花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

芸術祭十月大歌舞伎 昼の部

2008年10月05日 | 歌舞伎
4日に続いて5日再び歌舞伎座へ 歌舞伎座連チヤン久々だ~。
久々1等席に座った。5日は昼の部だけの観劇。
というか、10月は残りすべて見に行くのは昼の部だけの予定だ。

昨日は、奥行きの見える3階
日曜は、1等席で役者が近い。
どうしてもみたい役者さん重視になってしまうことが多く、
全体のバランスはさておきとなることも・・。
でもそれ以上見たいところばかり見て、満足感いっぱいで劇場を出てくることに。

日曜日の観劇は、そうじゃなかったかなあ・・と。
『重の井』
昨日見る以上に、三吉の小吉が、泣かせてくれる。
親子三人で過ごしたい・・そう願うものの、叶うことはなく、母は、母になってくれず、仕事をとった。
母にしてみれば、この子は、こんな馬子ではなく、300石の御曹司で育つことが出来ただろうに・・・。そして今、堂々と名乗ることのできない奉公の身であり、自分の子供に辛い思いをさせているという葛藤。
でもたった11歳足らずの子供にそんなことはわからない。
どうして?どうして?だけなのだろう。自分は、あなたのお腹から出てきた子供。
あなたの子供だ。でも、でも母は自分でなく姫を取った。
母を取った姫のため?その姫のために歌を歌うなんて・・出来るわけがない。
子供にとってどんなに恨めしく悲しさでいっぱいなのか・・が、この小吉の三吉からひしひし伝わってくる。上手い!!上手すぎる!!
客席廻り近所目頭押さえてる・・隣のオジサンめがね外して・・ハンカチ出して・・。
いや~ほんと辛い。母の思いもわかるものの・・でもやっぱり、小吉くんの三吉。
こんなに上手くて・・このあと大丈夫?って思うほどだ。

『奴道成寺』
昨日のイマイチ宣言とりけし(苦笑)
日曜日、1等から見た松緑。かなり良かった!!
いや良かった!!というべきか。
最初の出だしは・・少々力が、入りすぎなのかもしれないが・・
面を使っての踊りわけは楽しく、後半の立ち回りはまさに松緑らしいもの。
最後の赤い着物に変わるときの後見とのタイミングも見事。
前半部もう少しなにか・・と思うものの、舞踊についてどうせよというものではない。
新橋の時には早々童顔にみえた松緑だったが、今回は、しっかりとした狂言師になっていたのではないだろうか。
それに、やはりこの舞台に並んでいる長唄と常磐津の掛け合い面々が、華やかでいい。


『魚屋宗五郎』
やっぱりいいなあ。菊五郎の宗五郎。酒を飲む前のいい人、そして呑んでから、酒乱帯びて・・気持ちが抑えられなくなって、殿様のところに出かけていって・・
酔ってるけれど、玄関口でこぼす言葉・・。泣けるんだなあ。
玉三郎との夫婦も・・リズムがね、まだ、玉三郎が、菊五郎そして劇団面々のべらんめいリズムにイマイチ舌がついていってないようだけど、あと数回でばっちりになるんじゃないかって。
この芝居が面白いゆえ、これをはさんで踊りが2曲ある昼のだけれど、舞踊2曲もいらないよ・・ってならないのは、もちろん舞踊が違うってこともあるのだろうけど、この宗五郎の世話物の面白さではないだろうかって。

『藤娘』
ほんとうにかわいい藤娘だ。
あどけなさがいっぱい。そして動きがやっぱり若い。
その年で・・それは・・と感じさせるところやはり拍手がいっぱい。
そんな藤娘の舞台の作りがこれまた、明るくやらかい感じなのだが、両側に長唄やお囃子の方々の黒が、舞台を引き締める。
この爽やか支え感じる藤娘の幕が下りて・・

いや~よかった~。どの舞台も印象に残り、それぞれまた見たいと思わせる。
5日どれも満足させてもらった。
今月・・私のお勧め・・ぜったい昼だ!!
今月はほかにいろいろなところでも歌舞伎がかかってるけれど、
それでもこの昼だ~(苦笑)


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