてたくさん感染者が見つかっていても、傾きが同じままでそのままグラフが上にずれるだけです」

 ちなみに、この片対数グラフの傾きは、再生産数Rに依存する。Rが大きければ傾きが大きく、小さければ傾きもゆるやかだ。このグラフからは欧米諸国に比べて日本のRが低く抑えられてきたことも見て取れる。

 もっとも、こういう説明を身近な友人にしてみたところ、「でも、検査が多くないと、検査されなかったところで、その傾きに影響を与えるような大きな感染爆発が起きていないか心配だ」という反応だった。

「それは、ありえないんじゃないかなあ」と中澤さん。

「検出されている人たちの増え方が一定なのに、検出されない人たちのみがそれとは違うもっと大きなRで増えているということなので、なかなか考えにくいです。もしもあったとしても、重症化する人が増えた時点で捕捉されるだろうし、長期にわたってはありそうにないですね」

 COVID-19は潜伏期間が長く、また、検査も発症後すぐには行われずに来たので、今感染した人が発症し、検査されて明らかになるまでに2週間のタイムラグがある。だから、2週間前、「検出されていない人たちの方で感染が爆発的に増えているかもしれない」と不安に思った人は、今、検出されている人たちのグラフの傾きが変わっていないなら、あるいは傾きが緩やかになったなら、「杞憂だった」と思ってよいだろう。実際には欧米並みのRなのに、見かけ上、この緩やかな傾きを維持するというのは長期的にはありえないことだ。一方で、今この瞬間、同じ不安を持った場合の答え合わせができるのは2週間後、ということになる。

 以上のことを理解した後で、あらためて「日本の検査数が欧米より少ないのは感染者が少なかったから」という言明を読み直してみると、少し分かってきた気がする。

 中澤さんが言っているのは、検査が少なかったからといって、グラフの傾きに大きく影響するような感染集団を見逃し続けるのは長期的にはあり得ないということだ。実は裏で欧米並の感染が起きていたのではないか、というような極端なことは心配しなくてもよい。もしも、そのようなことが起きたなら、明らかに検査が必要な重症患者が次々と見つかって未検査のまま積み上がっていくわけで、なかなか実現しなかった市中のPCR(例えば、大学の研究室などにあるもの)をフル活用するなどして対応せざるをえなかっただろう。しかし、そこまでには至らなかった。

 ただし、だからといって、これまでの検査体制を肯定できるわけではない。検査Aが間に合わずにひどい目にあう人たちが続出したことや、検査Bも十分ではなく飽和しかけたこと(一時、「検査の陽性率が高い」ことを気にする人が多かったと思うのだが、それは検査Bに関しては、超濃厚な接触をした人や症状がある人しか検査できないほど逼迫した時期があったからかもしれない)を織り込んで、対策しなければならない。これまでのところはこれだけの検査体制でも全体像をおおむね見失わずに済んできたことについてほっと胸をなでおろしつつも、次の波でもこんなにヒヤヒヤさせられたり、ひどい目にあう人が続出したりするのはごめんだというのが、ぼくの正直な感想である。

 さいわい、5月4日に行われた専門家会議の記者会見では、これまで検査拡充のボトルネックになってきた部分が特定された。「保健所の業務過多」「入院先を確保するための仕組みの機能不全」「地方衛生研究所のリソース不足」「検体採取者、検体実施者などの感染防護具の圧倒的な不足」「一般医療機関がPCR検査をする際、都道府県と契約が必要な仕組み」「民間検査会社に検体を運ぶための輸送機材の不足」など。 

 これらの中で、検体採集者の感染防護や検体の輸送などは、中澤さんが指摘していたように唾液サンプルを使うことでかなり改善できる部分もありそうだ。しかし、他は行政側で対応してもらわなければどうにもならない要素が多く、改善を切に願う。

 なお、蛇足ながら、ひとつ付け加える。本稿をまとめている5月なかばの時期のように、事態が収束していく局面では、検査Aの検査対象の患者も、検査Bの接触者追跡も減るので、検査数が減るのは自然なことだ。まさに「感染者が少ないから、検査が少ない」のであり、さすがにこの時点で「新規感染者を少なく見せるために検査を絞っている」と考えるのは邪推だと思う。

【#ナショナルジオグラフィック】新型コロナの広がり方:再生産数と「密」という大きな発見

2020-05-17 16:45:33 | コラム
 COVID-19の感染力と感染の仕方について。

 専門家会議の記者会見を聞いたり、メディアの解説を読んだことがある人は、すでに何度も目にしていると思うけれど、ウイルスなり細菌なり病原体の感染力は、再生産数Rで表される。

 おさらいも兼ねて、まずはそこから。

「基本は簡単です。感染力の指標、再生産数Rは、リプロダクションナンバーなので、Rです。意味は、一人の患者が治癒するまでの間、平均何人の患者に感染させるか、ということです。で、よく言われるR0(専門家はアールノートと読むが、アールゼロでも通じる)、基本再生産数というのは、流行当初、誰も免疫を持っていないところに一人の患者が入った時の再生産数です。で、流行が進んで、免疫を持っている人が増えたり、ワクチンを打つなどの対策がなされたりした後の再生産数が、RtとかReとか言われるもので、記号はテキストによって違います。日本語では、実効再生産数です」

再生産数Rには、興味深い性質があって、1を超えるか、それ未満かによって、決定的に「その後」が違ってくる。

 例えば、基本再生産数R0が1に満たない感染症が、その感染症を経験したことがない集団に入ってきた時、最初の感染者が、1人未満の感染者しか生み出さないとしたら、すぐに感染のリンクが途切れてその感染症は消滅してしまうだろう。しかし、1人が2人を感染させていけば、ネズミ算式にどんどん数が増えていく。

 パンデミックになるような感染症はR0が1以上であることは間違いなく、今、ぼくたちは「行動変容」によって、この実効再生産数を1よりも小さくすべく努力しているところである。

 再生産数Rにまつわる用語の理解としてはざっとそんなところだ。

 最近、知人に「なぜ、再生産なのか」という質問をされたので、それを中澤さんに聞いた。

「これ、もとはというと人口学から来ている概念なんです。人口学では、1人の女性が生涯にもつ女児のうち再生産年齢に達するまで生き延びる人数の期待値を純再生産率(Net Reproduction Rate: NRR)といいますが、これは基本再生産数R0と同じものです。この場合、再生産されるのは女児です。それが感染症疫学では、感染者が再生産されるというイメージです」

 そのように聞くと、今の日本において、人口学的なRは明らかに1を割り込んでいるので、ぼくたちはこのままではいずれ消滅してしまう運命だということに思い至る。なんとかしたいものだが、これはまた別の話である。

きわめて大きい「分散」
 さて、そのような由来を持つ指標R、特に、基本再生産数R0は、その感染症が持っている「素の状態での感染力」だから、とても重要な数字だ。

「SARSのR0は約3です。ただ、これは平均値で、病院や飛行機内といった場所での集団感染では1人の患者からもっと多くの人に感染するので、Rは大きくなります。平均して求めるR0は3でも、実際にはもっと多くうつす人も、少ししかうつさない人もいるということを、分散が大きい、といいます。この概念は後で大事になるので、覚えておいてください」

 SARSのRは約3で、かつ、分散が大きい。

 2003年の流行当時、スーパー・スプレッダー(沢山の人を感染させる人)という言葉がよく聞かれたが、それは、病院、飛行機内などでの環境で、多くの人を感染させた感染者のことだ。また、スーパー・スプレッダーが多くの人に感染させることを指して、スーパー・スプレディング・イベント(しいて訳せば「超ばらまきイベント」)などと呼ぶ。

 一方で、コロナウイルス感染症の中で、致命割合が高いMERS(中東呼吸器症候群)は、院内感染を除き、基本的には、R0が1未満だという。つまり、院内感染には厳重な注意が必要だが、市中での流行は続かない。元祖パンデミックであるスペインかぜにはさまざまな推定値があるが、おおむね2程度、季節性インフルエンザや2009年H1N1インフルエンザは、1.1~1.5だということになっている。また、空気感染する感染力の王、麻しんの場合は、なんと12~18にもなる。飛沫から水分が失われて、飛沫核、ウイルス粒子だけになっても感染力があるため、ただよっているものを吸い込んだだけで感染してしまうがゆえの高い値で、あっという間に集団中に広がりうる。

 では、今、最もぼくたちが知りたいCOVID-19はどうだろう。

「COVID-19のR0は1.4~2.5というのが、武漢のデータに基づくWHOの当初推定(1月23日)でした。その後、モデルや論文によって6.47という高い値が出たこともありますが、今はSARS程度かな、というところです。ただ、特徴として、分散がきわめて大きいんです。これは、西浦さんを含む、3つの研究チームが確認していて、この分散の大きさが、さっきも言いましたが大事な部分です」

 再生産数Rというのは、概念としてシンプルで、また、理にもかなっているけれど、観察できる発症データからは直接見えない。では、どんなところに見られるかというと、直観的に分かりやすいのは、感染者が増えていくときのグラフだ。最近よく見るようになってきた感染者増加の片対数グラフなら、その傾きにRがあらわれていると考えてよい。

 では、Rの分散が大きいというのは具体的にどういうことだろう。また、単に平均値としてのRを考えるのではなくて、その散らばり方まで気にすると何が分かるのか。順を追って説明してもらおう。

「まず、Rの数字って、1人の患者が何人に二次感染させるか平均を取ったものです。元のデータがあるなら、1人が何人に二次感染させたか、その人数の分布を考えることもできます。これがたとえばインフルエンザだと、二項分布、正規分布のベルカーブに近いかたちになります。最頻値と中央値、相加平均が一致して、それを中心になだらかに裾野がつながっていくようなものです。一方で、SARSは右裾を引いたべき分布に近い形でした。これは、ほんとどの人が他の人に感染させなかったり1人、2人にしかうつさないのに、裾野のところで、人数は少ないけれど、時々、たくさんの人にうつす人がいる、みたいなイメージです。少数の人がスーパー・スプレディング・イベントみたいなことを起こして全体としてのRを押し上げているので、平均値(相加平均)と最頻値が一致していません。Rが同じでも、かなり感染の仕方が違うわけです」

 正規分布的なベルカーブ(日本のお寺の鐘ではなく欧州の教会にあるような口が広がっているもののイメージ)ではなく、0や1といった頻度が低いあたりにピークがあって、そこから先、急に頻度が小さくなってひたすら右に裾を引いていくような分布があるのは、つまり、SARSのようなスーパー・スプレディング・イベントを中心に感染が続いている場合かもしれない、というのである。

 そして、COVID-19の場合にも、そういったことが起きているのではないかというのが、複数の研究者の分析で分かってきた。

接触する回数の分布とも重なる

「こういった違いはネットワーク論的にも説明できます。誰もが同じ確率で接触するランダムネットワークだと、接触数の分散が小さく、接触回数の分布を見ると、ベルカーブに近くなります。一方で、スーパー・スプレディング・イベントがあって、接触回数がべき分布になるようなネットワークは、いわゆるスケールフリー・ネットワーク です。これは、どの一部をとっても全体のネットワークの縮図になっているような形で、少数のハブだけが多くのリンクを持っているのが特徴です」

 あらためて整理する。

 まず、ランダムネットワークの場合、接触回数の頻度分布は、ベルカーブ状になる。この場合、頻度のピークがそのまま平均値でもあって、それがRだ。

 一方、スケールフリー・ネットワークの場合は、0、1、2といった頻度の少ないところに接触回数のピークが来る、そこから先はガクンと頻度が落ちるものの、それでも時々、8回だとか10回だとか接触する人が出てきて、全体としての平均値を押し上げる。だから、Rとして出てくる平均の値と、頻度分布のピークがずれている。言い方をかえると、ほとんどの人はほとんど感染させないが(頻度分布の左側)、一部の人がたくさんの感染者を生み出す(頻度分布の右側の裾野)。

 感染の仕方にこのような違いがあると、それはどんなことにつながっていくのだろうか。

「クラスター対策班の押谷仁教授(東北大学)の発言を聞いていると、押谷さんは、COVID-19もSARSと同じスケールフリー・ネットワークの感染をしているだろうと強調されています。でも、ここでは私見をいいますと、僕は2つの分布の混合分布じゃないかと思っているんですが」

 中澤さんの私見については、別の回で詳しく解説することにして、ここではスケールフリーな感染の仕方についてさらに考える。そのようなCOVID-19の感染の特徴を裏付ける研究としては、北海道大学の西浦さんのチームによるものがある。

「Rの分散が大きいことを見出した西浦さんたちの論文(※1)では、多くの人がゼロとか1とか、ほとんど二次感染者を生んでいないのに一部の感染者だけ8人ですとか10人ですとか、たくさんの二次感染者を生んでいました。だから、スケールフリーな感染の特徴が出ています。さらに、西浦さんたちは、多くの二次感染が起こった状況、ハブになったような状況を特定しているんです。それは、クローズド、密閉された環境です。具体例としては、換気の悪い雪まつりのテントが挙げられています。そして、密閉された環境とそうでない環境を比べると、二次感染の起こりやすさが29.8倍(オッズ比)にもなったんです」

 この発見が、のちに、密閉、密集、密接、の「3密」というクラスターの発生条件の特定につながっていく。なお、密閉された環境のリスクを割り出した部分の研究デザインは、いわゆる症例対照研究で、オッズ比が29.8というのはきわめて大きなものだ。慢性疾患ではまずみられないし、感染症疫学の世界でもなかなかみない。

 COVID-19の感染の特徴が分かり、スーパー・スプレディング・イベントが起きやすい環境もある程度分かった。すると、この感染のハブになっているところを潰していけば、あとはあまり多くの感染者を再生産しない人たち(あるいはあまり感染者を生み出さない環境)が残るだけだ。そして、トータルでのRが1を切れば、感染を収束させられる目処が立つ。

 これが、日本のクラスター対策の背景にあるアイデアだ。再生産数の多い感染者から始まった連鎖を断ち切り、また、スーパー・スプレディング・イベントが起こりやすい環境を特定することで新たなクラスターの発生を予防する2本立てのものだと中澤さんは見ている。これについてはまた別の回に詳しく検討する。

 なお、西浦さんたちの論文は、現時点では、まだ査読が済んでいないプレプリントサーバでの公開のままだ。西浦さんたちがクラスター対策班での活動を本格化する中、なかなか論文化できないのだと推察する。火急の発見報告の体なので、「密閉された空間」の定義が語られていないなど、不十分なところもあり、いずれきちんとまとまったものを見たい。

「この研究は、世界中の感染症疫学の教科書に載るものになるかもしれない」と中澤さんが言う通り、ひらめきに満ちたものだからだ。

マイクロ飛沫による感染の可能性
 では、こういったスーパー・スプレディング・イベントはどんな仕組みで起きるのだろうか。今、マイクロ飛沫感染(エアロゾル感染)という概念が提唱されているそうだ。

「もともとCOVID-19は、接触感染や飛沫感染が想定されていて、WHOなども、人との距離も2mの距離を開ければオーケイみたいなことを言ってきました。でも、どうやらそれだけではないかもしれないという話です。くしゃみやせきで出た飛沫はたかだか数メートル飛んで、すぐに落ちてしまいますが、もっと小さなマイクロ飛沫と呼ばれるものもあって、それはしばらく空気中を漂っているそうです」

 感染症疫学の本を読むと、代表的な感染の仕方として、接触感染、飛沫感染、空気感染といったものが挙げられている。

 飛沫感染は、咳やくしゃみなどで飛び散ったしぶきを介した感染のこと。インフルエンザも、かぜのコロナウイルスも、飛沫感染するとされる。

 一方、空気感染(飛沫核感染)は、そのしぶきに含まれていた水分が蒸発して病原体がむき出しの状態(飛沫核)になっても活性を保っている場合に起きる。飛沫核は小さくて長い時間、空気中に滞留しやすいので、まさに空気を吸い込むことで感染する。麻しんは空気感染するので、あっというまに集団中に広がることが知られている。

 そして、マイクロ飛沫による感染は、その間のカテゴリーだ。飛沫よりは長く滞留するけれど、飛沫核よりは滞留時間が短い。あるいは、ウイルス自体、飛沫核になってしまうと失活するけれど、マイクロ飛沫の状態ではまだ活性がある。そういった条件の中で、飛沫感染以上、空気感染未満の感染力を示すのではないか、という話だ。

「マイクロ飛沫を可視化する試みがあって、NHKが特殊カメラで捉えてサイトで公開しています。咳やくしゃみだけでなく、しゃべっただけでも空気中に出て、換気が悪いと20分たっても空気中に漂っているそうです。そこに含まれているウイルス粒子が、本当に失活しないのかというのは別の問題なんですけど、最近、いろんな研究でCOVID-19のウイルスが、様々な環境で長いこと活性を保つことが分かってきていますから、マイクロ飛沫の中でも間違いなく活性が保たれるでしょうね」(参考記事:「くしゃみで発生する“飛沫の雲”」)

 空気感染というわけではないけれど、ある特定の環境下(いわゆる密閉、密集、密接、の「3密」のような)では、あたかも空気感染するかのような怖さがある。本当にこれがCOVID-19でどれだけ起きているのかは、今後、検証されるべきテーマだ。

【#ナショナルジオグラフィック】新型コロナの治療薬や「BCG仮説」で気をつけたいこと

2020-05-17 16:42:47 | コラム
 前回は、重症化因子のことを考えたのだから、症状の改善や治癒につながることについても見ておこう。端的に言うなら、「治療薬」についてだ。
「これから開発されるような新薬がこのパンデミックに間に合う可能性はあまりないので、既存の薬の中で効くものがあるのか調べるのが大事です。日本政府は、インフルエンザの抗ウイルス薬、アビガン推しですよね。でも、プレプリントサーバ(論文が査読を受ける前の段階で公開するサーバ)に載っている論文(※1)を見てみると、最初は効くという話だったのに、アップデートされていて、結局は治癒には影響しないというふうに変わっていました。治癒には影響なくても、熱と咳は1.7日くらい早くおさまる、という結果です。今のところ単一群での報告ですから、きちんとした研究が必要ですね」

 単一群というのは、まさに「薬を飲んだ人たち」だけを見ていて、「薬を飲まなかった」対照群を設定していない。前項でみた症例対照研究では、すでに起きたことを振り返る「後向き」の研究ながら、きちんと対照群を設けるものだった。

 一方で、こういったアビガンでの単一群の臨床研究は、よりきちんと条件を統制できるはずの「前向き」研究だが、本来必要な対照群を置かないために、単独の研究としては証拠能力が低く、今後、きちんとした研究をするきっかけになる研究として位置づけるべきだ。しかし、この時点で、ふとテレビを付けると「早期診断してアビガンを飲めば治る」と主張している情報番組御用達の専門家がうつったりして、げんなりさせられる。

 では、中澤さんが言う「きちんとした研究」というのはどういうものだろう。

「昔から疫学では、『3た』論法ということが言われていて、聞いたことがある人もいるかもしれません。たとえば、風邪薬を、飲んだ、治った、効いた、の『3た』です。風邪薬って、症状を軽くはできても、治癒する薬はないんです。でも、飲んだ人の体験としては、飲んで、その後、治るわけだから、かりに飲まなくても治ったのだとしても、みんな効いたと判断する、と。単一群の研究だと、3た論法に近いことにもなりかねません。そして、きちんとした結果を知りたいなら、RCT、ランダム化比較試験というデザインを取る必要があります。メディアが報じる新しい効きそうな薬のニュースの信憑性を知りたければ、まずはその研究がRCTかどうか確認するのが一番だと思います」

(※1)https://doi.org/10.1101/2020.03.17.20037432

 RCT、ランダム化比較試験というのは、治療薬なり治療法なりの効果を知るために、その薬剤や治療法を試みる群と、試みない対照群を、参加者にランダムに割り振って行うものだ。つまり、実験室で行うような厳密な研究を、臨床レベルでも可能な限り厳密に行うための手順である。重症化因子の原因は「後向き」の症例対照研究が中心だが(重症化の条件をあえて作り出して、「前向き」の研究をすることは倫理的にありえない)、治療については前向き、かつ、ランダム化した、比較試験が大事だ。

 では、今、COVID-19に効く薬について、RCTの結果は出ているのだろうか。アビガンについてはまだで、今まさに治験(医薬品としての承認を得るために、効果や安全性を確かめるためのもので、研究デザインはRCT)が実施中だという。

「すでにRCTが報告されているのは、僕も最初から注目してきたクロロキンというマラリアの薬です。もしもこれが効けば、いいなあ、と思っていました。僕のフィールドのパプアニューギニアの村の店でも、村人が買えるような安価な薬ですし、マラリアの治療や予防に使う量なら副作用もあまりありません。中国で効いた報告があったので、フランスでRCTを始めて、イギリスやアメリカでも輸出規制をしようという話が出ているくらい期待されていました。それで、クロロキンの仲間のヒドロキシクロロキンのRCTの結果がやっと出てきたんですけど、それによれば、治癒には影響しない、でも、症状は軽くなる、というものでした。中国でも随分前から、多施設でのトライアルがされているはずなんですが一向に報告がないのは、あまりよい結果ではないんでしょう」

 結局、風邪薬と同じで、症状は和らげるけど、治癒には寄与しない、というのが今のところの結論である。

 さらにこの原稿をまとめている途中、アメリカの退役軍人病院で行われた研究の速報(プレプリントサーバー)があり、ヒドロキシクロロキンを使うと、使わない場合よりも、むしろ死亡リスクが3倍近く高かったというショッキングなニュースが流れた。そこであわてて研究デザインはと確認したところ、対照群があるので「単群」の研究ではないものの、すでに治療が行われたデータを集めての症例対照研究だった。アメリカでのRCTの結果が出るのはこれかららしい。

「今のところ、単独で効くというのは望めそうにないので、複数の薬剤を組み合わせるとどうかというのが進行中の研究だと思います」というのが現時点での中澤さんの見立てだ。

 世界中の臨床現場も、製薬関係者も、懸命に治療薬を探し続けているもののまだ決定打はない。

 アビガン、クロロキンの他にも、エボラ出血熱治療薬のレムデシビル、ぜんそく治療薬シクレソニド、関節リウマチ治療薬のトシリズマブ、膵(すい)炎の治療薬のナファモスタット(フサン)など、様々なものが話題になっており、今後、議論はますます深まっていくはずだ。

 いずれにしても、治療の専門家ではない中澤さんとアマチュアのぼくが語り合えるのはこの程度で。「この薬が効きそうだ」「こういう治療法が見込みがある」ということを提示された時、どんなところに注意して情報を見るべきかという点を汲み取っていただければと思う。

 そして、本当に効く薬があれば、局面を変えるゲーム・チェンジャーになりうる。突破口が開かれることに切に期待する。

「BCG仮説」の現在地
 もう一つだけ、よく研究以前のレベルで話題になる推測について。

 感染症が流行すると、地域差に気づくことがある。たとえば、欧州に感染が拡大した後で、感染者、重症者、死亡者が増えている国と、それほどでもない国に大きな差が出た。その差が何に起因するのか、誰もが気になるところだ。もちろん、対策や医療の違いが大きいのは間違いないのだが、それ以外にも何か気づかれていない大きな要因があるのではないかといろんなことを考える人がいる。

 COVID-19での典型例が、「BCG仮説」だ。重症者や死亡者が少ない国は、結核ワクチンであるBCGの予防接種を行っており、BCGワクチンの「オフターゲット効果」、つまり「ターゲット」(結核)を防ぐだけでなく、ほかの呼吸器感染症をも防ぐ効果の恩恵を受けたのではないか、というのが骨子だ。すでに様々なメディアで取り上げられており、専門家の中にも一定のリアリティを感じている人がいるようだ。

 ただ、ここで留意しなければならないのは、こういった発想は、「地域相関研究」というタイプの研究デザインに相当するもので、きちんとしたデータを揃えて分析し、研究として完遂したとしても、因果関係を議論できるものにはならないということだ。因果関係を議論するためには、最低限、症例対照研究、望ましくはランダム化比較試験(RCT)が必要だ。そして、実際にオーストラリアやオーストリアでは医療従事者が被験者となる形でRCTを始めたとの報があった。こういった研究がある程度まとまって結論が出るまでは、BCGの効果についてのエビデンスは十分ではない。それどころか、地域相関研究としてもきちんと論証できていないなら、「思いつきレベル」から抜け出していない。

 日本ワクチン学会も4月3日に「BCGワクチンの効果に関する見解(PDF)」を出し、「現時点では否定も肯定も、もちろん推奨もされない」と注意を呼びかけた。過度な期待は禁物だし、そもそも乳児の定期接種のために準備されているBCGワクチンを別の目的のために流用するのは、安定供給のためにも問題があるという。

【#ナショナルジオグラフィック】新型コロナの厄介さと怖さを知る:2つの致命割合CFRとIFRとは

2020-05-17 16:38:27 | コラム
 それでは、COVID-19の基本的な特徴を見ていく。潜伏期間や、致命割合といった、その病気の厄介さや、怖さにかかわる特徴だ。

「潜伏期をはじめ疫学的な特徴については、北海道大学の西浦博さんのチームの研究を含めていくつかの論文が出ています。まず、潜伏期の中央値は5日と長いんです(※1)。インフルエンザなら2日ですから、この長さがCOVID-19のひとつの特徴です。また、西浦さんたちのチームの別の論文(※2)の分析では、発症間隔の中央値が4日と潜伏期よりも短いことが分かりました」

 ここで、えっと思う人もいると思う。潜伏期間よりも、発症間隔が短いというのはどういういうことか、と。発症間隔とは、「発症した患者から感染した次の感染者が発症するまでの期間」だから、それが潜伏期間よりも短いというのは、よくよく考えてみると、つまり、潜伏期間にある感染者からも感染が起きているということを意味する。西浦さんは、2月上旬に開いた外国人記者クラブでの会見で、発症前の人からの感染が約半分と述べていた。

「これは4月になってから出た中国のチームの研究(※3)でも追認されました。二次感染の44パーセントは発症前に起こっていて、発症の2.3日前からウイルス排出が増え始め、0.7日前に一番高くなるというんです。潜伏期にも感染力があるということですから、その追跡が難しいということも意味します。本当に厄介なウイルスです」

 ちなみに、一般論として、病気が発症した日ならともかく、感染した日を特定するのは難しい。また、誰から誰に感染したのかということも、直接、その瞬間を見ることはできない。だから、新しい感染症が報告された時、理論疫学者たちは、数理的なモデルをつくり、潜伏期などを推定する。特にCOVID-19のように、無症状の時にもウイルスを排出していることがほぼ確実な感染症だと、潜伏期の推定自体、数理モデルを使う以外の方法ではなかなかできない。防疫上大切な情報なので、潜伏期間などの推定は、利用可能なデータを使って世界中の研究者たちがそれぞれ試み、次第にコンセンサスが得られてくる。

 COVID-19の場合、中澤さんが「厄介なウイルス」と言った通り、長めの潜伏期間や、発症前にすでに他の人を感染させうる性質など、嫌らしい特徴が揃っている。

致命割合:どれだけ人が亡くなるのか
 次に気になるのは、おそらく、どれだけ重症化して、どれだけ亡くなるのか、という問題だろう。

 日本で感染者が報告されるようになった頃、危険な感染症がやってきた! という警戒とともに、「ちょっと重たい風邪のようなもの」「若者は重症化しない」と強調する「専門家」も見られた。その後、子どもが亡くなったという痛ましいニュースや、著名な芸能人が感染したり亡くなったりするニュースも報じられるようになり、「重たい風邪」では済まされないことは多くの人が理解するようになった。それでも、「致命率(疫学用語としては、致命割合、あるいは致命リスク)は、インフルエンザなみという論文が著名な論文誌に出た」という誤った「朗報」が伝えられることもある。このあたりはどう捉えれば適切な理解になるのかちょっと整理する必要がありそうだ。

「まず、疫学でよく使われる病原性の指標である致命割合は、CFR(Case Fatality RatioまたはRisk)というものです。これは確定診断がついた患者のうち、その感染によって死に至る割合です。分母が確定診断がついた患者だというところがポイントです」

 確定診断された患者の数は実数が把握できるので、その中で亡くなった人を数えて致命割合を計算する。非常に分かりやすい考え方だ。

「これまでに分かっている感染症の致命割合(CFR)は、SARSが10パーセント、MERSが35パーセント、スペインかぜが3パーセント、アジアかぜが0.5パーセントと言われています。そして、これまでのところCOVID-19は、1パーセントから10パーセントというふうに幅があります。これは、国によって、検査体制や医療体制、さらには、感染者の年齢分布が違うためだと考えられます」

 致命割合は、その感染症の病原性を示すとても大事な指標だ。これが高いと、発症したとたんに死を覚悟しなければならなくなり、大きな恐怖を与えるものとなる。たとえば、エボラ出血熱は1976年に旧ザイール(現コンゴ民主共和国)の村で流行した際、致命割合が90パーセントを超えた。ここまで来ると、発症=ほぼ確実な死、ということになってしまう。一方で、コロナウイルスがかかわるSARSもMERSも、かなりの高い割合であり、直観的にも「怖い」病気だ。

 そして、スペインかぜの3パーセント、アジアかぜの0.5パーセント、COVID-19の1パーセントから10パーセントも、決して小さな値ではない。1918~1920年に世界的に流行したスペインかぜは、全世界で数千万人が死亡した。数パーセントという致命割合は、パンデミックになった場合、その規模の被害をもたらしかねないものだ。

単純ではないインフルエンザとの比較
 こういったことは、ぼくたちが日常的に体験している季節性のインフルエンザと比較するとよいかもしれない。

「それは大事なことで、ちょっと詳しく説明します。日本で、季節性のインフルエンザで確定診断がついた患者数(推定値)は年間1000万人ほどで、直接の死者は2000~3000人です。とすると、致命割合(CFR)は0.02~0.03パーセントですよね。でも、一般には一桁大きな0.1パーセントという数字をよく見ると思うんです。これは、分子をインフルエンザ関連死も考慮して推定した超過死亡1万人としたものです。だから、これと比較するのは間違いです。COVID-19の致命割合1パーセントから10パーセントと比較できる季節性インフルエンザの致命割合は0.02~0.03パーセントで、COVID-19の方が2桁以上大きいんです」

 分子にあたる死亡者の数が数え方によって変わってくるという話だ。ここはすごく基本的かつ大事なところなので、再確認しよう。

 超過死亡というのは、インフルエンザの流行がなければ死を回避できたであろう死亡者数、いわゆる「インフルエンザ関連死」まで含めてカウントしたものだ。インフルエンザが直接の死因ではなくとも、合併した細菌性の肺炎、持病の呼吸器疾患や心疾患の悪化などで亡くなる方が分かりやすい例だ。ただ、そういったものだけでなく、インフルエンザの流行で医療が行き届かなくなったことで引き起こされる死も「関連死」だ。だから、その数は、死亡統計が出揃った後、インフルエンザの流行がなければなかったであろう死亡数を、統計モデルを使って推定することで確定する。今回のCOVID-19についても、こういった関連死まで考慮した「拡大版の致命割合」を考えるなら、もっと大きな値になるはずだ。しかし、それはまだ推定もできないので、今、比較すべきは「関連死」を含めない直接の死亡の致命割合だ。

 なお、0.1パーセントという値は、日本語の世界だけでなく、英語のニュースや論文でもしばしば目にする。

「そっちの方は別の原因があって、WHOやアメリカのCDC(疾病対策センター)が『0.1パーセント未満』としているのを0.1パーセントだと誤解して書いていることが多いと思います。これは、なぜ『未満』かというと、世界には確定診断もちゃんとしてもらえないような地域があって、そういうところでは医療水準も低いから、そんなに重症じゃなくても死んでしまうことがある、と。そういうものまで考えた場合、最大でも0.1パーセントということです。あくまで『未満』なんです」

 世界の医療事情を考慮した数字であり、こちらもある意味、「拡大版の致命割合」がそのまま流通してしまっているとのことだ。

 以上、インフルエンザの致命割合を考えるだけでもトラップがたくさんという印象だ。実際に、COVID-19との比較の報道でも、0.1パーセントという「拡大版の致命割合」が間違って使われていることは今もよく見る。

感染者致命割合IFRとは?
 COVID-19の致命割合を議論するには、さらに注意しなければならないことが増える。今度は分母の側の問題だ。

「致命割合を計算する際の分母は『確定診断がついた患者数』ですけど、検査体制や医療体制に大いに依存します。COVID-19には無症状の人もいると考えられているのでなおさらです。そこで、確定診断された患者ではなく、感染者全員を分母にとった、『感染致命割合(IFR:Infection Fatality Ratio or Risk)』を推定した上で比較した方がよいのではないかという考えが出てきます」

 ここで「感染者全員」というのは、いかなる検査をもってしても見つけ出すことができないので(かりに全員を検査しても偽陰性の人がたくさん出るので全員は捕捉できない)、なんらかの方法で推定しなければならないことに留意しよう。しかし、その推定をうまくして「感染致命割合(IFR)」を求めることができれば、検査体制に依存しない、ユニバーサルな議論ができるようになる。

「COVID-19のIFRを早い時点で推定したのは、やはり西浦さんたちのグループで、これは2月4日の時点で論文(※4)になっています。武漢からチャーター便で日本に帰国した565名の日本人が全員PCR検査を受けたことから感染確認率を求めて、武漢における無症候性感染者も含めた感染者の総数を推定した上で、感染致命割合(IFR)は0.3~0.6パーセントだと結論しました。これは他の研究グループでも別のデータで数字を出して、西浦さんたちよりもやや高い値を報告していますが、桁は同じです」

 このようにして致命割合には、CFRとIFRという二種類があって、それらの性質上、桁が違うことを意識しておかなければならない。さきほど解説してもらった、季節性インフルエンザの関連死、あるいは医療水準が低い国々の状態を考慮した、「拡大版の致命割合」をどう扱うかという問題とあわせて、非常にややこしく、混乱させられる。SNSレベルでは、毎日のように誤解に基づいた発言を見るし(それも医師などの専門家が言っている!)、大きなメディアの報道も時々おかしなことになっている。

とある間違いの事例
 イギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドンのチームが3月30日に「Lancet」誌に発表した論文 (※5)で、感染致命割合(IFR)の中央値を0.657パーセントだとはじき出したときにも、混乱があった。これは西浦論文をほぼ追認する内容だが、一般の受け止めでは、「実はそれほど死なない病気だったようでよかった」というもので、欧米の大メディアでも、「拡大解釈版の致命割合」である0.1パーセント(本来は0.1パーセント未満)と比較することで誤解をまねく内容の報道をしていた。この数字の混乱が世界的に根強いものだと実感した次第だ。

 ここまでの議論を踏まえると、この論文をめぐって、正誤を含む3種類の報道がありえるので、ちょっと書き下してみよう。

1)COVID-19の致命割合は0.657パーセントだ。インフルエンザの場合は0.1パーセント(拡大解釈版のCFR)である。
2)COVID-19の致命割合は0.657パーセントだ。インフルエンザの場合は0.02~0.03パーセント(CFR)である。
3)COVID-19の致命割合は0.657パーセントだ。インフルエンザの場合は0.005~0.01パーセント(IFR:ただしこれは公式の数字ではなく、感染者のうち受診して確定診断が付いた人が1/4~1/3くらいと仮定して中澤さんが出した大雑把な推定)である。

 この中で、数字の比較として正しいのは3)の場合で、これだとCOVID-19の方が、60~100倍も致命割合が高い危険な病気に思える。一方、実際にぼくが大メディアでも確認した1)のような理解だと、致命割合はたかだか数倍だから、「ちょっと重たいインフルエンザ」というイメージになりうる。

 こういったことが積み重なると、まさに「致命的」な誤解につながるかもしれないので、致命割合の話題が出たら、確定した患者の数を分母にしたCFRなのか、見逃されている人を含めた感染者数全体を分母にしたIFRなのかを意識し、インフルエンザと比較されたら「関連死の扱いは?」「医療水準が低い国での致命割合の扱いは?」と意識することが大事だろう。

 さらにもう一点、ニュースで「死亡率」という言葉が使われていたら、それも注意が必要かもしれない。「死亡率」は本来、ある期間の人口あたりの死亡数のことなのだが、致命割合の意味で使われているのをよく見る(もちろん、正しい意味で使われていることもある)。ひたすら混乱要素だらけという印象で、注意喚起しておく。

【#海外の反応】海外「これでやっと旅行できる?」新型コロナで緊急事態宣言解除をした日本に海外興味津々(海外反応)

2020-05-17 04:33:06 | 海外の反応
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【#海外の反応】尹美香、元慰安婦の弔慰金で親北反米団体を支援していたことが発覚して物議=韓国の反応

2020-05-17 04:32:11 | 海外の反応
*[海外の反応コーナー]
-尹美香、元慰安婦の弔慰金で親北反米団体を支援していたことが発覚して物議=韓国の反応
-韓国検察、正義連の会計処理不正疑惑の捜査に着手…政権与党「行き過ぎた政治攻勢自制しなければならない」=韓国の反応
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