大阪市北区で行政書士・海事代理士・マンション管理士を営んでいる原田行政書士法務事務所の駅ブログ

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旧国鉄宮田線 筑前宮田駅!

2019年12月09日 | 

福岡県鞍手郡宮田町(現・宮若市)にあったJR九州の筑前宮田駅は、筑豊本線の勝野駅と筑前宮田駅とを結んでいた全線単線非電化の宮田線(5.3km)の旅客駅でした。 もともとは九州鉄道の貨物駅として1902(明治35)年2月19日に開業し、その後、国鉄宮田線の一般駅となりましたが、1989(平成元)年12月23日に宮田線が廃止されたことに伴い、廃駅となりました。

かつて貝島炭鉱の石炭を輸送していた頃は沢山の貨物側線がありましたが、廃止時は単式ホーム1面1線のみを有する無人駅で、古い木造駅舎が廃止時まで健在でした。
また、駅自体は1984年2月1日に無人化されていましたが、同駅手前の桐野踏切は最後まで有人でした。

この筑前宮田駅が属していた宮田線は、筑豊地区有数の炭鉱であった貝島炭鉱から掘り出された石炭の輸送などで、最盛期には各駅から総延長20kmにも及ぶ専用鉄道が伸びていたほど繁栄していました。 しかし、その後の国の石炭政策の変化に伴って貝島炭鉱が閉山したことにより宮田線は主力だった貨物輸送を失い、それとともに旅客輸送も次第に減少していき、1980年(昭和55年)12月27日に施行された国鉄再建法(日本国有鉄道経営再建促進特別措置法)により、1987(昭和62)年2月3日に第3次特定地方交通線として廃止承認されます。

そして宮田線は1987(昭和62)年4月1日の国鉄分割民営化により九州旅客鉄道(JR九州)に承継された後、1989年(平成元年)12月23日に廃止されました。
なお、宮田線は九州では最後まで残っていた特定地方交通線でした。

  <筑前宮田駅の年表>

 ・1902(明治35)年2月19日:九州鉄道の貨物支線の貨物駅である宮田駅として開業
 ・1904(明治37)年    :駅名が桐野駅に改称される
 ・1907(明治40)年7月1日:鉄道国有法により九州鉄道が国有化されて、国鉄の貨物駅となる
 ・1909(明治42)年10月12日:国鉄線路名称制定により国鉄桐野線(貨物線)となり、同線の貨物駅となる
 ・1912(明治45)年7月21日:桐野線の旅客営業開始に伴い、一般駅となる
 ・1937(昭和12)年8月20日:線路名が宮田線に改称され、同線の駅となる
 ・1937(昭和12)年8月20日:駅名が筑前宮田駅に改称される
 ・1982(昭和57)年11月15日:貨物取扱い廃止
 ・1984(昭和59)年2月1日:荷物取扱い廃止、駅の無人化
 ・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により九州旅客鉄道(JR九州)の駅となる
 ・1989(平成元)年12月23日:宮田線の廃止に伴って廃駅となる 

 
(駅 名 標)

 

 
(筑前宮田駅駅舎)


 撮影年月日:1989(平成元)年2月21日



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