倉庫の物入れになっていた
古い古いタンスを修復する事に
65年以上前に既に有った
父方の祖母が使っていた様な曖昧な記憶があるが
今となって何時、誰が購入し使ってたとか経緯は不明だ
祖母が亡くなって以降私が小さい頃、使って居たが
50年位年前から倉庫の整理タンスとなって現在に至っていた
このタンスを分解して判った事だが
”取手”や”鍵の構造”から
昭和初期以前のもので
衣類を入れたタンスでは無く
重要な書物などを入れ鍵をかけていた書庫の様な物の可能性が出て来た
祖父が校長先生だった事などを考えると祖父の物だった可能性もある
兎に角この古いタンスを
使いたくなり修復する事にした
しかし我が家に木工作業スペースが無いので
ブルーシートを2枚敷きで作業を行う
鍵周辺の現状
アルミ製だが酸化してボロボロ虫食い状態
しかも何時の時期か
”鍵穴の飾り”も”取手”も外さず
ラーッカーを塗って補修している
アルミ製の”取手”も”飾り”もそのままラッカーの色
留め具は割足という鋼の板で止めてある
取っ手は割足が壊れ使えなくなり紐で付けてあった
しかも最終的に2個紛失
割足の内側の止め方
この頭が1mmも無い錆びた釘を抜くのが大変だった
割足を無傷で釘が抜けたのは少なかった
割足を曲げ
またバールで抜くほど硬く大変だった
逆に付ける時、
薄い板をこの狭い穴に押し込めるか?
思いやられる
鍵本体も外す
先を尖らせたバールで
鍵穴の飾りの止め方も割足で固定されていて
釘を抜く
これで鍵穴飾りの部品が抜けるハズなのだが・・
固着していて苦労した
鍵本体を止めていた釘も
頭だけ折れました
後でニッパで抜きました
部品を全て外し
一番手前の引き出しが現状
二番目が誰かが塗ったラッカーだけ磨き剥いでみたが
気に入らず
三番目四番目は完全にオリジナルまで磨いた
本体もオリジナルの部分まで磨きました
普通木工製品は空研ぎするのだが
家中が大変な事になるので
耐水ペーパーやサンディングクロスなどで水研ぎです
当然木材なので直ぐに、ぞうきんで拭き取りながら行います
やっと磨き終わり
塗装する色をイメージするために
引き出しを入れて見ました
木目が引き立つ、
薄い色がいいかな~~~
我ながら良く磨き上げたと自己満足
色を塗る為に引き出しも正面以外マスキング
本体も塗る所以外全てマスキング
昔は新聞紙でマスキングしていたが、
今はテープにシートが付いた
便利な物が有りますよね
塗料は家の中なので水性を使います
メープル色のウッドステインを塗り
軽く磨き始めたが・・・・??
どうも気に入らず
再度#600でせっかく塗った塗料を剥がし
更に#1000で磨き上げ
ツルツルに
塗った塗料が砥の粉の様に木目の間に入り
結果良かった
悩んだすえ
試しにオリーブオイルを側面に塗ってみる
良い感じなので~~~
これで仕上げる事に決めた
全てに塗った直後
乾けばもう少し明るくなるハズ!
ラッカーが塗られた”取手”を磨き
綺麗になった
アルミにアルマイト加工がしてある様だ
しかし紛失している2個をどうするか・・・
”鍵穴”の飾り部分と”取手”の飾りを薄い石けん水に漬け
磨くと
風格のある色!
上段が磨いた後、いいですね~~
”鍵穴”の本体は割足がほとんど切れてしまったので
切れた他の割足を曲げて
接続部をかしめると
出来上がり!
外径や内径も1mmほど変わったが許容範囲内
”割足”はほとんど切れてしまったので
銅板をカットし製作
仕上げに色を塗る
”取手”の菊模様の飾り、
菊座丸環というらしいが
色を塗った
これも8個足りないが
オリジナルと同径のワッシャーで代用
鍵本体は
アルミのボロボロに成った部分をカットし
アルミ板を溶接
私はアルミ溶接が出来ない(機械が無い)ので鉄工所の友人に依頼
裏も肉盛り溶接した
セットする時
肉盛り部分が当たるが
相手の木を数mmカットで対処
この画像に写っている
鍵の回す”T”の部品
鉄板を曲げ加工で円と出っ張りを作ってる
素晴らしい加工技術だが
昭和になって加工機械が普及し
わざわざこんな加工はしないと!
100年以上前の物かも
”取手”の取り付け
”割足”の幅を小さめに作れば良かったのだが
グラグラするのも嫌だったので
オリジナルと同幅に!
銅板で作ったのでオリジナルより柔らかく
押し込めず!苦労したが
きっちり入った分しっかりと固定できた
しっかりと”割足”で固定できたので
釘を打つ必要も無いと思ったが
将来これを見た人が「なんじゃこれ!」もありうるので
鍵部の組み立て
2個足りない取手は取り合えずアルミ5mm丸棒を曲げ作り
全てを組み立て
「どうだ!いいでしょう~~~」
自己満足
オリーブオイルを塗って10日後なので完全に乾き
これ以上薄くならないでしょう
一番気に入ってる部分
”鍵穴”の飾り
二枚の金属の材質の違いが良い感じでしょう
アルミ丸棒で作った”取手”は
私のプライドが許さず
後日アルミ板から作りました
上の”取手”が自作の”取手”
これは話が長くなるのでそれは又後日書きます
日の当たる所で記念撮影
オイル仕上げなので光沢がありませんが!
木目が目立ってるところが気に入ってます
自作の取っ手もどれか判らない位上手く作れました
「いいでしょう~~」
自己満足!
この自己満足感が自律神経や脳の活性化に良いんだって!
特に高齢者にはね~~~~