京都府宮津市にある丹後由良駅は、西舞鶴駅から宮津駅を経由して山陰本線の豊岡駅までを結んでいた全線単線非電化のローカル線だった国鉄宮津線(83.6km)の一般駅として、1924(大正13)年4月12日に開業しました。
宮津線はその後、北近畿タンゴ鉄道を経て京都丹後鉄道となりました。
相対式ホーム2面2線を有していて列車交換可能な簡易委託駅です。
開業時に建てられた木造は、北近畿タンゴ鉄道に転換後の1991(平成3)年6月にヨットの帆をイメージした新しい駅舎に建て替えられました。
丹後由良駅が属していた国鉄宮津線は1932(昭和7)年8月10日に全線開通しましたが、沿線に天橋立という日本三景を抱える路線ながら、モータリゼーション化と沿線の過疎化のため利用者は次第に減少し、1980(昭和55)年12月に施行された国鉄再建法(日本国有鉄道経営再建促進特別措置法)により1987(昭和62)年2月3日に第3次特定地方交通線として廃止承認されてしまいます。
地元では3回にわたって宮津線特定地方交通線対策協議会を開いて協議した結果、1988(昭和63)年4月7日に第3セクター鉄道として存続させることを決定し、結局、国鉄が開業させる予定で工事を進めながら国鉄再建法の規定により工事が中断されていた宮福線を引き受ける第3セクターとして設立されることになっていた宮福鉄道が宮津線を引き継ぐことになりました。
そして宮津線は、1987(昭和62)年4月1日の国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)に承継された後、1990(平成2)年4月1日に宮福鉄道を改称した第3セクターの北近畿タンゴ鉄道に転換されましたが、これは国鉄再建法の廃止対象線区最後の転換になりました。
しかし、同鉄道の経営悪化により、2015(平成27)年4月1日に京都丹後鉄道に移管されました。
<丹後由良駅の年表>
・1924(大正13)年4月12日:国鉄宮津線の一般駅として開業
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる
・1990(平成2)年4月1日:北近畿タンゴ鉄道の駅となる
・1991(平成3)年6月:現在の駅舎が竣工する
・2015(平成27)年4月1日:京都丹後鉄道の駅となる
(国鉄時代の駅名標)
(旧駅舎・ホーム側)
(旧 駅 舎)
撮影年月日:1989(平成元)年8月1日