花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

顔見世大歌舞伎 昼の部

2007年11月18日 | 歌舞伎
11月 昼の部
人気狂言は、御所五郎蔵かな。
始まる前の25分の休憩時間。外にでたら幕見の列の長さに驚いた。
でも、私自身は、何度も観てる狂言だったのに
初めて涙が出そうになったのは『吃叉』

種蒔三番叟
梅玉、年齢より若く見えるんだけれど、可もなく不可もなく。
それに比べると千歳の孝太郎がよかった。
といっても、踊る 手先がしなやかで美しくみえた。
彼こんなに手先綺麗に見せていたのかなあ?
見逃していたのか?

傾城反魂香 土佐将監閑居の場
今こんな夫婦いても芝居にならんよなあ。
旦那一生懸命でまじめ、だけど吃りで、うだつの上がらない画家。
奥さんきれいでおしゃべりで、心底、旦那を愛して、一番の理解者。
頑張る旦那のためなら、お節介と言われようとフォローしまくり。

画家の師匠だってそれをワカラナイワケじゃなかった。
けど冷たい態度。その冷たさに自殺を決意する夫婦。

って何度も見ているのに、今回にかぎってしみじみ見てしまった。
芝雀演じる女房おとくがよかったのか?
やはり又平の吉右衛門がよかったのか?
かか抜けた!あたりから二人がかぐらを見せる場面。
涙腺熱くなっていた。もうちょとで・・切れていたかな。涙腺。

素襖落
なんたる失態?睡眠スイッチが ON。
半分以上夢見心地。好きな狂言なのだが
最初が聞き取りにくくて・・。

曽我綉侠御所染 御所五郎蔵
仁左衛門がかっこいい。京都の五条坂という設定ながら、
すきっとした江戸前の男伊達。
この役は團十郎や菊五郎もそれぞれの柄で演じかっこいいのだが、
印象強いのは仁左衛門このひとだ。
華がある。だからこそ幕見の行列もすごいのだろう。
七五調の割り台詞や渡り台詞が仮花道が設置で、
たがいにぽんぽん交わされるのが心地よく、
仲の町の場や甲屋奥座敷の場のセリフもどういうわけか
耳に残ってるのは仁左衛門のセリフだ。



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4 コメント

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吃又 (osome)
2007-11-18 10:02:34
今月見るとすると吃又でした。
雀右衛門さんの”おとく”吉右衛門さんの”又平”夫婦がとても仲むつまじく感じられたのですが、芝雀さんとの夫婦も良かったんですね。

これだけは見たかったなぁ。
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吃又 (harumichin)
2007-11-18 22:45:50
雀右衛門さんとの又平おとく夫婦もみてよかったのですが、私には芝雀さんとの夫婦のほうが直接的に伝わってきた気がします。
土佐将監夫婦、歌六さんと吉之丞さんもよかったです。

私は・・やはり見てよかったなあ・・って思いました。
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今回初めて泣かされましたm(_ _)m (ぴかちゅう)
2007-11-29 00:17:16
「吃又」は吉右衛門×雀右衛門でも観ていますが、その時は初めてだったせいか、ふーんという感じで終わりでした。
>やはり又平の吉右衛門がよかったのか?......芝雀さんもよかったですが、主な配役みんなよくて吉右衛門も気合がいつもより入っていた気がします。夜の部の「山科閑居」も感想さっきアップしましたが、こちらもよかった。こういう役者同士が切磋琢磨しあうような芝居が大好きです。
「御所五郎蔵」は仁左衛門がカッコよかった!ドラマとしては前後のある通し上演を観てみたいです。
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吃又 (harumichin)
2007-11-29 02:29:06
これってTV中継できないですよね。
こんなにいい演目なのに・・って。
歌舞伎ではよく出てくるハンディのある人たち、
でもそれをこんなに形で心にす~っと入ってくる。
下手なお説教とか理屈言ってないで・・
って思うことがしばしば。
本当に今回は、これが一番だったなあ・・って。
吉右衛門のでる芝居はかなり好きです。
でも今回「山科閑居」は・・寝ちゃいましたが。
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