よしーの世界

好きな神社仏閣巡り、音楽、本、アートイベント情報を中心にアップします。

新聞記者、本屋になる   落合博

2022-04-13 07:03:46 | 
本が売れないという話は以前からよく聞きます。そして何処の街でも見かけた小さな本屋は次々に姿を消

し、駅ビルやショッピングモールの大型書店、もしくはネットで購入という現実があります。勿論ネット

でも購入しますが、本屋さんに足を運ぶのは、予めタイトルが頭に入っている本ばかりではなく、何とな

くタイトルを眺めつつ、ページをパラパラめくりつつ、気になった本を買いたいと思っているからです。

残念ながら大型書店には、よく売れている本ばかりが並べられていて、おぉっとか、ほぉ~っと思える本

が少ない。


だから本屋を新規オープンする話には敏感になってしまう。著者は読売新聞、毎日新聞に長く勤め定年を

目前に控え58歳(当時)で以前から強い思いを抱いていた本屋をオープンします。新刊に古本、そしてコ

ーヒーも供し、いずれは食事も出したいと計画し、イベントにも力を入れるという今どきの本屋さんで、

私も昔のようにただ本を並べて売るという本屋では厳しいと思っていました。私などは出来れば本を探す

だけではなく、本屋で寛ぎたいと常々感じていましたので、こういう本屋さんが増えていく事は大歓迎で

す。


それでも簡単にはいきません。試行錯誤を繰り返し、コロナの悪影響も克服し、売り上げ低迷にもめげず

に著者は奮闘します。オープンまでの記録は興味深く、現在に至る店の様子も手に取るように分かり、著

者の元新聞記者の肩書に頷けます。参考文献も沢山収録されており、価格以上の価値がある本です。


   新聞記者、本屋になる   落合博         光文社新書

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