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農ある暮らしの中で

片田舎で過ごす 静かな農ある暮らしを色々な思いをこめながら日々綴っていきたいと思います。

奏でられるシンフォニー

2014年11月10日 | 山登り

  

 去年歩いた木道を

  今年もまた 仲間と歩いた
 

 
 周りを取り囲む
 雄大な九重の山々に
 抱かれて


 束ねられていた心が 
 ゆっくりと ゆっくりと
 解き放たれていく

 大きく 息をし
「また 来たよ。」
と 囁きかける

 
 ああ 来てよかった・・・


  

  
  美しく紅葉した木々が
  それぞれを主張し
  最後の精一杯を生きている

 

  夕食後に 開かれた
  山の上の音楽会
 
 

 弦楽四重奏から
 奏でられるシンフォ二ーと
 山々のシンフォニーが
 重なり合う

 


 山を愛する者が集い
 酒に酔いしれて
 音楽に酔いしれて

 
 みなが
 一つに なった

 山荘の夜は早い

 夜中
 火が付いたストーブの
 ゴーゴーと
 燃える音だけが
 山荘に響き

 やがて
 私も 眠りについた


  来年もまた
  訪れることが出来たら・・・
  と 思った
 
 
 
  

神秘の森

2014年09月13日 | 山登り
 

  


 
 匹見奥の森は 神秘の森

 苔むす岩にも 樹木にも 沢にも
神々が宿るような 神秘さがある




 

 深く 深く分け入るにつれ
少しずつ 少しずつ 身体の中の感覚が蘇っていく

 眠っていたものが 目を覚ましていくように


 高度を上げるにつれ遠ざかる沢音
 

 木の枝をつかみ 笹を掴み 
這うようにして 急こう配を登り
ようやく 稜線に出る

 
 笹を漕ぎながら 見え隠れする青のリュックを追いかける

 
 鳥や獣たちのように
私も 森に同化し
酔いしれていく

 私たち以外には 人の気配のない
広葉樹の静かな森が広がる

 青路頭山頂で 
笹の中に埋もれて食べたお弁当は美味しかった

 

 尾根筋にある 大きなブナ
中は空洞になり クマがいた形跡



 


虫が谷の集落あとの廃屋は もう跡形も無くなっていた

 組まれた古い石組を見ると 
電気ガス水道のない こんな奥地で 
私たちの想像を遥かに超えた暮らしをしていた人たち
の 息づかいが 聞こえてくるよう

 昭和三十八年の豪雪で 町の施策として
匹見奥地の集落は移転に至ったらしい

 


 夜 もう一度
今日、歩いた森を思いながら
布団に入り まだ身体に残る森の余韻の中で
眠りにつく・・・・

 これがまた たまらなくいいのです。

絶景かな 河内蓮華山

2014年03月15日 | 山登り


 「おーい 昼飯が待ってるよ~。」

と、どんどん遅れてしまう私に、
はっちゃんが励ましの声をかけてくれる。

「は~い。」
と 元気よく返事はしたものの
息は 絶え絶え 頭はクラクラ・・・
とうとう 動けず へたり込んでしまった。

 なんだか 体力が落ちたな~って思う。

 「ちょっと お水飲みま~す。」

 チョコレートを食べて水をごくごく飲んで
なんとか 持ち直し やっと頂上へ。

 「うわ~ 絶景!」

 河内蓮華山頂から北側に広がる景色
この爽快な眺望を目にすると 
疲れなんかあっと言う間に 吹き飛んだ。 

 


ふんわり たなびく優しい雲 
春霞が かかる山々
緩やかに蛇行する錦川
田起こしを控えた田んぼ
すべてが穏やに流れている・・・。

 周東高森の背にドンと構える蓮華山
車で通るたびいつか 登りたいなあと眺めていた山

今日は、はっちゃんが 声をかけて下さり 案内して下さった 
 
 山道に入ると 
真っ先に馬酔木の白い可愛い花が
たくさん咲いて目を楽しませてくれる

 立派な松が、山道のあちこちに点在し 
大きななイチイガシの木が天に向かって真っ直ぐに伸びている。

ヤブ椿などの照葉樹の葉が春の陽に照らされ光を浴びている。 

 山は やっぱり いいなあ。

 はっちゃんの背中には 少し小さめの新しい茶色のリュックが
背負われていた。

 昼食の後 そのリュックの中から
美味しいロールケーキが出てきて
御馳走になった。

 とっても 美味しかった。

 純朴で飾らない はっちゃんの素朴な人柄が
どことなく、ジュンと胸にしみる山行だった。
 
 はっちゃん ありがとう。

 9時40分墓地駐車場 11時蓮華山 12時40分河内蓮華山 13時10分出発
14時30分蓮華山 14時40分西尾根展望  15時25分駐車場


 



 登る途中、山城跡が数か所見られた。

そして、帰りのルートでは 
石垣の組まれた城跡をみた。

 時代は、はっきりしないらしいけれど・・・
数百年前に組まれた石が
長い時を経て 現代にもこうして ずっとあり続ける事に
ロマンを感じる。

  


 人の一生は 短く儚いものだなあ。

 愛すべき里山

2014年01月13日 | 山登り


  杉木立から 木漏れ日が射しこんでいる
  僅かな陽光に照らされた足もとの常緑の緑の葉が光ってきれいだ

  ギイ~ ギイ~っと背が高く細い杉の木が揺れて 音を立てる

 

 山に入ると 静けさの中に響く音や 色 そして匂いが
ゆっくりと 眠りかけた感覚を 呼び覚ましてくれるような気がする

「大丈夫? 少し休もうか?」

 「いや もう少し頑張ろう。」

 後ろを 振り返るたび 夫は 息をきらしながら 何度も立ち止まっている 

 「もうすぐ 稜線に出るよ。」

 久しぶりに 夫と山に登った。
 
 

昨夜遅く旅先から帰って来た次女と二人の美しいお嬢さんたち
今日はゆっくり我が家で過ごして午後 京都へ帰省するというので 
軽い食事の支度だけして・・・
お昼前くらいから 虎が岳へ登った。

 一人で登ろうと思ったら
「俺も 登ろう。」
と 夫がいってくれた。

 


 夫は 初めての虎が岳の山頂の景色に感激していた。

光の海 島 空 どれもみな 輝いていて美しい

瀬戸内は穏やかだ



 風は冷たかったけれど・・・
家で入れてきた熱いコーヒーがとっても美味しかった。

 帰りは 立岩コースで

竹林の中に現われる大岩に 夫はびっくり 感嘆の声をあげた



 

 


  夫も 山が好きになってくれたらいいな。





 

人は なぜ 山に向かうのか

2013年11月18日 | 山登り

 
 九重の山々に抱かれた中にある 法華院温泉山荘


 
 金色に染まる 蓼の湿原
すすきも 風に優しく揺れていた

 山々にかかる夕日が 刻々と影って行く様は
言いようのない寂寥感に捉われる。 

 新緑を求めて 花を求めて 紅葉を求めて 雪山を求めて
何度もここへ訪れたくなる気持ちが  足を運んでみてわかったような気がする。

 


 人は なぜ 山に登るのだろうか・・・
という 問いに 
二月以来の 久しぶりの登山に
今回 また改めて 答えが出たような気がした。

 

 吉部登山口から 大戸越 平冶岳往復 坊がつるへ

 さくらさんが お誘いして下さり ご一緒させて頂いた。
さくらさん 泰山さん 米ちゃん 私の四人での山行

 山の麓は 美しい紅葉がまだ残っていた

 

 


 沢の流れる音を聞きながら 敷き詰められた落ち葉の上をサクサクと踏みしめる足音 
少しずつ様相を変えていく山の中の景色

 

温泉に浸かり 熱燗を頂いて  
山荘では七時に就寝した

 

 山に抱かれ 自然に抱かれて 何かを貰って
また みなが それぞれの いつもの生活に戻っていく