花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

四国こんぴら歌舞伎大芝居

2015年04月30日 | 歌舞伎

伊勢音頭恋寝刃
このお芝居は、伊勢の古市にあった遊郭・油屋で起きた事件をヒントにお芝居にしたものと言われてますが、このお芝居
主役の福岡貢が「ぴんとこな」の代表と言われる男ってことで、上方和事系の役柄ながら、やわらかな色気を持ちながら女性的でなく、きりりとした強さを持った男なんだよね。って。
喧嘩っ早い江戸ッ子とちがって、意地の悪いおばちゃんにつっこまれると、やり込めらていじいじ。でもいざとなれば、なんだけど、きりっとなるのに少々お時間かかります。がお芝居で見てわかる今までの舞台ですと、伊勢の油屋の場面からの始まり。ようやく探し求めた名刀と言われる青江下坂を腰に下げて、主人筋にあたる今田万次郎に会えるのではないかとやってくる福岡貢。行き違いになってしまったことを知り・・・ってことで話が進みますが、今回こんぴらの舞台は、その油屋事件のまえ「野道追駈け」って場面がありました。
ここでは、今田万次郎が預かっていた名刀青江下坂を茶屋の支払いに困って質に入れさせられるのだけれど、それが仕組まれた出来事で、
今田家につかえる奴の林平が、蜂須賀大学から岩次に当てた今田家を陥れる密書を岩次の手下が持っていること知って、林平が、手下2人を追いかけるという場面。
そのあと二見ヶ浦を歩く福岡貢と万次郎のところに手下を追いかけてきた林平によって、密書を受け取り・・事件の全貌を知るという場面がついたのです。

1部を見るまえに、こんぴら恒例の餅つきで「俊足」であることで紹介された亀寿さん。足速いんだっけ?なんて思っていたのですが、
この野道追駈けで林平役で手下の橘太郎さんと咲く十郎さんを追いかけていたんですね。
この場面まさにお客さんを巻き込んでの楽しい場面。
追いかけるときに、花道、仮花道だけでなく、平場客席通路となる板場を渡ったり、客席に座り込んだり
役者さんとの距離が、学校の教室の鬼ごっこのような雰囲気でした。

ここで1部の出演終了だった橘太郎さんと金曜日、昼過ぎにJR琴平駅付近で遭遇。思わず声をおかけしてしまいました。
1部は最初しか出てないから、とおしゃってましたが、たっぷり楽しませていただきました。

その後、二見ヶ浦の場や油屋の場は、この金丸座の装置を楽しみながら、
菊之助さんの福岡貢、梅枝さんのお紺、右近さんのお岸に
久々女方の松也さんでしたが、お鹿というちょっと可哀想なキャラ。
ちょいっとブサイクで人に騙されやすい女の子。
かっこいい福岡貢に恋をして、取りもちしてくれた中居さんに騙されで貢まくって
結局、刀の魔力に取り憑かれた貢に殺されてしまうという女の子。
やはりここは元は。美しい~女型だった松也くんゆえ?それまでのブサイク作りとはちょっと変えておりました。
でもやっぱりでかい!タッパあった~~~貢よりでかかった。

お紺さんの梅枝さんはこのあと、吉野山では静御前でも登場。
今回は2部でも御所五郎蔵で皐月と美しい役どころ全て持っていってる~~~って感じでした。

吉野山の狐忠信は、松緑さん。
今回一番見たかったのがこの吉野山。
最終日、なんと座っていた席の前の区画のお客さんたち、帰りの飛行機の関係から舞台が終わってからでは、時間に間に合わないってことから
吉野山のときにごっそり後ろに移動。
「前に来てのんびり座って。」と声をかけていただき、まさにセンター。前に座る方との距離もあり、視界の邪魔にもならず
金丸座ならでは!!と感じられた小屋での舞台が堪能できました。
前日実はこの吉野山小屋の外で漏れてくる音を聞いていたんです。
そのとき響いていた多分松緑さんの足踏み音、これが不思議、小屋の中では、その他の音に消されてあまり聞こえないのです。
大きな劇場とは、まったく違う人の声なのです。
舞台技術的にタイムスリップしていたのかもしれません。
松緑さんの忠信。本当に狐が化けているのかも・・・ってっくらいに、すっぽんから出てきたところから、動きが鋭いのに、優しく美しい。
見入りました。
最後の静御前を追って花道をゆく狐忠信。凛々しいのにチャーミング。
いやはや・・・これだからまた見に行っちゃうんだよなあ。っとしばらく去っていった忠信を見送ってぼーっとしておりました。

2部ついては追ってまた。

最終日1部を見終わって、お昼、うどんを食べようとお店に入って注文後、隣の席にやってきたのが、
國矢さん。清々しい雰囲気で歌舞伎役者?には見えてない??

だ~れも気づいていなかった? でも声をここでもかけてしまった私です。そ~っとですが。


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