here and now

もし仮に・・・

私は、今、50代の後半です

30年前に

もし仮に・・・

現在の様に、インターネットの世界が発達していて

こころに関する様々な話題が提供され

個人が抱えるこころの苦しみが

病気として、広く、認められる環境にあったならば・・・

私は、きっと、そこにすがっていたと思います

でも、当時、そんな情報はなかったから

抱えている不安や苦しみから逃れるためには

自分の力で何とかするしかありませんでした

 

ある精神科病棟のセラピストの方は

カウンセリングのシステムができていないからと

特別に無料で1時間、私の話を聴いてくださいました

そして

「あなたは、大切なことをしようとされているのです

その答えを探し続けてください

そしたらきっと素敵な50代を迎えることができますよ

(当時、50代くらいに見えたその方は)

私も、まだ探し続けているところですから

あなたに、答えを教えてあげることはできないけれど

一つだけヒントを差し上げましょう

自分の好きなことをたいせつにしてください」

 

 

 

「新型うつ」などと、あたらしい言葉がありますけれど

あたらしい病気が生まれたわけではないと思うのです

人間である限り

程度の差こそあれ

いつの時代でも

それぞれが成長の過程で

皆が出会う不安や苦しみなのではないでしょうか・・・

 

そして、今、こころから思うのです

不安で、苦しい時

私は、とりわけ、原因を外に見つけたくなり

誰かを責めたくなり

特別に、誰かにすがりたくなる特徴が強いと思いますので

ああ、現代のように「新型うつ」などという情報がなくて

ほんとによかったと思うのです

 

当時の私は

自分の苦しさを保障してくれる

大義名分を求めておりました

でも、それがなかったからこそ

私は、自分の力で答えを見つけるしかなかったし

自分の中に深く入り込むことができたのです

そのおかげで

ありのままの自分を見つめること

ありのままの自分を受け入れること

ありのままの自分を好きになること

そんな力を育てられたのだと思います

 

 

 

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