◆おススメ度
★★★★☆
◆キャスト
ナム・セヒ(IT企業で働く会社員。大家):イ・ミンギ
ユン・ジホ(脚本家志望。セヒのルームメイト):チョン・ソミン
ウ・スジ(ジホの友人。キャリアウーマン的な):イ・ソム
マ・サング(セヒの会社の代表):パク・ビョンウン
ヤン・ホラン(ジホの友人。レストランのマネージャー):キム・ガウン
シム・ウォンソク(ジホの大学の同期でホランの彼氏):キム・ミンソク
ヨン・ボンナム(ジホのバイト先のカフェ店員):キム・ミンギュ
◆感想・あらすじ
ちょうど2年くらい前に観たドラマ。
「僕が見つけたシンデレラ」でイ・ミンギにハマっちゃって、けど、U-NEXTで課金してまで見てたら続きがまだ配信されてなかったっていう
お預け食らった状態で、どうにかその欲求を満たすために、他のイ・ミンギ出演作を探し求めてたどり着いたドラマでした。
「僕が見つけたシンデレラ」では、あんなに洗練された金持ちのイケメンなのに、こっちのドラマは冴えない変人SEみたいな役で、多少ギャップ
がありましたが、SEってところに若干の親近感も湧きつつ、楽しく視聴しました。
ざっくりしたストーリーとしては、ある事情からルームメイトとなった妙齢の男女が、背に腹は代えられず同居生活を進めていく中で、お互いの
利害が一致し、偽装契約結婚に至る。しかし、割り切ったつもりの生活を続けつつも互いの家族という切れない縁に巻き込まれながらいつしか
ほんとの恋心が芽生えちゃうっていうもの。
以下、あらすじです。
ヒロインのジホ(チョン・ソミン)は、脚本家志望のアラサー女子。それでいて今はアシスタント的な雑用係。
ドラマの撮影が終わって3ヶ月ぶりに家に帰ったジホは、一緒に暮らしている弟と彼女がことに及んでいる場面を目撃してしまう。しかも、彼女は
すでに妊娠していてかつ、ジホの知らない間に結婚まで済ませていた。
そこで、なぜか自分が頭金も払った家を出ていくことになってしまう。
困った彼女は家を探すが、彼女の予算で紹介されるのはとてもじゃないけど人が住めるような物件ではないものばかり。
そんな折、友人のホラン(キム・ガウン)が彼氏のウォンソク(キム・ミンソク)の先輩を通してルームメイトを探しているという人(セヒ(イ・ミンギ))
を紹介してくれる。
しかし、ルームメイトには以下の3条件と、
1.家の管理をしてくれる人(ガスの点検の対応とか、家の修理の立ち合いとかそういったものみたいです。)
2.ゴミの分別をしてくれる人(正直、これゴミを回収に出すときでなくごみが発生して捨てる時にやれば?って不思議に思いました。)
3.ネコの世話をしてくれる人(SEは韓国でも生活が不規則みたいです。)
非喫煙者、家を散らかさない人、即入居できる人、などの条件が。なんだか神経質でめんどくさそうな人だから断ってもいいというホランに、むしろ
得意だと言って二つ返事で飛びついたジホ。
早速ジホは家主不在のまま、セヒの家でルームシェアを始める。
一方、ジホの寝ている時間に帰宅し、家の中がキレイになっていたり、ネコに冷蔵庫の古くなった鶏肉をゆでてエサにしてくれたりするルームメイトに
満足感を覚える。
それから顔を合わせることなくメモのやり取りで何日か過ごす二人。
しかし、実はお互いルームメイトが同性だと勘違いしているという事実を知らないまま、お試し期間が過ぎて、二人は正式契約することに。
そしてある日、ジホはドラマスタッフの打ち上げに、セヒは会社の飲み会に参加。
飲み会を少し抜けて、飲食店の店先で一人スマホでサッカーの試合を観戦するセヒ。そこに偶然通りかかったジホは、セヒのスマホ画面で好きなサッカー
チームの選手がゴールを決めるところを見て思わず歓喜の声を上げる。
セヒに不審な目を向けられるジホだったが、同じサッカーチームファンだと知った二人は少しだけ仲良くなる。
そんなセヒに少し気を許したジホは、思わず飲み会の席で好きなドラマスタッフの助監督に告白されそうだということを幸せオーラ全開で話すも、直後
駐車場でその彼が他の女と抱き合っている場面を目撃してしまう。
飲み会帰りにバス停で一人落ち込むジホ。そこに偶然(というか本人たちは知らないけど同じ家に住んでるんだから必然)セヒがやってくるが、ジホの姿
を見つけて地下鉄で帰ろうと進行方向を変えようとする。それを見たジホは、もっと恥ずかしくなるのでバスに乗ってくれと懇願。しぶしぶセヒは、
ジホが抱く恥ずかしいと思う気持ちとか失恋について、訳の分からない独特な言葉で慰めようとするが、それをぼーっと聞いていたジホは、衝動的に
セヒにキスをし、呆然とするセヒを置いてタイミングよく来たバスで帰ってしまう。
そして数日後。
ジホはマンションのエレベーターで、二度と会わないと思っていたセヒに遭遇。さらに、同じ階で降りていくセヒを見て驚きパニックに。
動けないままもう一度エレベーターを往復して、廊下にセヒがいないことを確認して家に逃げ込むのだったが、そこには当のセヒが・・・・。
そうして、30年無風状態だったジホの生活が一変していく・・・っていうようなお話です。
こっから、しばらく同居生活が続き、一度は出ていくジホですが、事情があって戻ったり、親に何度も見合いを強制させられ疲弊したセヒが契約結婚を
提案し、結局なんだかんだあって受け入れることにするジホ。
そっから、それぞれの家庭環境と家族との距離感などを体感し、お互い理解を深めていつしか恋仲になっていく二人。しかし、セヒにはある衝撃的な
過去の傷ともいうべき出来事があり、それを知ってしまったジホは・・・。
◇◇
契約結婚からの恋が始まるっていうストーリーから、韓国では「逃げ恥」のパクリとか言われてたみたいですが、私的にはこのドラマ見ててもなぜか
「逃げ恥」を1ミリも思い出しませんでした。
そもそも、背景が全然違ってて、「逃げ恥」はなんだかんだドラマ全体の雰囲気は"陽"って感じなんだけど、このドラマはどっちかっていうと"陰"て
感じです。韓国の標準世帯の闇部分にスポットを当てているというか・・・。
とにかく、セヒが契約結婚をしようと思うに至った経緯がまずちょっと重い。
とりあえず、今後暮らしていくためのマンションを購入したセヒですが、そのローンの支払いを考えると、余っている部屋を人に貸して家賃を貰って
少しでもローン返済に充てたいと考えます。
そんなセヒに母親は早く結婚しろとうるさく、毎週のように誰かをお見合い相手として紹介してくる始末。さらにその相手から結婚したら専業主婦に
なりたいと言われてしまい、そんな女たちに辟易してしまうセヒです。
さらには、マ代表に紹介された歴代のルームメイトの生活態度も悪く、我慢の限界に達していたところに現れた、掃除好きなルームメイトのジホ。
家賃も払ってくれるし、部屋の使い方も文句なしな上に、飼い猫も懐き、さらには自分の行き届かない部分の家の掃除までしてくれる、住むところが
なく困っているジホに付け込んで契約結婚を提案するっていう・・・。
逃げ恥の場合は、どっちかっていうとガッキー演じるみくりの家事労働に対する対価っていうテーマで契約結婚に至っているので、動機が真逆と
言いますか・・・。
(星野源がやってた平匡さんの収入がめっちゃ気になるところではありますが。)
あとは、田舎の実家の女の地位の低さ的な。
日本はよく、世界的に見て女性差別が酷いって言われてますが、ドラマの中だと韓国の方が男尊女卑が激しい気がします。(そもそもオッパって呼び
方とかもある意味そうじゃないかなと。)
あとは、ちょっとびっくりしたのが、それまで韓国って婚前交渉NGな国なのか?ってくらい描かれてなかった結婚前の体の関係問題。このドラマでは
はっきり黒であることをうたってるどころか、セヒが元カノを妊娠させて中絶させたっていう過去があるっていう衝撃。ちょっとそういったところは
ある意味新鮮でした。
そんなとこもあって、全体的にちょっと暗めなドラマです。みんな生きるのに疲れているというか。
そんな中で、セヒとジホが地味にじわじわと不器用に愛を育てていくところがほっこりするっていうギャップウケを狙ったドラマです。(多分。)
このドラマで初めて、韓国では軽いチューのことを"ぽっぽ"っていうこと、私たちって単語が"ウリ"っていうことを知りました。
とにかく、セヒがジホに対し、ジホがバス停で自分にしたキスはキスとは呼ばない。あんなのはぽっぽだ。ほんとのキスとはこうするんだって言って
初めて濃厚キスするシーン。ジホがそのキスの虜になっちゃってなかなか止めず、キスしたままセヒがジホに携帯が鳴ってると話すところがすごい
「キャー!!」ってなります。
まぁ、あとは屋根部屋での再会シーンからのお布団でいちゃつくとこですかねー。
詳細は忘れましたが、そんなところが印象的です。
それから、このドラマではわき役だったジホの友人役のイ・ソムとキム・ガウン。それぞれ他のドラマでヒロインやっててちょっとびっくりしました。
イ・ソムは「第3の魅力」で。キム・ガウンは「私は道で芸能人を拾った」とか色々出てます。
ちなみに、キム・ミンソクにとってイ・ミンギはけっこう色んなドラマで共演してるアニキ的な存在らしいです。
最近「この恋は初めてだから」を観てハマりました(笑)。
でも、セヒとお父さんの関係。元恋人のメッセージや言葉に?。?。と理解出来ない事がありました。
えっ?赤ちゃんは流産ではなく中絶?!、、、
韓国では堕胎罪が有ったのですから、闇医者で、、、
急に真っ暗なストーリーに思えました。
頭の中でストーリーを思い返すと、
元恋人の家には借金がある。
セヒが26才とすると、在学中に兵役を終え、卒業の頃?
経済的にも自立出来ていない息子の将来を心配して、元恋人の親と交渉。慰謝料を払う代わりに中絶と。
だからセヒは「息子を救う為に他家の娘を火中に放り込むのか?教育者として、、、」という言葉に繋がるのか、、、
と、疑問がスルスルっと解けていきました。
ちょっと意固地で不器用なセヒが変わっていく姿が可愛い。と単純に考えていたので、これからの観方がすっかり変わりそうです。
ありがとうごさいました。
このブログを読んで、疑問が解決しました。
コメントありがとうございます。
セヒの過去はちょっとジホ寄り目線の第三者としては
あまり触れたくないツライ部分だったので、
そこまで深く読んでませんでした。
>韓国では堕胎罪が有ったのですから、闇医者で、、、
まー、韓国のその辺の事情はよく分かりませんが
日本でも堕胎罪ありますよね。
堕胎と人工中絶はちょっと違うんですが、
韓国はカトリックもけっこう浸透してるので
今思うと、婚前交渉があまり出てこないのは
そういう社会的背景もあるのかもですね。
(少なくてもセヒはカトリックではないんでしょう。)
>このブログを読んで、疑問が解決しました。
なにはともあれ、そういっていただけて
すごく嬉しいです。
ありがとうございます。