須磨観光ハウス~花月と猫の物語

1937年(昭和12年)に神戸市迎賓館として誕生した須磨観光ハウス「花月」と猫ちゃんたちを応援するブログです。

花月のお料理(62)~甘鯛若狭焼

2021-06-14 22:50:26 | 花月のお料理
「若狭焼」とは若狭の甘鯛を酒焼きしたことに由来して、その地名が使われているそうです。酒焼き ・・・そういえば料理長は「たれに酒の量が多い」と説明してくださいました。 

酒または酒にしょうゆを合わせたたれを若狭地と呼ぶそうです。若狭という地名、何となくお魚が美味しそうなイメージが湧いて来ますね。焼き方は、甘鯛等、うろこの細かい魚をうろこがついたまま焼くのですが、魚自体は塩をあてた物でも干物でもいいようです。 若狭地を皮にかけながら、うろこが逆立たないようにこんがりと丁寧に焼き上げ、仕上げます。


甘鯛若狭焼

食べ方はもちろん皮ごと・・・最近、魚の皮を食べられられない人も多いですが、若狭焼なら丸ごと美味しくいただけます。今回は皮もきれいに細工されていましたので、美味しさUP!!でした。

若たけのこ、ワカメを添えて更に春らしく、鯛のピンク、若タケノコの黄色、わかめ青緑、これもまた春の色合いと言えましょう。はじかみ生姜 もきれいですね。

日本料理の味わいを更に高めるのは「盛りつけ・配色・器」等ですね。盛りつけや配色は料理長の腕の見せどころ、花月の和食が素晴らしいのは言うまでもありません。

片口皿に盛りつけられた花月のお造里

さらに忘れてならないのが器。花月自前の器はとても上質です。先日、閉店直前の「太閤園」へ行きました。特別な器の展示なども見て回りましたが、花月の器がいかに優れているか、よ~く分かりました。工芸品の優劣を比べているのではなく、普段使いの器のことを言っているんです。花月ではランクの高い器をランチメニューにも使っているのですよ。


焚合の器も素敵です

太閤園の元の持ち主でいらっしゃった藤田男爵は晩年、須磨にお住いを移し、よく花月を利用されました。「藤のお椀」等、藤田男爵お持ち込みの漆器類・食器類もたくさんありますが、花月ではこれらの名品を会席コースの普段使いとして使用しています。太閤園のように大規模の料亭でないからこそできることがあるのです!

名品も置いているだけではもったいない、日々、料理に使ってこそ器も生きる!いつも最高級のおもてなしが花月の心意気です。


かくれんぼ中


【公式】神戸須磨の会席料理ランチ・ディナー │ 味と宿 花月
ホームページhttps://www.suma-kagetsu.com
Facebookhttps://www.facebook.com/suma.kagetsu.sakura