エルミタージュ美術館の小さな番人たち

サンクト・ペテルブルグ市にある世界三大美術館のひとつ『エルミタージュ美術館』で暮らすネコたちの様子をお届けします。

合同譲渡会

2010年03月29日 | Weblog

<温かい家庭で、安心して過ごせますように。>

さて、エルミタージュ美術館による『三月猫の日』を前に、地元の動物保護団体開催の合同譲渡会にエルミタージュのネコたちも参加した。
結果、6匹のネコたちに里親が見つかり、地下室を後にし、温かい家庭にもらわれていった。これで、エルミタージュのネコの総数は、ようやく50匹を下回った。もちろん、この間にも病気や自動車事故、犬による被害で、多くの命が失われている。

今年の冬は、特に寒さが厳しくマイナス20度を下回る日々が長く続き、100年以上振りという豪雪に見舞われた。
ネコたちは、地下室へと姿を消し、表にはほとんど出てくることはないにも関わらず、その数は減っていった。美術館にもネコ好きばかりとは限らない。ネコを見れば、蹴飛ばす者もいるようで、フレンドリーなネコたちも少なくなってしまった。
 もう、12年以上も地下室で暮らしている、古老「ジェシカ」というネコもいるが、彼女は人を見ても決して近寄ってこない。外にも出て行かない。ここで、安全に長く暮らす方法を知っているかのようだ。


<お湯管の上に陣取るジェシカばあさん。>

タチヤナさんによると、RTRというテレビ会社が、エルミタージュネコ特集を撮りに来たそうだが、探しても探しても、なかなかネコたちは姿を現さず、番組が成り立たなかったほどという。
「多ければ、それなりの問題もあるが、少なくなると、それはそれで物足りない感じがする。もちろん、捨てネコが減って、新しい飼い主が温かい家庭に引き取ってくれることは素晴らしいことなんだけどね。」とちょっと寂しそうに笑った。

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2 コメント

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Unknown (ruri)
2010-03-29 20:05:15
はじめまして。
いつも読み逃げをして、更新を待っていた一人です。

数日前にエルミタージュ美術館の特集をしたテレビ番組を見ました。
猫たちはどうしてるかな・・・と思っていると、こちらが更新してあったので、とても嬉しかったです。
番組では猫たちのことには触れられていませんでしたが、建物が写るたびに猫の姿を探してしまいました。

エルミタージュに引き取りをアテにして猫が多くなるのも考え物ですが、やっぱり少ないのは寂しい気がします。
みんな個性的で素敵な猫たちなんですもの(勿論写真が素晴らしいのは言うまでも無いですが)色んな猫の色々顔を楽しみにしています。
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こんばんは (てっちゃん)
2010-03-29 21:17:06
RURIさん
初めまして!
暖かいコメントありがとうございます。
そして、大変長らくお待たせしてしまったようで、失礼いたしました。
ネコ問題は、日本でも海外でも困難なことがたくさんあるようです。
多くいすぎるとトラブルになりますし、少ないと、やっぱりちょっと寂しい気もしますよね。。。エルミタージュは、とかく、印象派のコレクション等で有名ですが、元はロシア皇帝たちの住居ですし、何回訪ねても飽きないです。何回行っても、自分がどこにいるのか分からなくなりますし^^
殺伐とした世の中で、こういうユニークな美術館もあるんだなぁ、と眺めていただければ嬉しいです。これからも、気軽にコメントくださいね^^ ではでは
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