ケセランパサラン読書記 ー私の本棚ー

◆『ちくま』N0.540 3 2016 筑摩書房

 

今日は、午後から、1週間分の食料の買い出しに、ショッピングモールへ行った。
本屋さんも覗いて見る。
子どもの本は、相変わらず、新刊は殆どない。
絵本コーナーは、いつ来ても、30年前と全然、変わらない。
ひょっとして、永遠に続くとも思われる超メジャー海外絵本中心の品揃え。
目に止まる日本作家の絵本は、長谷川義史さんの絵本に、内田麟太郎さんの絵本に、『ぐりとぐら』ぐらいかな。
児童文学の新刊単行本は、勿論ない。
KADOKAWA文庫や、つばさ文庫や、青い鳥文庫、集英社みらい文庫が、棚ひとつにぴたっと入っている程度。
東京近郊、通勤圏のタウンでこの状況。
これじゃ、AMAZONに、発注されても仕方がないか……と思ったりする。

で、筑摩書房広報誌『ちくま』を、手に取った。
目次をざっと、見ただけで、「おもしろそっ!」と思い、頂いてきた。(因みに万引きじゃ、ないぞえ)
岩波の『図書』は1年購読料で500円の時に30年間分、振り込んだので、いまだ、手元に届き続けている。律儀なものである。
出版社の広報誌は、案外、面白いのだ。
情報量が、たっぷりなほか、連載エッセイなどもなかなか、良い。
やがて、ちゃんと単行本になったりする。
私は、あらゆるジャンルの、多くの書き手というか、作家を、出版社の広報誌で知った。
定期購読は、購読料を振り込まなくてはいけないが、大概、書店のレジあたりに積んであり、ただで頂ける。
つまり無料提供してくれる。
書店へ立ち寄ったときには、是非、頂いて来た方が良い!

今回『ちくま』で、面白かったのは、P.20 「世の中ラボ 介護ノンフィクションから見える認知症の世界」(斎藤美奈子)。
斎藤美奈子が言う「介護民俗学」は、実に納得。
私の経験上、まさにそうだった。
認知症の祖父が語る物語の、それはそれは、興味深い民俗学だった。
あわわ、と思いながら、必至で書き留めたものだった。(だからといって、そのまんまだが)
そうそう、そうだよね、の、このタイトル『驚きの介護民俗学』(六車由実 医学書院)なのである。
で、早々に、AMAZONに、発注してしまった由。

P.169 「ネにもつタイプ 天井の祖母」(岸本佐知子)も、面白かった。
亡くなった祖母が、いつも天井にいるような気がするというお話し。
これも、ある意味、すんごく日本の祖霊崇拝的な民俗学的な話しなんだけど、笑った。
これ、絶対に、笑う!
「こういうもんだよなぁー」と、ここでも、納得。
今月号、『ちくま』オススメ、です!!

私の好きな広報誌を紹介。
『本の旅人』KADOKAWA
『波』新潮社
『春秋』春秋社
『本が好き』光文社
『青春と読書』集英社 etc.
我が家では、本棚トイレの常連。
為、になっています。

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