現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない第65回:(フィクション)

2016-11-25 06:06:14 | 日記

「2020年の東京五輪は二元政治で動くのか」

 Nはこう言ってため息をついた。

「多くの国民は森喜朗先生の活躍を期待していないんだ」

「ボスは誰かと言う事をはっきりさせないと」

「キャピタル東京 世界の憧れ 楽しい夢の東京を作る事ができるのは小池都知事しかいない」

 仲間が口々にこう言う。

「小池都知事は粘りながらも何とか持ちこたえるんじゃないの」

 仲間が心配そうにこう言う。

「ところで豊洲移転が難航したら、晴海埠頭で臨時市場を解説したらどうだろう。昭和二十年代のような市場を再現するのだ。日本の戦後の復興をもう一度たどるんだ」

 Nは仲間を見渡した。

「東京名物になるかも」

「世界から観光客が来るぞ」

 仲間が手を叩いて喜ぶ。