須磨観光ハウス~花月と猫の物語

1937年(昭和12年)に神戸市迎賓館として誕生した須磨観光ハウス「花月」と猫ちゃんたちを応援するブログです。

外飼い猫の社会化(3)~ 野生から共生(家畜化)へ

2021-04-19 21:06:48 | 猫の物語
「いえ猫」の祖先がアフリカ北部や近東あたりの「リビアヤマネコ」であることは、猫好きの方でしたら誰もが知っていることでしょう。

ある学説では「猫は自ら家畜化した動物である」といわれています。猫がもし、人とではなく野生動物に混じって暮らしていくことを選んだなら、身体が小さく弱い動物であるがゆえに「種」としての存続も危ぶまれたかもしれない・・・そんな状態を回避するために「猫」は自ら人に近づいたといわれています。可愛い容姿、しなやかな体形、赤ちゃんと同じぐらいの大きさ・・・猫の全てが人間の心に「愛おしさ」を呼び覚ますのも「戦略だった」のかもしれません。



皆さまは東南アジアの山中にいる「赤色野鶏」をご存知ですか?赤色野鶏は野生の鶏、私の第二の故郷タイの山中にも生息しています。
昔の人は赤色野鶏を家畜化し食用にするために捕まえたのでしょうか??

食用のトリといえばチキン、日本人は焼とりが好きですし、ダイエットや身体づくりの目的で「トリニク」は重宝されていますね。子供も大人も卵焼きが大好きです!昔の人はこの野鶏を家畜化し「ニワトリ」にしたのは確かでしょうが、その理由、実は最初は「肉を食べるため・卵をとって食べるため」ではなかったようなのです。

人類が初めて赤色野鶏を捕まえた動機や目的は、まだはっきりと解明されていないと思いますが、時を告げさせるため、儀式のため、ペット等、「食用ではない目的」に動機付けがあったように言われています。



ご承知のようにタイには「闘鶏」があります。手前味噌で申し訳ありませんが、ナイフを足につけ、傷つけあって血を流しながら戦わせるフィリピンの闘鶏とタイの闘鶏は全く違います。現在では動物愛護の視点から鶏が闘うためにリングに入る時間は制限されています。また脚や身体の保護のため、足には赤や青の小さなボクシンググローブをつけています。

タイ人のオーナーは、自分の子供よりも鶏の方が大事なのかと思うぐらい、闘鶏用の立派な鶏と寝食を共にし可愛がるそうです。
闘鶏会場に観に行ったことがありますが、オーナーが一生懸命に自分の鶏に声をかけながら、タオルをかけて冷やしたり、口移しで食べ物を与えたり、マッサージしてやったりしていました。そして人鶏一体となったリングでの闘い、会場の声と燃えるような熱気は凄まじいものでした。



何が言いたいのか??と整理すると、人と動物、人と鶏、人と猫は古来から「食用」「有益」「有用」等の打算的な関係性だけで繋がっているわけではないということなんです。
だからね♡♡、巡りあい共に人生を旅することになった「コンパニオンアニマル」だということを忘れないで、お互いの「ご縁」と「命」を思いやって暮らしたいものですよね。

猫から見れば、人間の方が「コンパニオンアニマル」、一緒に幸せを創造し、共に幸せを分かち合いましょうね。




【公式】神戸須磨の会席料理ランチ・ディナー │ 味と宿 花月
ホームページhttps://www.suma-kagetsu.com
Facebookhttps://www.facebook.com/suma.kagetsu.sakura