教室の窓から経営学が見える

地域経済を元気にするためのヒントを、人との出会いと経営学の2つの視点から考えるブログです。

『かが元気塾』 ~そして人との出会い~

2009年07月11日 | 経営に学ぶ

                       写真は加賀商工会議所

昨年、私が大変お世話になったのが加賀商工会議所の『経営革新かが元気塾』。月に一度、仕事を終えた後にいろんな人が集まって自分が属する組織を元気にし、さらに自分たちが住んでいる地域を元気にするために、自己変革を学ぶ場です。参加メンバーはそれこそ多彩で、地元企業の経営者や担当者、市役所や病院などの公的機関や福祉施設、なかには私のように学校の教員という変り種(?)まで・・・北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)教授(現:客員教授)の近藤修司先生が講師をされ、毎回各方面で活躍されている方がゲスト講師として加わってくださいます。受講生の「改革・革新マインド」を高めてくださるという、素晴らしい企画でした。

この『かが元気塾』に参加させていただいたおかげで、私自身、「いろんなことにチャレンジしよう!」という積極的な気持ちを持つことができました。それと同時に、近藤先生を通じていろんな人との出会いがあり、わずかな間に自分の世界が大きく広がったことは、今から思っても大きな驚きです。

たとえば第1回、そして最終回となった第8回でゲスト講師として指導していただいた(株)朝日電器製作所の砂崎友宏さん。このブログでも何度かご紹介しているように、砂崎さんは近藤先生の改革マインドをまさに120%実践されている方です。自社内の改革だけではなく、JAIST博士課程後期で学生として学びつつ、さらに「いしかわ技術経営(MOT)スクール」や、「石川伝統工芸イノベータ養成ユニット」を通じて、さまざまな企業・業種の方々との交流を積極的に展開されています。

そしてその中から生まれてきたのが、このブログでもとりあげた「いしかわメモリ」という、九谷焼や山中漆器という伝統工芸技術を活用したUSBメモリという新製品でした。これも砂崎さんの活動の中で生まれた「人との出会い」から起ち上がった新事業。7月7日のブログで報告させたいただいた日本地域政策学会での発表で、砂崎さんたちの新事業を取り上げることになったのも、こうしたご縁からでした。

第4回のゲスト講師としてきていただいた早稲田大学の村田康一さんとは、その後、近藤先生のご提唱ではじまった、「歴史人物に学ぶ改革実践研究会」でご一緒させていただいています。まるでエネルギーの塊のような方で、東京と福井、そして石川県を行き来され、精力的に改革実践を「伝道」されています。

遠くばかりではなく、身近なところでも出会いは着実に枝葉を広げています。『かが元気塾』を主管している青年部会長の小谷由美子さん(カーロカーラ社長)には、私の勤めている学校で「進路講話」として全校生徒に講演をしていただきました。小谷社長の熱いトークに、熱心な由美子ファンになった女生徒も現れたくらいです。その他にも、青年部の方々は地元企業の経営者として第一線で活躍されている方ばかりで、大きな刺激を受けることができました。

また、商工会議所の西出正光事務局長には、地域の伝統産業に対する私のささやかな研究に対して、親身なアドバイスやいろんな方へのご紹介をいただきました。地域で何より重要なのが「信用」です。西出事務局長から地元企業の方にご紹介いただくことにより、その信用力が不足している私は大いに助かりました。

他にもあげていけばきりがありません。けれども、私のブログを読んでくださっている方にはわかっていただけると思うのですが、地域における私の活動のほとんどは、この1年足らずのものなのです。そしてそのほとんどは、この『かが元気塾』での「出会い」を出発点としたものです。こうした方々との出会いはさらなる出会いを生み、まるで新緑の樹が枝葉を伸ばしていくかのように、どんどんとつながりが広がっていったのです。

 

                   写真は、ハワイ・オアフ島のモンキーポッド

今年度も先月、いよいよ第2期の『経営革新かが元気塾』がはじまりました。私も1回目と3回目にはOBとして参加させていただいていますが、昨年にもまして「元気な」人たちとの出会いがあります。この『かが元気塾』がますます発展し、枝葉を大きく広げた大樹に育ってくれることを心から願っています。


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