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教育で人は変われるのか?

2014-09-19 21:44:12 | みんなの生活
湯浅誠さんの『五重の排除』・・・

まず、『家族福祉からの排除』がある。
だいたい、貧困家庭や虐待家庭で育っているのである。

『教育課程からの排除』
今の世の中ではコレは、厳しい。
世の中が中卒が当たり前だった時代はその原因が貧困であれ、
排除であれ、学力低下であれ、どうだっていいのだ。
それが当たり前なので、さして、問題にはならない。
高校進学率98%の世の中で、大半が塾に通う今の時代だから、
とっても問題になるである。

『企業福祉からの排除』
非正規でもちゃんと雇用され、保険・年金に加入できれば、まだ、いい方である。
不安定雇用を余儀なくされ、
まともな会社に就職出来なかったのは自己責任の風潮の日本である。
ただ、コレは、家庭と教育から排除されていなければ、
まだ、自己責任と言えるかもしれないが、
家庭から排除され、教育から排除された人に自己責任を求めるのは
厳しすぎるが、
世の中は何故か、企業に甘い。(政府が悪いのか?)

『公的福祉からの排除』
今の世の中、コレは、ないと思う。
というか、少なくとも私はしていない。

しかし、『生活保護制度』を説明しているだけで、
被害的に受けとめ、『稼働能力の活用』や『親族の扶養義務』『他法・他施策の優先』
について、説明しただけで、拒否を示す方がいる。

それは・・・

『自分自身からの排除』
をしているからだと思われる。
自分の人生を投げてしまっていると、説明を説明に受けとめられない。
もっとも『家庭』『教育』『企業』から排除されてしまっている人に
まっすぐ受けとめて、というのは、難しいことである。

湯浅氏に一言、申すとすれば、『順番が違う・・・』
『家庭福祉から排除』された次が『自分自身からの排除』である。
もしくは『家庭福祉からの排除』『教育からの排除』の次が『自分自身からの排除』である。
自分自身から排除しているから、
勉強も、仕事も、公的福祉からも遠ざかってしまう。

という、長ーーい前置きになったが、

果たして、コレを教育の力で変えることが出来るのだろうか???

以前は「伝わらない、伝えられない。」というのは自分が悪いと思っていた。
自分の力量不足だと思っていた。

しかし、人を変えようと思うのはおこがましい、傲慢だ、という考え方もある。
五重の排除をしている人に教育で「変わってほしい。」と思うこと自体、
無理なのかもしれない。

私は本業で『生活保護』の仕事をし、
副業で『職業訓練』の『介護初任者研修』の講師をしている。
どっちもセーフティーネットの仕事である。

だから、どっちにしても、このアプローチが難しく、
教育で変わるのか?という方にアプローチをする仕事なのだが、
それは、可能なのだろうか???

教育で人は変わるのだろうか???

生活保護を受給するに至った理由は人、それぞれなので、
五重の排除をしていない状態で受給されている
高齢者や素直な知的障害者もいるわけだが、
全員が全員、そうなのではなく、
五重の排除が原因で崩れてしまった方もいる。

問題はその方のセーフティネットの職業訓練の一つに
『介護初任者研修』があることである。
最近は『訓練前訓練』も増えては来たが、
セーフティネットの役割ならば、
何も猫も杓子も介護にしなくても・・・と思う。

昔は介護職を目指す、自分でやる気がある方が
自費で学んでいたため、そう、質は悪くなかった。

この方たちが全員介護職を続けられるのかどうかは分からない。
しかし、全体的な質の低下、は事実である。

変なたとえだが、風俗やキャバクラ等で
苦情、クレームが多いのは安い店である。
「金持ち、ケンカせず」というところがあり、
お金のある方はマナー良く、上品に、
お互いが気分良く遊ぶことに長けているのである。
ところが低価格で勝負している店はそうはいかない。

同様、自費で自分でお金を払う方が質も意識も高く、
安い方が質が悪くなってしまうのである。

ならなければいいよ、ならなければ。

五重の排除を受けた気の毒な方たちかもしれない。
とはいえ、介護を受けるのはやはり、弱者。
社会的弱者の介護福祉支援が程度が低いものであっては困るのだ。

社会的弱者・・・要介護者、障害者にしわ寄せが行くことは避けたい・・・
質の悪い介護を受けてほしくないし、受けさせたくないが、
大丈夫か?この人?
という支援者が職業訓練で集まってきて、簡単に介護初任者研修を
受講し、資格取得し、就職する・・・

質の低い人が介護初任者研修に集まってきている。
それは、全国的に多分、事実。

気の毒な人かもしれないが、
「仕事は選ばなければある。」という人もいるが、
質の悪い人と一緒に仕事をすると困る人が増えるのもまた、事実である。
介護業界全体の質の向上は望むところであり、
質の低下をしていては、介護職の給料も社会的地位も上がらないのである。

現在は介護職員の質の向上を謳われ、
処遇改善を議論され、介護技術の向上と
介護職員の社会的地位の確立、の方向に世の中が動いていると思いたい。

しかし、一方で、セーフティネットとしての職業訓練で
質が低い人の集まりになってしまい、
コレでは、介護職の地位の向上は望めず、国も介護を低く見たままである。

もちろん、全員ではないよ。
やる気があり、真剣に介護職を目指し、
そのための職業訓練、と考え、真面目にしっかり授業を受けている人もいる。

しかし、「無料だから」
「生活保護のケースワーカーやハローワークの職員にススメられたから」
という安易な理由で、何も考えずに介護初任者研修を受け、
やる気のないまま、授業に参加し、不真面目なまま・・・
という方もいるのである。

その人を教育で果たして、変えることが出来るのだろうか???

どうせやるならセーフティネットとしてなら
運転免許でも取得させればいいのに・・・と思うが、
それだと「自費で取得出来る人」も職業訓練を希望するから
それはそれで、社会保障費を圧迫するのだろう???

きっかけは何でもいい。
変わってくれれば、それで、いい。

しかし、教育で人は変わるのだろうか???

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