よしーの世界

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株式市場の本当の話   前田昌孝

2022-02-09 06:36:57 | 
アメリカでは子供が生まれたらディズニーランドの株を買い、配当を再投資しつつ、ずっと持ち続けて大

学入学の資金にする。子供もお小遣いでマクドナルドやコカ・コーラ、ナイキの株を気軽に買う。という

話がネット上の記事に出ていた。日本ではお金の話はタブーで真面目にコツコツ働いて貯金をするのが当

然のように教えられて生きてきた。しかし近年の超低金利はいかんともしがたく、老後資金に年金のほか

に2000万円は必要という話が出て若い人たちから投資に興味を持ち、実際に資産運用を始めた人も結構多

いようだ。


本屋に行くと株の雑誌も山積みしているが、内容はこうすれば儲かる!こうすればお得!という物ばかり

で、ひたすら煽る内容のモノが多い。本書では世間の浮かれ記事とは一線を画し、冷静に今の株式市場の

話を解説してくれる。株に興味が無くても、知っているようなウォーレン・バフェット氏の率いる会社の

パフォーマンスがそれ程いい成績ではないとか、年金積立金管理運用独立法人(GPIF)の運用成績にも言

及するなど厳しい指摘が多い。


日銀の上場投資信託(ETF)購入は、著者によれば結果的に「個別企業の株価を押し上げる」ことになり、

市場機能がマヒし、経営改革が出来ずに、経済の構造改革が進まず日本の中長期的な成長を妨げる原因に

なっているという。


1989年に日本の国際競争力は約30年で34位(IMD、世界経済フォーラム)にまで落ち込んでいるという。

そのほとんどの期間、政権を担ってきた自民党の罪は大きい。今変革出来なければ日本に未来はない。


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