滋賀県・京都府とその周辺の山と滝

比良・鈴鹿山等の滋賀の山や京都北山を中心とした、山登り・滝巡りなどを写真で綴る個人記録帳です。

2020.10.25 鈴鹿/秋の御池岳を満喫(すべての池をめざすが)

2020-10-25 20:26:26 | 鈴鹿の山
2020.10.25[君ヶ畑登山者用駐車場08:19〜08:51ノタノ坂〜09:51土倉岳〜10:12土倉岳・下降点10:13〜10:50奥の平〜11:00御池岳11:02〜11:17鈴北岳分岐11:19〜11:21道池〜11:40北池11:41〜11:45真の池〜11:55鈴北岳12:20〜12:29元池12:30〜12:35日本庭園12:36〜12:56丸池12:57〜13:00中池〜13:04南池13:06〜13:26風池〜13:43ボタンブチ13:44〜13:45幸助の池〜13:57東池13:58〜14:10土倉岳・下降点〜14:15T字尾根・下降点14:18〜14:34T字尾根のコル〜14:51T字尾根中心点 P918〜15:03T字尾根 P878〜15:22T字尾根登山口〜15:33君ヶ畑登山者用駐車場](距離17.55km 累積標高1105m)

ヒルの季節も終わったようなので、鈴鹿にでも行こうかと思う。
御池岳には14年前に一度行ったきり。その時はまだ枯れたササが残っていて、それをかき分けてボタンブチに行った覚えがある。あれからササはほぼ完全になくなり、苔やヒメワラビ、背の低い草が生えるだけの平原になっているとのことなので、その様子を見に行くことにする。

小又谷の駐車場には車が7台ほど。ノタノ坂へと登る。
ノタノ坂から土倉岳に向かう尾根は、左の御池川側は植林、右の茶屋川側は自然林ときれいに分かれている。右手の自然林は紅葉が始まっていて、ところどころ鮮やかな黄色や紅色に染まった木が目を楽しませてくれる。
第1鉄塔にでると、視界が広がり藤原岳が目の前に姿を現す。その南方には銚子岳、静ヶ岳、竜ヶ岳が美しく列ぶ。茶屋川の流れも見下ろせる。

やがて植林はなくなり、ブナ混じりの混合林の尾根となる。黄色く染まったブナが美しい。
土倉岳が近づいてくると、右前方に御池岳の南端が木々の間から見え隠れするようになる。頂上部は白い石灰岩が露出しており、陽が当たると白く輝き、まるで雪を纏っているかのようである。
美しい木々に見とれているうちに広い山頂部の土倉岳に着く。少し下ってコルの手前から見上げる御池岳は圧巻だ。

最後の急登を登り切ると、突然広い広い山頂平原へと飛び出す。この景色の急激な変化には鳥肌が立つ。
振り返ると、いま通ってきた土倉岳とその奥に広がる鈴鹿の山々が雄大に広がっている。鈴鹿の山の規模の大きさと奥深さが一目でわかる。

さて、山頂をどのように回って楽しもうか。きょうは久しぶりに広角レンズも持ってきているので、存分にこの美しい風景を写真に収めようと思うが、何かテーマを設けようと考えた末、池を全部回ってみようかと思いつく。
でもあまりここは詳しくなく下調べもしていないので、昨日少しだけ予習をした情報だけで全部の池に回れるのだろうか。取り敢えずわかっている池には全部行こうと思う。

まずは時計と逆回りでスタート。カレンフェルトの間に紫色の花の小群落がある。ナギナタコウジュだろうか。その先の変形した単独樹がポツポツとあるカレンフェルトの小ピークからは、藤原岳など東から南の眺めがすばらしい。
雲が多く遠くが見られないのは残念だが、藤原岳に右手に伊勢湾までは望める。
この場所が「東のボタンブチ」だと思い込んで、平原の縁に沿って北上する。ところが帰宅後調べると「東のボタンブチ」はもう少し南東に下ったところにあったようだ。残念。

左手に平原を見ながら小ピークを越えていくが、ピーク部分にだけ樹が生えているのは面白い。そこには苔むしたカレンフェルトがあることが多く少々歩きにくい。
「奥ノ平」と言う名前が地図上で見られるが、この辺り全体のことなのか、ピークのことなのかわからない。
左手に「ボタンブチ」や「天狗の鼻」が見えてくると、鹿の食害からササを守るための柵がいくつかある。ちょっと目障りだが仕方ない。

ここから山頂丸山まではひと登りで到着。いままで単独行のお二方のみにしか会っていなかったが、ここに来てにわかに人が増えてきた。山頂は通過。登山道に沿って樹林帯を下る。鹿の食害から木を守るため根元は網で巻かれている。
ここは人が多く歩いているのでぬかるんでおり滑りやすい。
下生えの美しい樹林帯を下る途中ナメコを見つけるが、生えている場所が高いので採れない。

下り切って分岐を右手に進む。すぐに最初の池に到着。「道池」だ。浅い小さな池なので涸れることもあるのではないだろうか。
このすぐ下の左に入る谷を進む。この谷を少し登ったところに「東池」があるものと思い込んでいたからだ。
しかし行けども池はないが、下草の覆い茂る美しい森で、歩くのが楽しく思えるのでこのまま奥に行くことにする。
途中の枯れ木に見事なツキヨタケがたくさん付いている。それも大きく圧巻だ。これがヒラタケやシイタケなら飛び上がって喜ぶところだが、どう見ても毒があるツキヨタケだ。

尾根にでる手前から左手に登ると、美しい苔が生えたカレンフェルトの尾根。その尾根を乗り越すと「東池」があった。少し荒れた感じの池。左に下ると登山道に出て「真の池」。
登山道を進み鈴北岳に一旦登る。ここで昼食にしようと思っていたが風が強く寒い。少し鈴ヶ岳方面に進み風をよけられるところはないかと探すがいい場所がなく、戻って鈴北岳下の灌木の風下で握り飯をほおばる。

休憩後、「元池」をめざす。ここには道標がある。苔の中の道を5分も行かないうちに「元池」到着。やや大きめの池だが土色に濁っているのが残念。
苔の中を歩き「日本庭園」へ。しかし、どの場所を「日本庭園」というのかわからないまま通り過ぎる。
その先にある深いドリーネを覗き込んで、右の尾根に登って行く。途中に右手に池を見つける。これは名前があったかな?私の頭の中の地図では「丸池」の場所ではなさそう。後日これは「ひょうたん池」ということがわかった。
さらに登って南に向かう。ここでやはり下調べしていなかった失敗。南に向かわず北に向かうと「西のボタンブチ」がすぐそこにあり、その先に「お花池」があるのだったことを後から知ることになる。

少し南に進んで谷に下りると、いくつかの池があると情報を記憶している。その手前に大きな樹を従えた小さな池がある。これは無名?
苔のカレンフェルトを越えた先で、このあたりかと思って下ると、ちょうど「丸池」があった。神秘的な池だ。鳥が数羽泳いでいたが私に気づき飛び立った。
その下には「中池」、さらに下に「サワグルミの池」、さらに「南池」と続く。これは歩いている時は名がわからなかったが、のちにyjinさんに教えていただいた。

さてここからは御池岳丸山に登らず、西側を巻くように「風池」へと向くルートに合流するため、いくつかの小尾根と凹地を越えていく。ここはヒメワラビや、やや背の高い草があり靴に草が絡まるところもある。
その「風池」だが、気づかぬうちに通りすぎていたようで、先が開けて「天狗の鼻」が見えてきた。「風池」は軌跡では通っているはずなのだが。

「天狗の鼻」まで来ると登山道も現れ、また登山者に出会うようになる。「天狗の鼻」や「ボタンブチ」からは、足下に切れ落ちるゴロ谷方面を見下ろせ、南方に続くに鈴鹿の山々も一望できる。中でもひときわ三角錐の山容でそそり立つ天狗堂の姿が目をひく。
「ボタンブチ」では石灰岩の間にピンクの可憐な小さな花が咲いている。これはこの地域限定のヒメフウロのようだ。実にかわいい。ズームアップレンズを持ってきているのを思い出し、それを装着し夢中に写真を撮る。
「ボタンブチ」からすぐに「幸助の池」がある。この池は見事だった。池を取り巻く木々が見事に黄葉し、それが池に映る。池に浮かぶ落ち葉もいいアクセントで、非常にいい雰囲気を醸し出している。自然とシャッターを切る回数も多くなる。

次に「東池」へ向かう。それらしき場所に2つの池を見つけるが、どちらが「東池」なのかわからない。しかしのちにyjinさんの教わり、はじめの池が「マユミの池」、その東にあるのが「東池」とわかる。
さらに「青のドリーネ」を探しに平原を歩く。いくつかのドリーネがあり、結局これだという確証はないが見たことにしておこう。これは冬に積雪時に影が青く見えるから?名付けられたものなのか。
T字尾根に下りるまでに、もう一度登ってきた土倉岳下降ポイントに立ち寄りルートを結ぶ。その手前に茶色く濁っているが小さな池も見つける。無名だろうかと思っていたが、これものちにyjinさんにより「雫池」と言う名があることが分かる。

T字尾根下降点で最後の平原の景色を見渡してしっかりと目に焼く付け、いよいよ急坂の道を下っていく。
テープが巻かれているので迷わないが、落ち葉が多く、最初は尾根から外れていて、さらに尾根らしき地形もなかなか現れないので、テープがなければわかりにくい。
時々右手後方に樹間から覗く「天狗の鼻」「ボタンブチ」を名残惜しく眺めながら、どんどん高度を下げていく。
左下に小又谷の流れが見えると、木の根を頼っての急な登りとなり、植生ががらっと変わる。シャクナゲも多く見られる。
P918がT字の三叉路だが、ここで直角に折れる感覚はなくて知らぬ間に通り過ぎていた。
尾根上は再び植生が変わっており、美しい森が広がっていて、紅葉の鮮やかな木も多い。
やがて道は急坂となり谷音が近づいてくると御池林道に下り立つ。
ここからは舗装路を歩き小又谷の駐車地へ戻る。

やはり予習していかなかったので、「お花池」「平池」には行きそびれてしまい、さらに「幻の池」「奥池」という池も後からその存在を知ったが、全く予備知識になかった「ひょうたん池」「マユミの池」「雫池」に偶然通りかかったなど、結果的には13の池を見ることができ、テーブルランドを十分に満喫できたいい山行ができたと思う。



小又谷駐車場を出発して間もなく、石飛で川を渡る


小又谷の赤い橋を渡って支流沿いの道からノタノ坂へ


ノタノ坂途中にあるやや大きめの木


もうすぐノタノ坂


ノタノ坂(峠)
茨川との分岐


ノタノ坂からしばらくは植林と自然林の境界を行く
自然林は紅葉している


第1鉄塔にでると視界が開ける
藤原岳がどっしり正面に


これは第2鉄塔からの眺めだったかな


キク科のキッコウハグマ


紅葉の隙間から伊勢湾
(白飛びしていますが)


御池岳のテーブルランドが見えてきた


ブナとテーブルランド


紅葉の中の道を登る


このあたりはイワカガミ(イワウチワ?)の中の道


道の真ん中にやや大きなブナがどっしりと


土倉岳まであとひと息まで来たところの紅葉がきれい


同じく土倉岳手前
[拍手あり]


ほぼ山頂


土倉岳からやや下るとテーブルランドがどんと現れる


ボタンブチや天狗の鼻を見る


コルからワイドで見上げる


こちらもワイドで藤原


土倉岳を振り返る


晴れ間が多くなってきた


ナギナタコウジュかな?
たくさん咲いている


登り切ったところから南に広がる鈴鹿の山々を見る


先ほどのナギナタコウジュが群落になっている
ラベンダーのよう


カレンフェルト


カレンフェルトの向こうには藤原岳


丘の上に面白そうな樹がある
行ってみよう


遠くからも見えたオブジェのような樹


こちらは石灰岩を抱きかかえるように生えている


カレンフェルト
ここが東のボタンブチだと思い込んで、この先には行かず


こちらも主張する樹


苔も美しい


広大なテーブルランド










親子のような樹


鹿の食害からササを守る


ボタンブチと天狗の鼻
天狗の鼻には登山者がいます






御池岳山頂


見事な紅葉


ナメコ!
手が届かない


登山道脇の道池


下草の美しい斜面を行く


ツキヨタケ発見


美味しそうに見えますが


毒キノコです


美しい森を歩いて東池を探す


苔の中にひっそりと
ナメアシタケかな?赤っぽいけど
チシオタケじゃないとは思う


苔むすカレンフェルト


東池


真の池
これは登山道沿い


草紅葉の中を登山道が続く






苔の中の道が鈴北岳に続く




鈴北岳から御池岳丸山を見る


鈴ヶ岳と琵琶湖をワイドで


鈴ヶ岳と琵琶湖


近江富士をアップで


霊仙山
その奥にあるはずの伊吹は雲の中


美しい苔の斜面


青空と草紅葉とカレンフェルト


苔の細道


元池


元池を反対側より


苔の上を歩く


このあたりが日本庭園だろうか


ひょうたん池というらしい






大樹の脇に小さな池
無名?


美しい苔で覆われたカレンフェルト


丸池


中池


サワグルミの池


南池


カレンフェルトを従え丘の上に立つ巨樹




午後になり空の色が濃くなってきたような




丸山を巻く途中で




天狗の鼻から鈴鹿の山々を望む


ボタンブチと静ヶ岳、銚子岳、竜ヶ岳の塊


こちらはボタンブチから見た天狗の鼻


ボタンブチからワイドで望む




ヒメフウロの咲き残り
伊吹山や鈴鹿北部など限定の花だとか


幸助の池
紅葉との共演


幸助の池


幸助の池


マユミの池




東池










雫池


これが青のドリーネかなと思ったけど
そうではなさそう




T字尾根下降地点から下を見る
最初はロープもあり急だが歩きやすい


テーブルランドに別れを告げる


ところどころ大きめのブナが


天狗の鼻とボタンブチを振り返る


T字尾根はやせ尾根だったり広い尾根だったり


樹間より名残惜しくテーブルランドを見る


西日で紅葉が輝く






御池林道に下りてきた


最新の画像もっと見る

コメントを投稿