2004.11.23[武平トンネル西口~クラ谷~雨乞岳~魚止滝~武平トンネル西口]with MIK
前々週に野洲川上流の元越谷の大滝を訪れたとき、渓流沿いの木々が紅葉を始めており、美しいその姿がとても印象的だった。今年の秋は台風がいくつも上陸し、天候不順だったため、紅葉はあまり期待しないほうが良いと思っていたのだが、元越谷の紅葉は予想を上回る美しさだった。この日は大滝を訪れるのが第一目的で、夕方からは約束があったため、時間に余裕がなく大滝を訪れるのが精いっぱいで、余り紅葉を楽しみ写真におさめることができなかった。その10日後に妻と二人で再び鈴鹿を訪れた。雨乞岳に登り愛知川源流の雑木林の紅葉を楽しもうと思ったものだった。野洲川沿いのスカイライン(国道477号線)周辺は見事に色づいていた。しかし高度を上げ武平峠のトンネル口に着くともうそこはほとんどの木が落葉を終えていた。ここから見える鎌ヶ岳やこれから登る雨乞岳も、すっかり寒々とした色になっていた。途中の登山道の出遅れた紅葉を期待しつつ沢谷峠への登山道を登っていった。相変わらず出発は11時40分。おそらくこの登山道を登る本日最終パーティーである。峠を越え涸れ谷を登りガレ場を下ってクラ谷に入る。この辺りの紅葉にかけていたが、ほとんどの木はやはり丸裸。この地点で紅葉は諦めた。木々が葉を落としているので、谷間は明るく時折日だまりの中を歩いてゆく。全くおだやかな天気で、風もなく長袖シャツ1枚で十分だった。いくつかの小滝を見ながら源流に至った。下生えのない美しい鈴鹿特有の雑木林で非常に気持ちの良い場所だった。保水力が高く奥行きのない小谷にも地中から生まれたばかりの清らかな水が流れていた。ここから尾根に出て少し登りだすと周囲の様子は一変、深い笹藪。急勾配の長い笹のトンネルを抜けると東雨乞岳で、360度の大パノラマが待ちかまえていた。テーブルマウンテンを連想させるどっしりとした御池岳、笹原が美しいイブネ・クラシの稜線、所々丸い岩をかかえた国見と御在所の堂々たる姿、野洲川源流から一気にそそり立つ鎌ヶ岳、さらに鈴鹿南部の山々、振返ればすぐそこに雨乞本峰とそこへ続く気持ちよさそうな笹の道、奥には比良山系も望める。しかし何と言っても目を引いたのは、釈迦岳の上に見えた遠く雪を被った御岳山だった。この贅沢な眺望をにぎり飯をほお張りながら眺めるのはまさに至福の時。雨乞本峰でも少し角度の違った展望を楽しみ、時間の都合から杉谷~愛知川源流のルートをとらず、元来た道を引き返した。途中沢谷の分岐点より、魚止滝を見に沢谷を下っていった。少々不明瞭な道を何度も谷を渡りながら7分も歩けば沢谷出合にかかる滝の落ち口が見えた。ここから一気に下ったところがクラ谷と魚止谷の出合で、この魚止谷を50m遡れば魚止滝がある。西尾寿一氏による「鈴鹿の山と谷」では崩れた大岩が積み重なった滝とあったが、現在は様子が変わり黒い岩肌にかかる美しい滝となっていた。浅い滝壷に浮く枯れ葉が水流でグルグル回転していた。15秒のスローシャッターでその回転の様子を写真におさめた。さらに先ほどの沢谷の出合にかかる滝を見ようと少しクラ谷を遡った。こちらの滝は魚止滝よりも水量落差ともに上回るものだが名称がない。クラ谷本流にも大きな渕を伴った小滝があった。ここでふと時計を見ると、思っていたよりも時間の経過が早く、既に午後4時近くになっていた。晩秋のこの季節は午後5時にはどっぷりと日が暮れて暗闇が支配するようになる。懐中電灯は携帯しているものの、それほど慣れた道でもなく、沢谷峠から武平トンネル口までの道は木や笹の根が多く滑りやすく、さらに何箇所か登山道が崩れた場所もあり、小さなガレ場をトラバースしなければならない。急いで登山道を引き返す。途中妻が岩場で滑って水中に落ちたが特に怪我もない模様。いつも妻と鈴鹿に登ると途中で日が暮れるとか迷うとか転んでドロドロになるという、ハプニングが必ずあり、妻と鈴鹿の相性は悪いのだが、今回も先ほどの雨乞岳からの下りとこの沢谷で滑るというハプニングがあり、さらに日も暮れかかってきてるということで、鈴鹿では何か起こるというジンクスは今回もあたってしまった。沢谷峠を越え、オレンジ色の西日の木漏れ日を受けながら武平トンネル口へと急いだ。木々の間から時折、夕日に染まって陰影の美しい鎌ヶ岳が姿を見せたが写真におさめる余裕はなかった。車まで戻り帰り支度をしていると日はどっぷり暮れてしまった。
前々週に野洲川上流の元越谷の大滝を訪れたとき、渓流沿いの木々が紅葉を始めており、美しいその姿がとても印象的だった。今年の秋は台風がいくつも上陸し、天候不順だったため、紅葉はあまり期待しないほうが良いと思っていたのだが、元越谷の紅葉は予想を上回る美しさだった。この日は大滝を訪れるのが第一目的で、夕方からは約束があったため、時間に余裕がなく大滝を訪れるのが精いっぱいで、余り紅葉を楽しみ写真におさめることができなかった。その10日後に妻と二人で再び鈴鹿を訪れた。雨乞岳に登り愛知川源流の雑木林の紅葉を楽しもうと思ったものだった。野洲川沿いのスカイライン(国道477号線)周辺は見事に色づいていた。しかし高度を上げ武平峠のトンネル口に着くともうそこはほとんどの木が落葉を終えていた。ここから見える鎌ヶ岳やこれから登る雨乞岳も、すっかり寒々とした色になっていた。途中の登山道の出遅れた紅葉を期待しつつ沢谷峠への登山道を登っていった。相変わらず出発は11時40分。おそらくこの登山道を登る本日最終パーティーである。峠を越え涸れ谷を登りガレ場を下ってクラ谷に入る。この辺りの紅葉にかけていたが、ほとんどの木はやはり丸裸。この地点で紅葉は諦めた。木々が葉を落としているので、谷間は明るく時折日だまりの中を歩いてゆく。全くおだやかな天気で、風もなく長袖シャツ1枚で十分だった。いくつかの小滝を見ながら源流に至った。下生えのない美しい鈴鹿特有の雑木林で非常に気持ちの良い場所だった。保水力が高く奥行きのない小谷にも地中から生まれたばかりの清らかな水が流れていた。ここから尾根に出て少し登りだすと周囲の様子は一変、深い笹藪。急勾配の長い笹のトンネルを抜けると東雨乞岳で、360度の大パノラマが待ちかまえていた。テーブルマウンテンを連想させるどっしりとした御池岳、笹原が美しいイブネ・クラシの稜線、所々丸い岩をかかえた国見と御在所の堂々たる姿、野洲川源流から一気にそそり立つ鎌ヶ岳、さらに鈴鹿南部の山々、振返ればすぐそこに雨乞本峰とそこへ続く気持ちよさそうな笹の道、奥には比良山系も望める。しかし何と言っても目を引いたのは、釈迦岳の上に見えた遠く雪を被った御岳山だった。この贅沢な眺望をにぎり飯をほお張りながら眺めるのはまさに至福の時。雨乞本峰でも少し角度の違った展望を楽しみ、時間の都合から杉谷~愛知川源流のルートをとらず、元来た道を引き返した。途中沢谷の分岐点より、魚止滝を見に沢谷を下っていった。少々不明瞭な道を何度も谷を渡りながら7分も歩けば沢谷出合にかかる滝の落ち口が見えた。ここから一気に下ったところがクラ谷と魚止谷の出合で、この魚止谷を50m遡れば魚止滝がある。西尾寿一氏による「鈴鹿の山と谷」では崩れた大岩が積み重なった滝とあったが、現在は様子が変わり黒い岩肌にかかる美しい滝となっていた。浅い滝壷に浮く枯れ葉が水流でグルグル回転していた。15秒のスローシャッターでその回転の様子を写真におさめた。さらに先ほどの沢谷の出合にかかる滝を見ようと少しクラ谷を遡った。こちらの滝は魚止滝よりも水量落差ともに上回るものだが名称がない。クラ谷本流にも大きな渕を伴った小滝があった。ここでふと時計を見ると、思っていたよりも時間の経過が早く、既に午後4時近くになっていた。晩秋のこの季節は午後5時にはどっぷりと日が暮れて暗闇が支配するようになる。懐中電灯は携帯しているものの、それほど慣れた道でもなく、沢谷峠から武平トンネル口までの道は木や笹の根が多く滑りやすく、さらに何箇所か登山道が崩れた場所もあり、小さなガレ場をトラバースしなければならない。急いで登山道を引き返す。途中妻が岩場で滑って水中に落ちたが特に怪我もない模様。いつも妻と鈴鹿に登ると途中で日が暮れるとか迷うとか転んでドロドロになるという、ハプニングが必ずあり、妻と鈴鹿の相性は悪いのだが、今回も先ほどの雨乞岳からの下りとこの沢谷で滑るというハプニングがあり、さらに日も暮れかかってきてるということで、鈴鹿では何か起こるというジンクスは今回もあたってしまった。沢谷峠を越え、オレンジ色の西日の木漏れ日を受けながら武平トンネル口へと急いだ。木々の間から時折、夕日に染まって陰影の美しい鎌ヶ岳が姿を見せたが写真におさめる余裕はなかった。車まで戻り帰り支度をしていると日はどっぷり暮れてしまった。
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