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校内研究の思い出(2)

2012-08-11 | 同僚性を高める校内研究
先日行われた前任校の同僚との飲み会。
感謝した事がもう一つあります。

それは、
自分が一番の年下だったのにも関わらず、
みなさんがとても協力的に
校内研究に取り組んでくださった事です。

今から7年前。
前任校で研究主任を拝命した際、
まず自分が行った事は
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授業に点数をつける
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という恐ろしい事でした。

実は以前
熊本の前田先生の論文を拝読し
「ルーブリック(評価指標)」について勉強しました。
そして、それをそのままやってみようと思ったのです。

当時作ったルーブリックはこのファイルです。



9項目を4段階に分けて、評価するのです。

そしてそれを授業後すぐに集計し、
レーダーチャートにまとめ、
一覧にして研究会に出していました。



どの項目が問題であったのか、一目瞭然で、
仮説の検証とともに、その問題点を柱に、研究会を進めたのでした。


しかも、だれがどの項目で何点をつけたかわかる表まで配布して、
自分の評価に責任をもって発言してもらう事まで強要していました(涙)



今だったら、絶対にできないことですけれども、
31歳の無鉄砲な自分は、果敢に挑戦していました。

そして周りの先生がたは、嫌な顔一つせず(?)、
しっかり取り組んでくださりました。

研究会では、厳しい言葉も飛び交いましたが、
それでも、みなさんしっかりとお互いを大切にし合う
言葉で話されていました。

研究会が終われば、飲み会があり、そこでワイワイと盛り上がりました。

一人が「こんなのヤダ!」と言えば、それで 
もしかしたら終わってしまう
研究会のシステムでしたが、みなさん温かく取り組んでくださりました。

自分がセンターに長期出張に行くまでの3年間、
このシステムを続けました。
先生がたは心の中では「ヤダなぁ」と思われたでしょうけれど、
こうやって協力いただいた事は、自分の中で本当に財産になりました。
授業研究の本質について、ちょっと勉強することができました。


毎年研究授業の最初は自分でしたが、
点数をつけられるのは、本当にドキドキでした。
サークルや様々な学習会で斬られるのには慣れている(つもりの)
自分でさえ、心穏やかではなかったのですから、周りの先生がたの
気持ちは・・・・今考えると、ちょっと怖いです。
ちなみに、センター長期出張時に、S主任指導主事先生にお会いして、
そこで「ファシリテーション」を叩き込まれてから1年後、
この点数システムは終焉を迎えます(苦笑)
ファシリテーションについては、後ほど。。



話は戻りますが、
今、自分がどこかの学校の研究主任を拝命して
「ルーブリック」を強行する勇気はちょっとありません。
(すばらしい内容であるのは間違いないのですけれど・・・)

でも、それを3年も続けることができたのは、
やはり、
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理解があり、
そしてそういう厳しい評価に耐えうる授業力を持ち
なにより優しい
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先生がたが集まっておられたからだなぁ
ということを実感します。

だからこそ、今現在もこうやって集まって
思い出話にわいわいと花を咲かせているのでしょう。

出会いにただただ、
感謝するばかりです。


ちなみに、この「ルーブリック」

尊敬するS主任指導主事先生にも、
師匠にも

「ちょっとやり過ぎだったな」

とお話をされました

当時の先生がた、、、本当にありがとうございました。

また私が幹事をします


思考を促す社会科授業(11)

2012-08-11 | 思考を促す社会科授業
教育センター長研時代に、
尊敬するS指導主事先生から「本質を外すな」と何度も何度もご指導頂いた事。
それ、今回の文章にも生きているなぁと改めて思いました。
ただただ、感謝です。

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 本連載では「思考を促す社会科授業」として、これまで4回に渡
り、【読み取り】、【再構成】、【表現・説明】、【話し合い】と
いう言語活動について示してきました。
 しかし、中には、
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こんな当たり前のこと、自分は昔からやってきている!
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なにを改まって、こんな普通の事を書いているんだ?
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と思われた方も、(少なからず)いらっしゃると思います。
 確かに私自身も、「目新しい事はそう多く書いていない」と認識
しています。私が提示した実践例は、社会科を専門とする方にとっ
ては、まさに「当たり前」な指導事項だったかもしれません。あわ
せて「提案性」という意味では、少々語弊があったかもしれません。

 しかし、こういった本来「当たり前」であるべきことが、今現在
「当たり前」でなくなってしまっていることも、残念ながら事実で
す。若い教員が増え、「社会科の授業が分からない」という声も多
く聞かれます。また、ベテラン教師も日常の多忙感に追われ、自身
の授業を振り返る余裕がない現状です。
 だからこそ文部科学省は、「言語活動の充実」という新しき題目
を示して教師たちの興味を引き、そこで改めて「学習指導の本質」
に気づいてもらおうと思ったのではないでしょうか。

 ですから、今回の連載で示した事項は、全て「教育の原点」であ
る、と自負しております。そして、これらの活動を確実に、地道に
続けていくことが、子どもたちに力をつける一番の近道だとも確信
しております。
 教育に「不易と流行」があるとすれば、今回示した「言語活動」
は、「不易」に当たります。すなわち、我々の先人時代から脈々と
受け継がれてきた、「当たり前」の指導事項を「当たり前」に、確
実に指導していくことが我々の原点でもあるのです。

 ならば、「当たり前」な言語活動を、一単位時間、もしくは単元
全体をとおして、意図的計画的に位置付けていきましょう。そして
子どもたちの思考をぐんぐん促していきましょう。それが、子ども
たちの思考力・判断力・表現力等の育成に繋がっていくのだと思い
ます。
 「当たり前のことを当たり前に」
 簡単そうでいて実はとても難しいことです。だからこそ、それを
着実に実践できるよう、日々努力し続けたいものです。

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