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速藤年正 Toshimasa Hayato

ジョン・セカダの「Just Another Day」

2005年05月16日 18時14分02秒 | 全米チャート
jon_secada

今回は男性ラテンシンガー、ジョン・セカダ(Jon Secada)の「Just Another Day」を紹介しましょう。

ラテンと言うと、リッキー・マーティン(Ricky Martin)「Livin' Da Vida Loca」(1999年5月8日付全米チャート1位~5週連続)みたいな陽気さが前面に出ますよね。でも、この曲やマーク・アンソニー(Marc Anthony=ジェニファー・ロペスの夫)「You Sang To Me」(2000年6月3日付全米チャート2位)のような切ないバラードも味わい深くて聞き所だと思うんですよ。そんなワケで、今回はラテンのバラード「Just Another Day」を取り上げてみました。

夕暮れの浜辺をイメージさせる切なくもメロディアスなサウンドをバックに、その夕日に向かってやるせなさをぶつけるように歌う「Just Another Day」は、ジョン・セカダの1stアルバム『Jon Secada』からの1stシングルとしてカットされて、1992年8月1日付全米チャート5位、1992年8月8日付全米アダルトコンテンポラリーチャート2位を記録。

ソングライトはジョン・セカダ、プロデュースはエミリオ・エステファン(グロリア・エステファンの夫)、バックコーラスはグロリア・エステファンと、ラテンのプロフェッショナルが豪華にサポートしたものの、全米チャート5位っていうのはちょっと残念な結果でしょうか。

ちなみに1992年8月1日付の全米チャート上位10曲を振り返ると、

01.Sir Mix-A-Lot「Baby Got Back」
02.Madonna「This Used To Be My Playground」★
03.TLC「Baby-Baby-Baby」
04.Billy Ray Cyrus「Achy Breaky Heart」
05.Jon Secada「Just Another Day」
06.Guns N Roses「Novemver Rain」
07.Tom Cochrane「Life Is A Highway」
08.Boyz II Men「End Of The Road」★
09.En Vogue「Giving Him Something He Can Feel」
10.The Cover Girls「Wishing On A Star」

…となってました。

サー・ミックス・ア・ロットの全米ナンバーワンが今となっては不思議ですが、★の付いてる曲はこの後全米ナンバーワンを獲得します。そのほかTLCとかガンズとか、結構な競合がひしめいていたんですよね。
個人的にはもうちょっと上がってほしかったものの、新人だったというハンデと、ポップフィールドの人じゃないというハンデと、競合が強かったというハンデを総合的に考慮すれば、やっぱり最高5位が妥当なのでしょうか。

この週のチャートは非常にいい例だと思うのですが、4位のビリー・レイ・サイラスなんて知りませんよね?? 7位のトム・コクランだって知ってる人は少ないのでは?? やっぱりナンバーワンになるからこそ人の耳と記憶に残るのであって、センター前ヒットよりホームランが必要なんでしょうかね、音楽界においては…。

1994年サッカーワールドカップ・アメリカ大会のオープニングセレモニーで「If You Go」(1994年7月2日付全米チャート10位)を歌ったり、トニー・モラン(Tony Moran)による「Too Late, Too Soon」のハウスリミックスが高値で取引されたりと、着実に知名度は上がっているジョン・セカダ。そのデビュー作にして最大のヒットとなった「Just Another Day」は、個人的評価☆☆☆☆★(四つ星)のオススメ作品です。


■ジョン・セカダ■
1963年キューバの首都ハバナ生まれ。1971年に家族でアメリカへ移住し、両親が喫茶店を開いたマイアミで育つ。マイアミ大学入学後はジャズヴォーカルを学び、グロリア・エステファンのアルバム『Into The Light』(1991年)で6曲のソングライトを担当。中でも、ジョン・セカダ自身がバックコーラスを務めた「Coming Out Of The Dark」(1991年3月30日付全米チャート1位~2週連続)は全米ナンバーワンに輝いている。その後SBKレコードとソロ契約し1stアルバム『Jon Secada』(1992年)を発表。ここから「Just Another Day」のヒットが生まれ、アルバムは全世界で600万枚のセールスを記録。R&B、ポップス、ラテンの融合が幅広いファン層を獲得し、英語圏のポップフィールドだけでなく、スペイン語圏のラテンシーンでも大活躍。スペイン語版『Jon Secada』はラテンアルバムチャートでナンバーワンを獲得するとともに、第35回(1993年開催)グラミー賞最優秀ラテンポップアルバム賞を受賞。英語2ndアルバム『Heart, Soul & A Voice』(1994年)からも「If You Go」のヒットが飛び出し、アルバムは100万枚のプラチナセールスを打ち立てた。1995年のスペイン語2ndアルバム『Amor』が第38回(1996年開催)グラミー賞最優秀ラテンポップパフォーマンス賞を獲得し、3rdアルバム『Secada』(1997年)発表後エピックレコードに移籍。リッキー・マーティンやジェニファー・ロペスのソングライトを手がける傍ら、2000年に移籍第一弾アルバム『Better Part Of Me』をリリースしている。1990年に法的手続きを取って本名をJuan SecadaからJon Secadaに変更した。



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