農ある暮らしの中で

片田舎で過ごす 静かな農ある暮らしを色々な思いをこめながら日々綴っていきたいと思います。

残してゆくもの

2019年04月01日 | 読み聞かせ

私が住む集落の、自治会館には
三体のお大師様と薬師如来をお守りする小さな十二神将とその奥には大きな石が据えられている。

毎年、五月の八日には花御堂を飾り甘茶を煮出し、お薬師様を
そして、年三回、お大師様の日には
お参りに来られる方々にお接待をしている。

奥に鎮座する大きな石の云われを聞いてみると
これが、なかなか面白い。

この石は、集落の守り神のようにして
今も大切に守られ
祈り続けられて来ている。

何となくの口伝えでは、正しくは伝わらず、残らなくってしまう。
これを文に起こし
紙芝居にして残したらどうだろうと思い立った。

長老たちから聞き取りを始め
メモしたものを文章にし
お話にしてみた。



場面も区切り、
これから、絵に取りかからねばならない。

地域を見渡せば、昔からのいわれや
言い伝えがある。
廃れてしまうのは勿体ない。
私が慕う八十半ばになられる高校の時の古文の先生は
今も、お仲間と一緒に地域の歴史を聞き取り、
文に起こし
紙芝居に残すと言う活動をされている。

私も先生にお知恵を仰ぎながら、
そうした活動が出来たらと思う。

お話を 届けに

2013年12月01日 | 読み聞かせ


今日は ここ須々万の ある地区の 
生き生きサロン会に招かれて
語り 紙芝居 大型絵本などを読みに行った。

 山口県内に残る民話や語り そして 手遊び
お年寄りの方々も とても喜ばれて下さり 嬉しかった。

 今回は T先生と二人
T先生は この近くの長穂 龍門寺に伝わる語りや 
下松に伝わる語りをして下さった。

 打ち合わせの中で先生は
「来ていらっしゃるみなさんの 反応を見ながら 勧めていきましょう。」
と みなさんとの 会話を交えながら 
その場の 空気をよみ 
聴いて下さるみなさんと呼吸を うまく合わせ
話を進めていかれる。

 傍で聴いていて さすがだな~と 改めて感心する。 
 
 私も 家で練習を重ねながら どうだろう・・・
この お話 子供たちと違って 紙芝居や 絵本 喜んでいただけるのだろうか・・・
と不安になるのだが
会場に行って 皆さんの顔を見て 
読み進めていくうちに みなさんが頷かれたり 笑われたりされている表情を見ると
ああ よかった とても安心して ホッとする。

 一緒に手遊びをしたり 歌をうたったり
和やかに あっと言う間に 一時間が過ぎた。

 とても 充実した時間だった。







  

届けよう。。。

2013年08月03日 | 読み聞かせ

 昨日は 市内の保育園に読み聞かせに行った。

百十名の園児たちの かわいいキラキラした眼差しがとてもかわいかった。

 絵本 パネルシアター 大型絵本 紙芝居 手遊びなど 園児たちの喜びそうなものを
メンバーそれぞれが担当し、練習し披露した。
私は 大型絵本「とべバッタ」と手遊び それからメンバーみんなで たこさん踊り♪
メンバーは それぞれの得意分野があり 個性が組み合わさり いいなあと思う。
 
 田島征三さんの絵は迫力がある。 
虫が好きな男の子たちの目は釘付けだった。
表情を見ていると、話の世界に入り込んでいるのがわかる。


  

 宮崎駿と 作家、半藤一利の対談の中で 
二人が最後に確信し納得し合ったように
目の前の、子供たちの笑顔を見ていると
「これから、大変な時代がくるんだよ」
と そんなことは とても言えない。。。
どんな事をしてでも 手助けをしてやりたい気持ちになると。

 未来がない・・などと 嘆いてはいられないのだ
子供たちのために 出来る事をしていかなければ・・・

 こんなに お話が好きで 目を輝かせる子供たちに
素敵な本を 紙芝居を 語りを 届けよう

地域の方へ

2013年06月11日 | 読み聞かせ

  今日は私の住む自治会館で 地域の方へ 読み聞かせをした。

 「あま茶会」と名付けられたこの会では
月に一度 福祉員の方のお世話で お年寄りが集まられ交流をされている。
温泉へ行ったり 体操をしたり 講演を聴いたり
時には かわいい小物作りをしたり 
日頃は元気に農作業をされているお年寄りが
身体を休め、よもやま話が出来るこの日をとても心待ちにされている。 

 義母が
「一度でいいから○ちゃんの読む紙芝居が聴きたい。」
という話から 今日の運びとなった。


  

 招いて頂いたからには みなさんが
ああ よかった と喜ばれるものにしたい・・・
紙芝居も義母の生まれ故郷である中須に古くから伝わる民話や
そして鹿野の民話
先生方には 今の時節にあった語りを
そして 田舎ならではの 嫁姑の出てくる語りなど
内容も先生と考えた。

  

 お二人の先生に来て頂いたお蔭で 内容が充実し 重みが増し
中身の濃いものに仕上がった。

 時には笑い 時には頷き 時には涙されるみなさんの表情を見ながら
満足頂けたかなあと感じた。
私自身 先生の語りや朗読を聴きながら 学ぶべきところが沢山あった。







 いつも お世話になっている地域の方々へこうして
少しでもお役にたてたことを とても嬉しく思う。

 これからも
どんな形でもいいから 少しでも御恩をお返しすることが出来たらなあと思う。

  




つつじのむすめ

2013年06月04日 | 読み聞かせ
 
 
 来週読み聞かせをする打ち合わせのため
先生と 十一時に米泉湖で待ち合わせた。

湖畔にはさわやかな涼しい風がそよぎ 数種の野鳥のさえずりに包まれていた。
二人で東屋に腰を下し まず 私の読む紙芝居から先生に聞いて頂いた。





中須や鹿野に古くから伝わる民話の紙芝居・・・
ランニングや 散歩を楽しまれる方もいらしたけれど 
つい 気持が入り大きな声で感情を入れて読んだ。
読み終えると、先生が気づきを言って下さり 私はすぐさま メモを取った。  
 
 

最後に 先生の朗読に耳を傾けた。

 松谷みよ子原作「つつじのむすめ」

 



 山をいくつも駆け下りて 村の男に合いに行く様が
目をやっていた 湖の向こう岸の緑濃い山と重なり、駆けて行く女の姿が見える様であった。
聞き入っていくうちに 次第に
目に映る周りの景色も 野鳥の声も消え 話の世界に引き込まれていった。
最後 愛しい男に 底の知れない深い谷に突き落とされる
女の流した真っ赤な血と同じ色のつつじが その谷に 毎年咲き乱れるという場面では
目の前の山が真っ赤に染まったように感じた。

 語りにしても 朗読にしても
語り手によって 話の世界に引き込まれ 
その 場面 場面がイメージとして浮かび上がり 想像をかきたてる。


 学生時代の先生に 今でもこうして縁あって 教えを乞うことが出来る事に
改めて感謝している。