臨床のSTとして、嚥下障害をみるプロットを述べてきた。
そのプロットのみならず、様々な私見も述べてきた。
理由として、嚥下障害は、例えば認知期、口腔期、咽頭期、食道期のみ診れば良くなる、とは言いにくい気が個人的には、しているからだ。
セラピストではなく、ご本人様が答えを出される、と自分は思っている。
また、良くなればご本人様や周囲のスタッフの皆様のおかげ、悪くなれば自分のせい、と考えている。
そのためには、まず、介入する側の因子として、悪くしないSTリハをするようにしないといけない。
もしくは、悪くしない可能性の高いリハビリテーションを多く行い、悪くする可能性の高いリハビリテーションを少なくする必要がある。
さらに、リハを受けられるご本人様の因子も考慮しないといけない、と思う。
尿路感染症の熱と、肺炎の熱が鑑別できないと、ベッドサイドに行ったとき、氷枕がしてあったとき、どちらに照準をあわせてリハをするのか、が変わっていく。
尿路であれば、水分をとれる方法を模索することになるだろう。たとえば、誤嚥リスクが高い方であれば、STの出番であろう。また、コップに増粘剤を入れてからお茶などをそそげば、ダマになりにくいですよ、といった「一言」も活きてくる。
肺炎であれば、特に誤嚥性肺炎は、経管栄養の場合、特に多いように思うが、いわゆる「寝たきり」と「開口状態」と「口腔乾燥」が組み合わさっている場合が多いような気がする。
寝たきり状態で開口状態が多い訳は、結局、体幹や四肢で必要十分な抗重力肢位を取れない代償と考える。可能な限り、バランスを取るように人間の体は出来ているので、ADLで最後まで残存しやすい口腔・顔面領域で何とか全身のバランスの調整を取ろうとして、という事なのだろう。
もちろん、鼻呼吸が出来にくいから、というもっともな理由もあるだろうが。
また、微熱で37.5度ありました、と言っても、毎日の申し送り等で本当の平熱が分かっているかどうか、確認をする必要もある。元々、平熱が低い場合もあるからである。
脱水があるか、下肢の浮腫があるか(心機能、Alb、利尿剤中止など)、尿の混濁があるか(尿路感染)、体重の急激な増減はあるか(心機能低下による浮腫、食事量低下など)…正直、きりが無いが普段のご様子をきちんと把握し、そこから逸脱している事項(たいてい、申し送りされるはずだが)を自分の目で確認し、STリハにつなげていく。
結局、嚥下をみようとすると、思いつくままでも、以下の項目を診る必要があると思われる。
①栄養(単に摂取量のみでなく、血液データでアルブミンをみるだけでなく、DMがあれば、発症からどのくらいとか、歯がどのくらい残存しているか、とか)
②嚥下(本職なので)
③呼吸(とても大切な評価項目で、これを抜け目無く診れるSTになるのが今の目標)
④姿勢(体幹、四肢、利き手のリーチ、箸やスプーンを操作する上肢、テーブルの高さ、頚部の安定性、後頚部で頭部を支持できるか、など)
⑤口腔(自歯、咬合、舌の可動域、不随意運動の有無、義歯の適合状態など)
そのプロットのみならず、様々な私見も述べてきた。
理由として、嚥下障害は、例えば認知期、口腔期、咽頭期、食道期のみ診れば良くなる、とは言いにくい気が個人的には、しているからだ。
セラピストではなく、ご本人様が答えを出される、と自分は思っている。
また、良くなればご本人様や周囲のスタッフの皆様のおかげ、悪くなれば自分のせい、と考えている。
そのためには、まず、介入する側の因子として、悪くしないSTリハをするようにしないといけない。
もしくは、悪くしない可能性の高いリハビリテーションを多く行い、悪くする可能性の高いリハビリテーションを少なくする必要がある。
さらに、リハを受けられるご本人様の因子も考慮しないといけない、と思う。
尿路感染症の熱と、肺炎の熱が鑑別できないと、ベッドサイドに行ったとき、氷枕がしてあったとき、どちらに照準をあわせてリハをするのか、が変わっていく。
尿路であれば、水分をとれる方法を模索することになるだろう。たとえば、誤嚥リスクが高い方であれば、STの出番であろう。また、コップに増粘剤を入れてからお茶などをそそげば、ダマになりにくいですよ、といった「一言」も活きてくる。
肺炎であれば、特に誤嚥性肺炎は、経管栄養の場合、特に多いように思うが、いわゆる「寝たきり」と「開口状態」と「口腔乾燥」が組み合わさっている場合が多いような気がする。
寝たきり状態で開口状態が多い訳は、結局、体幹や四肢で必要十分な抗重力肢位を取れない代償と考える。可能な限り、バランスを取るように人間の体は出来ているので、ADLで最後まで残存しやすい口腔・顔面領域で何とか全身のバランスの調整を取ろうとして、という事なのだろう。
もちろん、鼻呼吸が出来にくいから、というもっともな理由もあるだろうが。
また、微熱で37.5度ありました、と言っても、毎日の申し送り等で本当の平熱が分かっているかどうか、確認をする必要もある。元々、平熱が低い場合もあるからである。
脱水があるか、下肢の浮腫があるか(心機能、Alb、利尿剤中止など)、尿の混濁があるか(尿路感染)、体重の急激な増減はあるか(心機能低下による浮腫、食事量低下など)…正直、きりが無いが普段のご様子をきちんと把握し、そこから逸脱している事項(たいてい、申し送りされるはずだが)を自分の目で確認し、STリハにつなげていく。
結局、嚥下をみようとすると、思いつくままでも、以下の項目を診る必要があると思われる。
①栄養(単に摂取量のみでなく、血液データでアルブミンをみるだけでなく、DMがあれば、発症からどのくらいとか、歯がどのくらい残存しているか、とか)
②嚥下(本職なので)
③呼吸(とても大切な評価項目で、これを抜け目無く診れるSTになるのが今の目標)
④姿勢(体幹、四肢、利き手のリーチ、箸やスプーンを操作する上肢、テーブルの高さ、頚部の安定性、後頚部で頭部を支持できるか、など)
⑤口腔(自歯、咬合、舌の可動域、不随意運動の有無、義歯の適合状態など)