現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子をひとりで歩かせてはならない第50回:(フィクション)

2016-11-05 03:46:01 | 日記

「今世界の女性リーダーが苦境に落ちている。韓国のパク大統領の国政介入疑惑、米国クリントン候補のE-mail問題、英国メイ首相のEU離脱問題、みな大きな問題を抱えている。そんな中東京都の小池都知事は光輝やいている。世界の人々が『小池東京都知事がんばって』こう言っている。この声に、この期待に小池都知事は答えないといけない」

 Nはこう言って仲間を見た。

「世界が小池都知事に注目しているのはオレも知っている」

 仲間のひとりが言葉を返す。

「前にも言った通り小池都知事は東京都知事をやりながら日本創生を成し遂げる事ができるかもしれない」

 Nがまた仲間を見る。

「おれもそう思う。さてNさん、その日本創生をする際に小池都知事はまず最初何をすればいい」

「関西の経済と関東の経済の融合」

 Nは鋭い目で仲間を見た。

「小池都知事は関西出身だから、たやすくできるのでは」

 この仲間の言葉に、

「それがそう簡単ではないのだ」

「何で」

「関西の人間は必要以上に関東にライバル意識を持っている」

 このNの言葉に仲間は苦笑するのだった。