エルミタージュ美術館の小さな番人たち

サンクト・ペテルブルグ市にある世界三大美術館のひとつ『エルミタージュ美術館』で暮らすネコたちの様子をお届けします。

大英博物館

2008年10月29日 | Weblog



さて、ところ変わって、突然ここは大英博物館の中。自身のロシアVISA問題があるにもかかわらず、2泊3日でロンドン出張に行ってきた。ホテルは、OXFORD CIRCUSにあるLANGHAM HOTEL。旅行会社に与えられるAGENT割引で、五つ星に宿泊することができた。もちろん、私たちは大いにこのホテルの宣伝をしなければならない義務を負うが、ここでは割愛。
なぜ、わざわざホテルの場所を出したかというと、別に自慢したかったわけではなく、大英博物館まで徒歩圏内であるということを言いたかったのである。

ロンドン入りして、会議まで2時間ほど時間があったので、迷わず閉館時間間際の大英博物館へ。ここには、エルミタージュネコの友人がいるのだ。大英博物館にも、博物館付きのネコたちがいるという話は、エルミタージュのネコの研究をする過程で知ったことだった。以前は、エルミタージュと同じくらい、つまり70匹くらいのネコがいたこともあったという。現在では、どうやら、10匹もいないようなのであるが、会えたらいいな、と思いながらロシア語の通じない(当たり前だけど)不慣れな街を行く。

期待を持たせてもいけないので、結論から言ってしまうと、残念ながら大英博物館のネコには会うことができなかった。1匹もいなかった。
それどころか、滞在中、仕事での移動中などに、常にキョロキョロしながらネコの姿を探していたのだが、全く見かけることさえ出来なかった。
確かに、場所はロンドンのど真ん中ではあったが、それでも東京の新宿に住むネコのように、どこかにいるはずなのである。しかし、見つけることができなかった。
時間も限られていた。

気を取り直して、早速、大英博物館に足を踏み入れる。ファサードの構えは、歴史を感じさせるが、中はすっかり近代的な博物館であった。私は、もっと全体的に古めかしいものをイメージしていた。写真は、博物館内部から夕方の青空を撮影したもの。さて、展示ホールに行くと、そこは古代ものの宝庫であった。メソポタミア、アッシリア、ローマ、ギリシアなど世界史の教科書に出てきた、古代文明の遺産をたったひとつの建物の中で見ることができる。しかも、それぞれちょこっとずつのフラグメント展示などではなく、分野ごとにかなり豊富なコレクションが揃っている。壁画一式とか、遺跡ごと移築とか、スケールが違う。

古代もののコレクションに関しては、残念ながらエルミタージュは大英博物館に遠く及ばない。しかし、同時にエルミタージュ美術館の良さも再発見することができたのも事実。なにせ、エルミタージュはロシア皇帝たちの宮殿である。建物自体が博物館。幅広い時代に渡る、絵画、彫刻、陶磁器、その他膨大な装飾品、古代ものなどが所狭しと並んでいる様子。日本では、博物館や美術館に行かないような人たちでも、「ほう」と思わず唸らずにはいられない。





さて、博物館評価が過ぎたが、ここ大英博物館にもネコの神様がいる。エルミタージュのものと比べると随分と大きく、高さは60センチ近くあっただろうか。フォルムは、こちらのほうが幾分シャープに感じる。詳しくは知らないが、きっと作者が別の人なのだろう。ところで、このネコは結構、有名なネコらしく、写真を撮っていく人たちが絶えない。そんなにネコ好きが多いというわけでもないだろうに。この写真は、閉館間際の人が少なくなる頃を狙って撮ったもの。

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