ハレノクニでワイン

11年間の島暮らしから、ワイン農家を目指して山暮らしへ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

畑の準備 区画「柿の木」

2023-03-05 | ワイン農家

今年の春に苗を植える区画の3つ目、通称「柿の木」の準備がようやく進んできた。

この区画は家から徒歩30秒の北側の斜面に位置し、南向きで日当たりも良い。

名前の通り柿の木がたくさん植わっており、引っ越した頃には鳥たちも食べきれないくらい実がついていた。

柿の木のみならず、キウイの棚もある。

桜も植わっている。

春にはここで花見ができそうだ。

栗の木も。

こんな感じで、至る所に木が植わっていた。

 

せっかくなので、できる限り木は残して居心地のいい区画にしようと考えつつ、葡萄畑として

利用する部分はしっかり整備が必要だ。

年が明けてからは草を刈って綺麗にし、測地を行った。

からの、あまりにも邪魔になる位置に植わっている木はチェーンソーで切った。

切りつつ、翌年の薪になるくらいの大きさでばらしていく。

小枝や節の部分、伸び放題のキウイの剪定した枝などは燃やして灰にしてから畑に戻す。

豆トラで耕してみると、案外抵抗なくいけた。土はそんなに固くなく、水はけも良さそうだ。

ばらした薪は子供たちの手を借りて薪割り機の据わる庭へ運び込む。

あとは、切り株が問題だ。

暖かくなってきた日曜日、スコップとツルハシをもって挑むも、30分でギブアップ。

お借りしていたユンボをついに練習し、投入。

すげー。

あれほど苦戦していた根が5分もかからずに掘り返せた。

こんな調子で今日は柿の木4本、無花果3本、桜の木1本の根っこを掘り返した。

至る所穴だらけ。

途中、ユンボのキャタピラが外れるというアクシデントに見舞われ、かなり焦るも

近隣の方々の助けをいただき無事に復帰。

またひとつ勉強になりました。

 

さて、穴を埋めて整地したらいよいよ支柱となる単管パイプを打って誘引線を貼りたいと思います。

 

ちなみに、ここ吉備中央町は5月の連休明けにも霜が降りることがあるそう。

葡萄の芽が出たころに霜があたるとやられてしまうそうなので、苗の芽が出てからもしばらくは

暖かい場所でそだて、5月下旬ころを目途に植える作業をしようかなと考えています。

 

ぼちぼち準備していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


モズのはやにえとアリの冬眠

2023-02-19 | ワイン農家

毎日畑で剪定をしていると、いきもの達の活動が目に入ることがある。

上の写真は「モズのはやにえ」。

トカゲだかカナヘビだかわからないが、ブドウの枝にぶっ挿さってました。

カエルは何回か見たことあったけど、今回は結構大きかったこともあってテンション上がってしまった↑↑

こちらは枯れ枝のなかで冬眠する蟻さんたち。

肉眼だと見えるのだけれど、外との明暗差で写真にはなかなか写ってくれないのが残念。

枯れ枝を剪定したときには結構な頻度でこのような穴が開いており、

その中には小さな蟻が身を寄せ合って隠れていることが多い。

 

他にはセミの抜け殻がそのまま残っていたり、カマキリの卵をよく見かけます。

 

最近だんだん眠たい日が増えてきたので、暦の上だけでなく春がやってきているのを感じますね。

さて、芽が出る前に畑を整えてしまわないと。

 

 

 

 

 

 


醸造用ブドウの剪定デビュー

2023-02-14 | ワイン農家

12月に出荷が終わり、1月は勉強会やイベント参加などインプットの時間をとってゆっくりとスタート。

2月に入り、畑では剪定作業が始まっています。

落葉したブドウの樹。

今年の収穫(生産性)と作業効率を考えて伸び放題の枝を切っていく作業です。

1本1本の樹の状態を見て、どこに枝を伸ばしたらよいのか、そのためにはどの芽を残すのか。

加えて、ブドウは挿し木で増やすため、苗を作るための穂木になる良い枝は残していきます。

穂木をさらに切り、芽が出やすいように余分な芽を落として挿していきます。

育苗用のハウスが無いので、ご厚意で生食用ブドウの温室に間借りさせてもらっています。

休憩時間には、お茶と自家製の干しブドウまでいただいちゃいました。

この日は6種類の葡萄の食べ比べ。

マスカットアレキサンドリア、マスカットジパング、シャインマスカット、コールマン、ゴールドフィンガー、紅環。

何とも贅沢な競演です。

それぞれに特徴がありますが、酸味が有りスッキリとした味わいの紅環が一番好みでした。

こちらでは20種類の干しブドウ食べ比べセットを販売したこともあるそうで、

生産者にしかできない楽しみだなーと豊かな気持ちになりました。

 

ごちそうさまでした。

 

しばらく剪定がつづきます。


小豆島 木桶による発酵文化サミット2023に参加してきました

2023-02-13 | ワイン農家

2023年1月26日~28日の日程で開催された「木桶による発酵文化サミット」に初めて参加してきました。

会場は小豆島にあるヤマロク醤油さん。

途絶えかけている木桶仕込み醤油を現在の1%から2%に増やすことを目標に、

2012年から続けられている取り組みです。

詳しくは動画をご覧ください。

 

会場では初めて参加する人の為にヤマロク醤油の山本康夫さんが木桶による醤油づくりを説明してくださいます。

この蔵の雰囲気を味わうだけでも来た甲斐があったと思うくらい、感じるものがあります。

桶にはびっしりと酵母がついており、蔵ごとによって同じ原料で同じように仕込んでも味わいが異なると言います。

地域の風土によって、その土地の食文化によって、100年以上もの時間をかけて育まれてきた味。

深い世界がここにはあります。

右側に立つのが今回のイベントに誘ってくれたフードアレルギージャパン代表の割田君。

じつは中学・高校の同級生です。

画面越しのやり取りはここ数年してきたものの、実際に会うのは卒業以来!

25年ぶりの再会でした。

会場では至る所で桶づくりが進められています。

これは桶にはめる箍(たが)を編んでいるところです。

 

こちらは桶の底板を作っているところ。

仕上げの微調整は鉋(かんな)で、職人さんの手の感覚で。

このムーブメントが広がり、少しずつ木桶で仕込むことを再開したり、新たに挑戦したりする

蔵が増え始めているそうです。

会場ではこだわり卵をつかった卵かけご飯や、お刺身の種類による醤油との相性など

様々に特徴のある醤油の楽しみ方を自分の舌で味わうことを通じて体感できます。

そのあたりは職人醤油さんのサイトに良くまとまっていますので、ご興味のある方は御覧ください。

当日は木桶職人復活プロジェクトを取り上げた書籍の担当編集者さんによるトークも。

中学生以上向けに平易な文章で書かれているので、とても分かりやすく帰宅してから1日で読了してしまいました。

普段の食卓で特に醤油にはこだわったことが無いという方には特におすすめの一冊です。

3日目の朝にはフードアレルギージャパンのアンバサダーとして、

登“桶”させていただきました。

海士町の給食で地元で獲れた「未利用魚」を活用する取り組みについて情報提供し、

地域の中にいる人が価値をつけて経済循環の仕組みに乗せることをお話しさせていただきました。

朝から夕方まで、ずっと外に居るので寒い時間も多かったのですが、

天気に恵まれ、何より会場にいらっしゃる方々の尋常ならぬ熱量で熱い三日間となりました。

 

醤油のみならず、味噌やみりん、日本酒やワインまで様々な発酵食文化に携わる方々と

ご縁もつながり、早くも来年が来るのが待ち遠しくなっています。

 

ぜひ木桶醤油を味わってみてください。

 

 

 


ワインの勉強会

2023-01-26 | ワイン農家

岡山市内でワインの生産者が集まる交流会があり、その機会を利用して

終了後にラ・グランド・コリーヌ・ジャポンの大岡弘武さんと縁のある数名で勉強会をした。

参加者7名がこの日の為に持参したワイン7本でブラインドテイスティング。

楽しく、まじめに、醸造家やサービスのプロと一緒に学ばせてもらう。

こんな素敵な機会にご一緒させてもらい、本当に有難いことです。

みなさんなかなかクセのあるワインをチョイスされています。

今まで嗅いだことのない香りや、単純な言葉では言い表せないワインのバランスなど

教えていただくことがたくさん。

 

どんなワインを持っていくか、かなり悩みましたが自分が選んだワインは、「自分が美味しいと思うワイン」、で

かつそのヴィンテージを飲んだことがあるものにしました。

(当日は楽しすぎて写真を撮り忘れたので、自宅で飲んだ時の写真で代用)

VdF – Le Raisin et l’Ange – Fable
ル・レザン・エ・ランジュ ファーブル

 

他の方々がどんなふうにこのワインを評価するのか、とても楽しみでした。

順番が最後だっただけにちょっとフレッシュすぎるかなーと心配したりしましたが、

皆さんの笑顔が見れて良かったー。 

やっぱりワインは人をつなげる力があるなーと思わされた時間でした。

 

新年会も終わり、そろそろ畑仕事が始まります。