「冷えの問題には毛細血管が関係しています。毛細血管は体の末端にまで広がる血管なので、毛細血管の血流が悪いと、体のすみずみまで血液が届きにくくなり、冷え性につながってしまうのです」と、ハーバード大学医学部教授の根来秀行さん。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり世界的に活躍する医学博士である。
ということは、血液循環を良くするには体を温めれば、と思うが、そうとも言いきれないそう。
「じつは、むやみに体を温めても逆効果になってしまいます。
たとえば、寝る直前に熱いお風呂に入ると交感神経が刺激され、毛細血管が収縮して体の中心に血液が集まります。人間は夜になると深部体温が下がって眠くなるように出来ているので、体の中心に熱が集まると寝つきが悪くなってしまいます。睡眠中に行われるべき、血管の内皮細胞の修復作業が滞ってしまうのです」(根来先生)
夜は活動量が少ないため、昼間にフル活動している脳の温度も下がり、深部体温を下げて疲労を回復させるようになっている。
「手足が冷たい冷え性の人の多くは、寝つきが悪い、眠れないと訴えますが、これは睡眠に向かうための体のリズムが乱れているともいえるのです」(根来先生)
そんな人は、寝る1時間前にゆっくりとぬるめのお湯で半身浴をするのがおすすめ。
「副交感神経が刺激され毛細血管がゆるみ、末端にまで血液が行き渡って深部体温が下がり、熟睡できます。昼間に血中に入った栄養分や酸素、睡眠中に分泌されるホルモンが末梢まで行き渡り、体のメンテナンスが十分に行われるのです」(根来先生)
お風呂に炭酸系の入浴剤を入れたり、ジャグジーに入るのもいい、と根来さん。微細な気泡の刺激によって毛細血管の内皮細胞から一酸化窒素が分泌され、血管が拡張してホルモン分泌が活性化されるという。
「体を温める食材も、食事の時間が遅い場合は、交感神経が活性化して寝付きが悪くなってしまう可能性もあるので、夕食は夜9時までにすませるのが理想です」
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150610-00010001-ourage-life
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