ハレノクニでワイン

11年間の島暮らしから、ワイン農家を目指して山暮らしへ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

接木の魅力に取りつかれる

2023-07-28 | ワイン農家

6月の終わりごろからブドウの接木にチャレンジしていて、とても面白いなぁと思っている。

接木とは、写真のようにブドウの樹に別の品種の枝を接ぐこと。

うまくくっつけば、そこから先は別の品種として成長していくことになる。

この「魔改造」感がたまらない。

マッドサイエンティスト的万能感とでもいうべきか。

極端なことを言えば、一本の木にたくさんの品種を接ぐとすると、同じ樹に白ブドウも黒ブドウも、たとえばシャルドネやシラーや甲州などいろんなブドウが生る樹を作ることができるのだ。

この写真は最初に技術を教わったおかやま葡萄酒園の接木教室の一コマ。

ナイフと接木用のテープさえあればできてしまうお手軽さも魅力の一つだ。

上の写真はお借りした道具たち。

その後、久々に自分の小刀を研いだのも楽しかった。

こんな風に新しい芽がついている枝を穂木にして、形成層が重なるように元の樹に接いでいく。

上手くいけば、こんな風に芽から葉っぱが生えてくる。

 

今年は梅雨前から雨が多く、その影響で病気が出てブドウが実らない樹が結構あった。

修行先の畑では、その病気に耐性があると思われる新しい品種に更新すべく、接木を70本近く行いました。

 

接木をしてからは毎週欠かさず状態をチェック。

接いだ部分以外からもどんどん新しい芽が出てくるので、それらはすべて取り除いて

成長に必要な栄養を集中させるようにします。

 

育てた苗が成長する喜びも好きですが、接木もまた成長を見守るのが楽しいです。

 

来年以降の自分の畑にも必要な作業になってくるため、しっかりと習得したいと思います。

 

 

 


葡萄の色づき始めとバッタの脱皮

2023-07-21 | ワイン農家

ブドウ畑で多くの時間を過ごすようになって2シーズン目を迎えています。

7月10日、ハウス内の葡萄が色づいているのに気がつきました。

こうなってくるといよいよ慌ただしくなってきます。

樽で熟成していたワインの瓶詰や、瓶で熟成していた委託醸造のワインの出荷などをして

醸造所内のスペースを空けていき、今年の醸造シーズンに向けて準備をしていきます。

それに合わせて、畑では防鳥ネットをかける作業や引き続きの草刈と芽かき。

さらに今年新たに体験した「接木」後のケアなど。

2周目だからわかるようになったこともありますが、もちろんまだ見えていないことの方が多いのだろうけど。

そんな慌ただしい合間に、畑で脱皮直後のショウリョウバッタ(と思われる)に遭遇。

まだ動けないらしく、じっとしていたので脱ぎ捨てた過去と一緒に記念撮影。

虫を追いかけまわしていた幼少期にも見たことが無かった光景にしばし感動しました。

 

前回の記事から2か月も更新できていなかったのですが、ここからまたボチボチ再開できればと思ってます。

どうも他人が書いたものを読んで心を動かされることがあると、自分も書きたくなるようであることをつかんだ。

インプットは絶やさないようにしたいものです。