現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:小池百合子の思い:第六回(この物語はフィクションです)

2016-08-03 05:58:52 | 日記

 初登庁を終えて自宅にもどった小池百合子は、

ゆっくりするまもなく今後の段取りをつくる事に追われていた。

都庁では歓迎するものもいれば、冷たい目を向けるものもいる。

「私は負けない。特に自民都議連には。一票を投じてくれた人達のためにも負けるわけにはいかない」

 この思いで一杯だった。

そんな時小池百合子の脳裏には高校生の頃流行ったフォークシンガー岡林信康の友よ」という唄が蘇ってきた。

「友よ夜明け前の闇の中で、友よ戦いの炎を燃やせ」

 この歌詞で始まる歌である。

「夜明けは近い、夜明けは近い」

 この歌詞のところに来た時、

小池百合子の目には涙が。

「東京の夜明けを私が演出する」

 ゆるぎない自信をもっているのだ。