ねことねことねこと…

かわいい預かりっ子たち(保護猫)の紹介や、たま~に我が家の家猫たちとのニャンタスティックな日常を綴ります。

本屋大賞

2016年04月14日 | 音楽・映画など
昨日の夜、二度目の更新をしようと思いましたが、
そのエネルギーがなく、一日遅れの話題になってしまいましたが、
また今年も「本屋大賞」が発表されましたね。
昨日の新聞の広告欄にも大きく出ていました。




はい。ちょうど1ヶ月ほど前に、
図書館でこの本が借りられたので読んでいることを
「ごろごろはるまの覚醒」という記事の中で触れておりました。

この本が「本屋大賞」・・・納得できます!


羊さんのお話ではなく、ピアノの調律師を目指す青年のお話です。
ピアノの音は、ピアノの中にある羊毛フェルトのついたハンマーが
鋼を叩くことで奏でられるところから
こんな題名がつけられているのでしょうね。

でも、本当に、青年の思いが心に染み渡ってくるような
とてもみずみずしいステキな小説だったので、
いくつかのセンテンスをノートに書き写したくらいなんです。

今日は、記事の最後にその一部分をここにも残しておくことで、
もう一度、あの世界に、少し浸りたいと思います。

・・・でも、今、私はまた、夜な夜な上橋菜穂子さんワールドに通って?おります。
NHKで実写化された「精霊の守り人」を見て、
また、守り人シリーズ、旅人シリーズを読み返したくなったのです。
(たぶん、これで4回目)
「虚空の旅人」が、家の本棚に見つからなかったので、
今「神の守り人」の上巻を読んでいるところです。
まだまだ長~く楽しめそう・・・
やっぱり、菜穂子ワールド、浸れるわ~~~
 (そういえば、昨年の本屋大賞は、上橋さんの「鹿の王」でしたね。)


では、「羊と鋼の森」より
 ・・・・・濃い緑の匂いを嗅ぎ、木々の葉の揺れる音を聞くうちに、ようやく気持ちが静まった。どこにいればいいのかわからない、どこにいても落ち着かない違和感が、土や草を踏みしめる感触と、木の高いところから降ってくる鳥や遠くの獣の声を聞くうちに消えていった。ひとりで歩いているときだけは ゆるされている と感じた。僕がピアノの中に見つけたのはその感覚だ。ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか言葉では伝えきれないから、音で表せるようになりたい。ピアノであの森を再現したい。そう思っているのかもしれない。・・・

 ・・・・・無数の星々の間からいくつかを抽出して星座とする。調律も似ている。世界に溶けている美しいものを掬い取る。その美しさをできるだけ損なわないようそっと取り出して、よく見えるようにする。ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・七つの音が ―正確には半音も入るから十二の音だが― 抽出され、名前をつけられて、星座のように輝いている。それを膨大な音の海の中から正確に拾い上げ、美しく揃え、響かせるのが調律師の仕事だ。・・・・
 

ほかにも、いっぱい書き写しましたが、これくらいで・・・

「守り人」「旅人」シリーズも、最初は図書館で借りて読んだけど、
読み返したくなって、結局は買うことになりましたが、
「羊と鋼の森」も、そうなりそうな予感のする本です。