ハレノクニでワイン

11年間の島暮らしから、ワイン農家を目指して山暮らしへ。
グッドライフを探す旅と美味しいものを綴ります。

薪のある暮らしと電気代の高騰

2023-02-25 | 古民家暮らし

先日ご近所さんの紹介で「木を倒したので必要ならあげる」とお誘いいただきました。

聞いてみると場所は息子たちが通う小学校のすぐそばで、直接軽トラで入れる好立地。

(背景の赤い屋根が小学校です)

荷台に4回分の木を重機で積んでくださり、至れり尽くせり。

とりあえず庭に運んだ細めの木たち。

こちらは太めの木たち。

大人の男ふたりでなんとか持ち上げることができるくらいの重量が有ります。

ご近所さんがこれまた重機を出してくださり、荷下ろし完了。

そいでもって、チェーンソーまで貸してくださることに。

ほぼ新品ですけど・・・いいのかな?ありがたや。

何日かしたら、さらに電話をいただき薪割り機も貸してくださるという。

何から何まで。

休日はお借りしたチェーンソーでせっせと玉切り。

推定1トン?ほどの木を手に入れました。

薪割り機に収まらない太めのやつは斧でパカッとしてから機械で割ります。

 

憧れの自然エネルギーを取り入れた生活。

薪ストーブを手に入れたことで、我が家の熱エネルギー使用状況は以下の通りとなりました。

 

調理・・・IHクッキングヒーター(お湯・煮物系は薪ストーブ)

給湯・・・灯油ボイラー

暖房・・・薪ストーブ(浴室脱衣所のみ灯油ストーブ)

 

折しも電気料金値上げで家計には大打撃の声が良く聞かれるようになりました。

我が家もご多分に漏れず史上最高値を更新。

1月分に当たる12月中旬はまだ薪ストーブが無く、リフォーム工事中だったので

寝室にオイルヒーターやエアコンを使用していたのが原因かと。

 

この金額に怯えて各種電気使用量を見直した結果、オイルヒーターはメルカリで旅立っていきました。

周りの人たちに電気代の値上がりを訴えると、4万円や6万円など驚愕の高額請求の事例がゴロゴロ。

我が家は全然少ない方だったみたい・・・

翌月には政府の補助7円/kWhも始まり、金額的にも使用料的にも目に見えて節電できました。

 

今年はせっせとリフォームで出た廃材を燃やしていますが、

来年こそは憧れの広葉樹薪ライフ。

 

少しずつ、暮らしを整えています。

 

 

 

 

 

 


モズのはやにえとアリの冬眠

2023-02-19 | ワイン農家

毎日畑で剪定をしていると、いきもの達の活動が目に入ることがある。

上の写真は「モズのはやにえ」。

トカゲだかカナヘビだかわからないが、ブドウの枝にぶっ挿さってました。

カエルは何回か見たことあったけど、今回は結構大きかったこともあってテンション上がってしまった↑↑

こちらは枯れ枝のなかで冬眠する蟻さんたち。

肉眼だと見えるのだけれど、外との明暗差で写真にはなかなか写ってくれないのが残念。

枯れ枝を剪定したときには結構な頻度でこのような穴が開いており、

その中には小さな蟻が身を寄せ合って隠れていることが多い。

 

他にはセミの抜け殻がそのまま残っていたり、カマキリの卵をよく見かけます。

 

最近だんだん眠たい日が増えてきたので、暦の上だけでなく春がやってきているのを感じますね。

さて、芽が出る前に畑を整えてしまわないと。

 

 

 

 

 

 


醸造用ブドウの剪定デビュー

2023-02-14 | ワイン農家

12月に出荷が終わり、1月は勉強会やイベント参加などインプットの時間をとってゆっくりとスタート。

2月に入り、畑では剪定作業が始まっています。

落葉したブドウの樹。

今年の収穫(生産性)と作業効率を考えて伸び放題の枝を切っていく作業です。

1本1本の樹の状態を見て、どこに枝を伸ばしたらよいのか、そのためにはどの芽を残すのか。

加えて、ブドウは挿し木で増やすため、苗を作るための穂木になる良い枝は残していきます。

穂木をさらに切り、芽が出やすいように余分な芽を落として挿していきます。

育苗用のハウスが無いので、ご厚意で生食用ブドウの温室に間借りさせてもらっています。

休憩時間には、お茶と自家製の干しブドウまでいただいちゃいました。

この日は6種類の葡萄の食べ比べ。

マスカットアレキサンドリア、マスカットジパング、シャインマスカット、コールマン、ゴールドフィンガー、紅環。

何とも贅沢な競演です。

それぞれに特徴がありますが、酸味が有りスッキリとした味わいの紅環が一番好みでした。

こちらでは20種類の干しブドウ食べ比べセットを販売したこともあるそうで、

生産者にしかできない楽しみだなーと豊かな気持ちになりました。

 

ごちそうさまでした。

 

しばらく剪定がつづきます。


小豆島 木桶による発酵文化サミット2023に参加してきました

2023-02-13 | ワイン農家

2023年1月26日~28日の日程で開催された「木桶による発酵文化サミット」に初めて参加してきました。

会場は小豆島にあるヤマロク醤油さん。

途絶えかけている木桶仕込み醤油を現在の1%から2%に増やすことを目標に、

2012年から続けられている取り組みです。

詳しくは動画をご覧ください。

 

会場では初めて参加する人の為にヤマロク醤油の山本康夫さんが木桶による醤油づくりを説明してくださいます。

この蔵の雰囲気を味わうだけでも来た甲斐があったと思うくらい、感じるものがあります。

桶にはびっしりと酵母がついており、蔵ごとによって同じ原料で同じように仕込んでも味わいが異なると言います。

地域の風土によって、その土地の食文化によって、100年以上もの時間をかけて育まれてきた味。

深い世界がここにはあります。

右側に立つのが今回のイベントに誘ってくれたフードアレルギージャパン代表の割田君。

じつは中学・高校の同級生です。

画面越しのやり取りはここ数年してきたものの、実際に会うのは卒業以来!

25年ぶりの再会でした。

会場では至る所で桶づくりが進められています。

これは桶にはめる箍(たが)を編んでいるところです。

 

こちらは桶の底板を作っているところ。

仕上げの微調整は鉋(かんな)で、職人さんの手の感覚で。

このムーブメントが広がり、少しずつ木桶で仕込むことを再開したり、新たに挑戦したりする

蔵が増え始めているそうです。

会場ではこだわり卵をつかった卵かけご飯や、お刺身の種類による醤油との相性など

様々に特徴のある醤油の楽しみ方を自分の舌で味わうことを通じて体感できます。

そのあたりは職人醤油さんのサイトに良くまとまっていますので、ご興味のある方は御覧ください。

当日は木桶職人復活プロジェクトを取り上げた書籍の担当編集者さんによるトークも。

中学生以上向けに平易な文章で書かれているので、とても分かりやすく帰宅してから1日で読了してしまいました。

普段の食卓で特に醤油にはこだわったことが無いという方には特におすすめの一冊です。

3日目の朝にはフードアレルギージャパンのアンバサダーとして、

登“桶”させていただきました。

海士町の給食で地元で獲れた「未利用魚」を活用する取り組みについて情報提供し、

地域の中にいる人が価値をつけて経済循環の仕組みに乗せることをお話しさせていただきました。

朝から夕方まで、ずっと外に居るので寒い時間も多かったのですが、

天気に恵まれ、何より会場にいらっしゃる方々の尋常ならぬ熱量で熱い三日間となりました。

 

醤油のみならず、味噌やみりん、日本酒やワインまで様々な発酵食文化に携わる方々と

ご縁もつながり、早くも来年が来るのが待ち遠しくなっています。

 

ぜひ木桶醤油を味わってみてください。

 

 

 


美味しい豆腐を市場で見つけた

2023-02-05 | ローカル

岡山に引っ越してきてからずっと探していた、美味しいと思える豆腐についに出会えた。

ヤマサキ食品さんの「板前づくり もめん」がそれだ。

 

 

私が美味しい豆腐を最初に意識したのは、山本一力さんの『あかね空』を読んだのがきっかけだった。

隠岐・海士町に住んでいた時は同じ地区にある亀田商店さんが豆腐を作っていて、

それがとても美味しかったので悩む必要が無かった。

岡山に来てから近隣のスーパーやら道の駅やら、いろんなところで買って試すも該当なし。

 

しかしついに、年末に訪れた市場で美味しい豆腐に出会えたのだ。

市場で働く人たちに好きな魚をインタビューしていたところ、

たまたま通った豆腐屋さんの前で厚揚げの美味しい食べ方をお客さんにレクチャーする女性に出会った。

(上の写真はその時の物)

こちらは店舗ではなく営業所だが、年末の買出し客用にこの日だけ特別に販売していたようだ。

そのとき語られていたのがこちらの厚揚げ。

油は引かず、フライパンの弱火で表面がカリカリになるまで焼いて食べると

中の豆腐がまるでとろとろととけだすような食感で最高だと。

揚げるのに使用している油もとてもきれいで、湯をかけなくても嫌なにおいが全くしないと。

その口上がいかにも美味しそうで、そしてこの人はほんとに豆腐が好きなんだなーと思わされたので

商品を一通り買ってみることにした。

 

家に帰って食べてみると、家族全員納得の美味しさ。

豆腐、厚揚げ、油揚げ、がんもどき、すべて美味しい。

油揚げなんて、みそ汁が引っ張られて美味しくなる。

看板に偽りなし。

一気にファンになってしまった。

この豆腐を毎週買いたいと思うのだが、近所には売ってないのだ。

 

ということで、自宅から車で30分ほどの職場から、さらに10分車を飛ばしてかなり品揃えが多いスーパーに来てみた。

お豆腐コーナーもかなり広くとられており、これは期待できる。

しかし、残念ながらここにも「板前づくり もめん」は売ってなかった。

そのかわり、大名揚げなる商品が販売されており、しかも担当者おススメのPOPまでついていた。

やっぱりその筋では有名なのかな、なんて思いながら買ってみた。

いやー、これまたうまいよ。

本当に大豆の香りが豊かで、食感がよくもうたまりません。

いやーますます好きになった。

 

なんとか近所のスーパーで仕入れてもらえないもんかな?

 

引き続き、豆腐を求める旅はつづきます。