ふるさと散歩 大村    

 ふるさとを散歩しながら,見聞した事や感じたことを記録。

   『きんきらきん』と『ぴんぴらぴん』

2008年03月05日 | ふるさとの風景

  今日は晴天でしたが、気温が上がらず寒い一日でした。
散歩もお休みにしたので、何を書こうかと、迷っている
。  

 大村には勘作物語が、あるので書いてみよう。若い頃読んだ物語なので、詳しくは覚えていないが、大体のあらすじは、記憶している心算です。
 以前一回書いたので今回は、二回目になります。
勘作さんは実在した人物で諫早市境の三浦町の出身です。

 



 玖島城内は何事も無く穏やかな日々が、続いていました。
ある日殿様は、勘作さんに頓知でやられていましたので、今度は、勘作さんを困らせてやろうと、ある一計を考えました。

 ある日勘作さんは、殿様に呼び出されます。
殿様は珍しい魚を見せて、この魚の名前を他の者は、知らないが、勘作は知っているか?と尋ねます、。

 勘作さんも初めて見る魚なので、一瞬困った顔をしたのを見て、殿様は勘作を上手く困らせたと内心思っていました。

 負けん気の強い勘作さんは答えました。『その魚は、きんきらきんといいます。殿様はでたらめな事を勘作さんが言っているのは、百も承知でしたが、これも殿様の計略で、この魚は『きんきらきん』と云うのかと、納得したような顔で、勘作さんを帰宅させました。

 数日後、勘作さんが殿様に呼び出されました。勘作さんが登城すると、殿様が尋ねました。

 数日前の魚を取り出し(もちろん魚は、干物になっています)
以前教えて貰った、この魚の名前が、余りにも珍しかったので、忘れてしまったので、再度教えてくれ‥
殿様は覚えていたが、勘作さんを困らせる為の計略)

 勘作さんは、困りました。数日前には、出任せの名前を、言っていたので覚えていません。
仕方ないのでその魚は『ぴんぴらぴん』と答えました。

 殿様は怒って、この前は『きんきらきん』と申して、今日は『ぴんぴらぴん』とは、何事かと刀を抜き手打ちにするぞと、勘作さんの首にあてました。

 殿様が言います、これ勘作!何か言い残すことはないかと‥
そこで勘作さんは、答えました。

 家族の者に、お伝えください。
勘作は生の魚を『きんきらきん』といい、干した魚を『ぴんぴらぴん
申し上げたら、殿様に手打ちになった。
 これからは、生の『イカ』を、干したものを『スルメ』と云わぬように‥

 それを聞いた殿様は、刀を納めて、大笑い。
生の『きんきらきん』は、干したら『ぴんぴらぴん』か!
またしても殿様がやられました。

   きんきらきん→ぴんぴらぴん

   イカ → スルメ