デビット・フランケル監督作品、「Marley & Me」をレンタルDVDで、鑑賞した。「世界一おバカな犬が教えてくれたと」の、副題もついて昨年、映画館で上演されていた作品で、コメディーものかと思って見ていたら、途中から、涙があふれてきて、止まらなくなった。子犬から老犬になるまでの、家族とのかかわり方、最後のお別れに、自分の飼い犬との思い出が、重なって、とてもよい後味で見終わった。犬って、可愛がって飼っていると、人間以上の、恩返しをしてくれる動物なのだ、と再認識した。
ディズニーとピクサーの秀作「モンスターズ・インク」が、100円レンタルになっていたので、迷わず借りて、火曜の午後に鑑賞した。もちろん「冬のソナタ」の放送時間は避けて、まだ言葉も満足にしゃべれない、かわいい女の子ブーと、モンスターサリー(にゃんこ)との友情が、やがて切っても切れない愛情に変わってゆく様子が、夢と冒険に形どられて、楽しい作品だった。エンディングのNGシーンも、とても面白かった。
月曜の午後、「冬のソナタ」第6話を見ることができた。ここまで来ると。次の展開が気になる、私もとうとう「冬のソナタ」の虜になってしまったようだ。
なら100年会館で、17日の2時から、高円山物語「影媛」が上演された。時代は5世紀の終わり、ワカササギ皇子(後の25代武烈天皇の皇太子時代)と、平群地域を拠点とする、有力豪族、平群マトリの子、鮪(シビ)が、妙齢の美女、物部影媛(カゲヒメ)をめぐり繰り広げる、愛の争奪戦。そのころ影媛の父、物部鹿火(アラカビ)は、石上地域の豪族で、軍事集団の長として大和朝廷で、重きをなしつつあった。自分の娘、影媛が、平群の鮪を思い、悩んでいる姿を見るにつけ、一方で天皇家への忠誠を尽くさなければならない、自分の立場に苦しんでいた。奈良に都が移される前の、日本書紀に記された、悲恋の物語。現代との交錯でうまく描かれていて、見終わった後のさわやかさが、印象的だった。
阪神淡路大震災から15年、その一週間後に、母が亡くなり(震災が原因ではなく病死)、悲しい思い出ばかりの1995年1月。何より、心のよりどころであった母との会話が15年も、そしてこれからもできないことが寂しい。あのころから、私の中で、何かが壊れている。