ハレノクニでワイン

11年間の島暮らしから、ワイン農家を目指して山暮らしへ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

岡山中央卸売市場 2022最終日の競りに行ってきました

2022-12-31 | ローカル

岡山中央卸売市場の競りは12/30が最終日。

テレビや新聞でお正月最初の競りの様子を見ることはあるけれど、

一年の最後はどんな感じなんだろう、と思って調査してきました。

 

主に気になるポイントは以下の3つ。

・市場の仕事納めはどんな感じ?

・魚のプロたちの正月のお魚は?

・岡山人たちはどんなお雑煮食べてるの? 

 

そして、裏テーマとしてはいい食材有ったら買ってこよ〜でした。

 

市場に到着したのは午前3時。

いつもは5時から競りが始まるらしいのですが、最終日は3:50競り開始。

競り場にはいろんな魚が並べられ、働く人々が既に忙しく動き回っておられました。

さっそく売り場を見て回ると・・・

岡山を代表する魚、鰆(サワラ)に出会いました。

こちらは地物が並んでいました。

コウイカ、キス、スズキ、ガラエビ、チヌ・・・

ゲタ(シタビラメ)も居ました。

こちらも瀬戸内らしい食材ですね。

先日岡山市内の魚が美味しい居酒屋さんで食べた煮つけは絶品でした。

美味しそうなタコ!県内の産地としては下津井(しもつい)が有名です。

そして渡り蟹。

瀬戸内海で獲れるいろんな魚が揃っているのを見ると、ワクワクしますね。

競りが始まる前には、仲買さんが魚を値踏みしていました。

いよいよ競りが始まります。

拡声器を持っている方が競り人で、その隣の方が競り落とされた箱に札を入れていきます。

この方も競り人ですが先ほどの方とは制服が違います。

実は市場には2つの卸売会社があり、それぞれが同時に競りを行うんですね。

青い帽子をかぶっている方々が、仲買さんです。

手の指で買う意思と価格を示し、スピーディーに競りは進んでいきます。

以前勤めていた漁協の仕事では各地の市場で競りを見る機会があったのですが

場所によっては札に値段を書いたものを箱に入れたり、他の業者に見られないように

服で隠して手指を見せるところがあったり、土地によってやり方が違うのもまた面白いですね。

競りの結果は事務所ですべて計算され、その後新聞などでもよく見る「市況」が出来上がります。

 

と、こんな感じで競りは進んでいくのですが、実は競りで売買される魚は年々減ってきているんだそうです。

相対取引と呼ばれる価格と行き先が決まっている魚や、市場を通さない直接取引が増え、

水産物の流通も複雑化してきました。

その中で、これからの市場に求められる在り方ってどんな形なのか。

もっといろいろ知りたいと思いました。

 

市場と言えば「競り」が華やかで目立つんですが、実はそれ以外にもいっぱい魅力があると思います。

プロしか知らない世界だったり、

多様な食材だったり、

市場を支える人の為の「食」だったり。

そんな魅力を一緒に楽しめる市場ツアーができたら面白いな、と思ってます。

今回はいろんなところで話を聞けたので、次回に続きます。

 


小便器の存在意義

2022-12-24 | 暮らしの日記

齢43にしてようやくわかった小便器の存在意義、の話。

 

新しい家にはトイレがたくさんある。

大便器×3,小便器×1。

4人家族なので、全員が同時にもよおしても大丈夫だ。

引っ越してきたときにはこの小便器が故障していたので、

前オーナーの手による木製ケースによって覆われて使用禁止となっていた。

引越して3か月目、水道屋さんに見てもらってただの詰まりであることがわかり、使えるようにしてもらった。

というのも、これまでの暮らしの紆余曲折を経て

小便器の存在意義について深く理解することができたからだ。

 

私は小さいころから「マンション暮らし」しかしたことが無かった。

福岡→綾瀬→鶴見→保土ヶ谷→西宮→保土ヶ谷までが家族での生活、

一人暮らしをした目黒、家族をもってからの不動前、綱島、すべてが集合住宅だった。

そして30歳の時に移住した島根県の離島、海士町で初めて戸建て生活を経験することになった。

しかし、海士町では「下水道」が施設されている町営住宅に住んでいたので、排水について特に意識することなかった。

 

今年の4月から約半年間生活させてもらった吉備中央町の「お試し暮らし住宅」は、戸建ての「汲み取り」だった。

トイレはいわゆる「ボットン」ではなく、簡易水洗なので普通の洋式トイレとそう変わらないが、

人生で初めての汲み取り。

いろいろ、衝撃的だった。

まずは、何がしかのトラブルで500ℓの便槽がすぐにいっぱいになった。

この時は海士町で汲み取りに携わっている友人のアドバイスでなんとか乗り越えることができ、

「汲み取り」世帯別平均使用量や注意点などについて学ぶことができた。

その後はざっくり4人家族で月に3~4千円が処理費用としてかかった。

流したものがすべて費用に変わるので、無駄に流さないことを学んだ。

便槽から空に向かって伸びているパイプが「臭突」と呼ばれるもので、先端のファンが壊れていると

匂いがなかなか悩ましいということも学んだ。

 

そして、現在の我が家は「単独浄化槽」式である。

(ほんとは「合併処理浄化槽」だと聞いていたので、「あれっ?」という感じだったのだが、それはまた別の話。)

汚物を浄化槽が処理してくれるのでランニングコストは年に一度の点検費用くらいと思っていたのだが、

業者から聞いてみると、日常の点検とメンテナンスに結構コストがかかるのである。

ここでもこれまでの方式とは理論も設備も費用も異なり、海士町の友人に助けを求めて一から学んだ。

 

生活していくうえで必ず出る排水をどのように処理するべきかは、

住んでいる地域の条件によって規定される部分が大きいと思う。

都市に生活していれば、排水について意識することもほとんどなかった。

しかし、いろんな条件で生活してみた現在では、排水を「減らす」ことと「汚さない」ことが

もっともコストが低い暮らしにつながるという当たり前の考えに至った。

 

その上で、我が家は男子3人である。

一日にするおしっこの回数たるや、かなりの数に上る。

大便器で流す水量は、節水タイプでも5ℓ以上。

小便器では1ℓ程度。

 

なるほど、だから田舎の家や民宿に行くと小便器が必ずあったのね、と合点がいった。

ゆくゆくはバイオマストイレなどの選択肢も視野に入れつつ、

今は小便器の存在意義を噛みしめながら湯気の立ち上る冬の寒さを噛みしめています。

そして、家の中に有るのに凍結防止ヒーターを設置しました!

この投資もきっといつか回収できるはず。。。

  

 

 

 

 

 

 

 

 


2022年の初雪

2022-12-22 | 暮らしの日記

岡山に引っ越してきてから初めての雪が降った。

12月17日の夜から翌朝にかけてのことだ。

朝起きると、庭は白くなっていた。

私たちが暮らす吉備中央町では積雪は年に数回程度と聞いていたので、

少し早い本格的な冬の到来に一日も早いリフォーム工事の完成を祈るばかりだ。

日中でも寒い日は-6℃にもなった。

とはいえ、以前暮らしていた隠岐と比べると風がきつくなく、日差しもあるため体感では

そこまで寒さを感じない。

しかし、夜は別。

皮膚を刺すような鋭い空気の冷たさがある。

家の北側に当たる裏庭あたりは、なかなか雪が解けない。

職場でもらってきたワインの古樽も寒そうだ。

家の近所にある道の駅では、水車からつららが下がっていた。

寒さばかりに気をとられてしまいがちな冬の一日だが、澄んだ空が見せる夕暮れの美しさもこの季節だけの味わいだ。

これまた近くにある古刹「妙本寺」の鐘楼。

朝晩と打ち鳴らされる鐘の音も、生活の中に馴染んできた。

 

否が応でも季節を感じられる暮らし。

自身の葡萄畑で暮らす時間が長くなれば、より一層見えてくるものが多いだろう。

芽吹く春を楽しみにしながら、いまは冬を味わっていきたい。

 

 

 

 


DIYは自分の感覚を拡張してくれる

2022-12-07 | 古民家暮らし

最近は専ら壁を塗ってまして、全然blogを更新できておりませんで・・・

と、誰に求められているわけでもないのに勝手に更新頻度に後ろめたさを感じています。

本当はこのブログで取り上げるのはワイン関係のことだけにしようと思っていたのですが、

衣食住ふくめて暮らしがワインにつながっていく気がしているので今まで通り

心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書き留める兼好法師スタイルでやっていきたいと思います。

というわけで、こんな感じで塗っています。

黄色いところが大工さんが貼ってくれた石膏ボード、白いところがなんちゃって漆喰塗料「モルモル」を塗ったところです。

この「モルモル」は手で塗れてラクチンなのでおすすめです。

そして、上の写真は実は壁ではなくて、吹き抜け部分の天井です。

玄関入って右側にあった3間(仏間・居間・2階の洋間)の壁と床と天井をぶち抜いて

でっかい吹き抜けのスペースを作ってもらいました。

当初はペンキ屋さんか内装業者さんに壁紙を貼ってもらおうと考えていたのですが、

予算と施工のしにくさがネックになり、気がつけば自分でやることになっていました。

こんなごっつい足場を組んでますが、足場と足場の間は板が渡してあるだけ。

少し足を載せてみると、ぐわんぐわんたわみます。

地上4mから5mくらいの場所なので、上に行くだけで足がすくみます。

絶対無理だわーと思っていたのですが、別の部屋に私たちがモルモルを塗ったのを見て

大工さんが「これなら自分たちでいけるじゃろー」とプッシュしてきます。

なんとかと煙は高いところへ上ると申しますが、おだてられて

なんとなくできるような気がしてきちゃったんですねー。

日中は自分たちも仕事があり大工さんも作業しているので、作業時間は日曜日と平日の夜間に限られます。

毎日子供が寝て家事が終わってからの2時間ほどが勝負です。

 

最初のころは足場に直接乗って手が届く範囲しかできなかったのですが、

慣れていくにつれ少しずつ高さが上がっていき、

最終的にはぐわんぐわんする板の上に立ち、ボードを載せ、

そのまた上に脚立を立てて天井を塗れるようになっていました。

 

最初は壁の塗り方もわからなかった自分たちが、

平面に塗ってみたことで手の届く高いところで作業ができるようになり、

脚立で作業ができるようになり、足場の上で作業ができるようになった。

そして、最後には足場の上の脚立の上でも作業ができた。

もちろん、プロの仕事(クオリティ)ではなく、あくまでDIY精神からくる「できた」ではありますが。

 

その間、本当に多くの動画をyoutubeで参考にさせていただきました。

知らないことからくる難しさと怖さが、やってみることでだんだんと怖くなくなってくる。

 

なんとなく、これって人生だなーと思いました。

みんな最初はやったことないことばっかりで、怖いことや不安だらけで。

でも動き出すと、次から次へとできるようになり世界がどんどん広がっていって・・・

 

なーんてことを考えながら、ひたすら壁を塗っています。 

この道を行けばどうなるものか、危ぶむなかれ。

危ぶめば道は無し。

40代になってもやったことないことばっかりで、

ウキウキしながら生きたいものですね。

 

 

 

 


2022年11月20日 おかやま市場フェスに行ってきました~

2022-12-01 | ナニタベ

岡山の市場を消費者に知ってもらおうと企画されたイベント「おかやま市場フェス」に参加してきましたー!

 

市場は岡山駅から南に車で30分ほどのところにあります。

賑わってるかなーと少し心配しながら会場につくと、既に駐車場はいっぱいで臨時駐車場に案内される。

このあたりからヤバいなーと思いながら会場につくと、既に行列が・・・

最初のお目当ては「粕汁」。

岡山県産野菜がたっぷり入ってます。

皆さん考えることは同じですな。

つづいて、この日の目玉、マグロ解体ショー。

感染症対策で、会場に入れたのは抽選を勝ち抜いた40名のみ。

大勢の方が会場の外からものぞいておられました。

ゲストは「だてまぐろ」。

愛媛県宇和海産の78kg。

『プロフェッショナル仕事の流儀』で紹介されていた福島さんが育てているマグロです。

岡山市場の仲卸さんが華麗に捌いていきます。

わずか20分ほどで解体が終わり、即売会がスタート。

大勢の方が詰めかけていました。

他には、青森県弘前市からりんごのブースが来ていました。

山盛りのリンゴと、ジュースやリンゴパイなどの加工品販売も。

先月市場セットで送っていただいた中で、一番のお気に入りだった「トキ」が入った

大変お得なセットがあり、もちろん購入しました~。

食べ物の販売以外にも、イベントステージでは様々な催しが行われていました。

岡山理科大の生徒さんによるサイエンスショーは子供に大人気!

白衣を着ている「けんてぃ」さんという方のトークが非常に面白く、引き込まれてしまいました。

こちらはスラックラインに挑戦するインフルエンサーの佐々木さん(instagram @sasaki_yuma)。

インフルエンサーの3人で、何秒とどまれるかを競いあって楽しかったー。

市場を散歩していると、なんとなくレトロで心惹かれる風景に出くわしたり。

子どもたちと歩きながらたい焼きを頬張ったり。

市場らしからぬパン屋さんを見つけたり。

 

こちらでは昼ご飯用にパンをゲット!

乾物屋さんでは、「いりこ」について教えていただきました。

我が家では香川県の伊吹島産いりこを使っているのですが、

他にも瀬戸内の物で広島県産、山口県の周防大島産の特徴を教えていただき試すことにしました。

 

朝から昼過ぎまで、市場に集まる食材を中心に、家族で楽しむことができました。

家に帰ってからはおやつに買っておいたリンゴパイを食べ比べ。

運よく変えただてまぐろのサクは刺身に切って・・・

贅沢なマグロ丼としていただきましたー。

 

おかやま市場フェス、また開催するときはぜひお誘いあわせの上ご参加ください。