ハムぞーの「職業野球研究所」

~プロ野球がある風景を楽しむ。そんな話をぼちぼちと~

「燃えよドラゴンズ!」を分析する。

2005-12-26 22:26:36 | 「職業野球研究所・特別調査室」
「燃えよドラゴンズ!」

中日が巨人V10を阻止し優勝した年に作られた曲。
作詞作曲は山本正之。
その年のオーダー(打順)を入れるというシステムを確立したのも、この曲。
歌の調子が「ヤッターマン」に似てるなあ、と思っていたら同一の作者だった、納得。
74年版は歌唱:坂東英二
訂正「板東英二」でした。giants-55さん多謝。
おっちゃん風ながら、軽快に歌います。

「燃えよドラゴンズ!」・74年

さて今回の研究対象は、打順編。
1番から8番打者がどのようなゲーム運びをしたか、考えて見ます。
歌詞は下記のとおり。



遠い夜空にこだまする
竜の叫びを耳にして
中日球場詰めかけた
僕らをジンとしびれさす
いいぞがんばれドラゴンズ、燃えよドラゴンズ!



一番高木が塁に出て
二番谷木が送りバント
三番井上タイムリー
四番マーチンホームラン
いいぞがんばれドラゴンズ、燃えよドラゴンズ!

五番矢沢がクリーンヒット
六番木俣が流し打ち
七番島谷ヒットエンドラン
八番広瀬がスクイズバント
いいぞがんばれドラゴンズ、燃えよドラゴンズ!


このあと投手編やコーチ編もありますが、ここは省略。

では一寸
ゴソゴソするあるよ・・・。


※その前に前提として、
 「1回表ビジターチームが無得点。1回裏の攻撃」と設定しました。


一番高木が塁に出て
「塁に出て」とはどういうことだろうか?
「アウトにならないこと」と設定してみよう。

すると
1)ホームラン
2)三塁打
3)二塁打
4)安打
5)敵失による出塁
6)死球
7)インターフェア
8)四球        などが考えられます。
(ほかにもあるけど・・)


1)ホームランは、次打者の歌詞が「送りバント」なので、除外。
2)三塁打は、次打者のバントがスクイズとなり、コレも除外。
3)二塁打は、初回と仮定すると、作戦的に考えにくい。
4)安打は、それで出塁しても「塁に出て」と歌わないだろう。

ということで5)~8)に絞ってみます。

5)敵失出塁と6)死球 は歌に勢いがなくなる?
7)のインターフェア(打撃妨害)は、あまり起こらない。

よって8)四球と推測します。


二番谷木が送りバント
おやおや、早くもバントですか。
まあ仕方がないですね歌詞ですから

1死2塁です。

なお歌詞に「成功」とは歌われてないので、ランナー入れ替わりやゲッツーもありえるところです。
しかし次打者が「タイムリー」なので、ここは普通に「送り成功」でよいと思われます。

三番井上タイムリー
後年ハムに移籍の井上、適時打。

1点先制、なおも1死1塁です。

なお2ベース、3ベースという解釈もありえますが、次打者本塁打なので得点は同じ。
一応単打としました。

四番マーチンホームラン
やはり四番打者は本塁打でなきゃ!

2点追加3点目です。


いいぞがんばれドラゴンズ、燃えよドラゴンズ♪


五番谷沢がクリーンヒット
さてまだまだ猛攻は続きます。
二塁打三塁打もありえますが、通常長打に「クリーンヒット」は言わないのでは。
単打でいいと思います。

1死1塁です。


六番木俣が流し打ち
ここからがややこしい・・・。

まずここには「アウトセーフ」の区別がされていません。
しかしこの歌で「6番&7番打者」には、アウトが許されていません。
なぜなら・・・


「8番広瀬」はスクイズをしなければなりません(歌詞中)。

よってここでアウトになると、2アウトとなり
スクイズが、出来なくなるのです。


またここでは、「流し打ち」の表現だけなので、
「安打、二塁打、三塁打、本塁打」すべてありえますが・・・・

本塁打:無走者となり、次打者の「ヒットエンドラン」が出来ない。
三塁打:走者三塁で「ヒットエンドラン」はない。
二塁打:走者二三塁または走者二塁で、「ヒットエンドラン」はない。
よって単打で確定です。


ただ、ここで「1塁走者矢沢」は、三塁に進めたでしょうか?
1)1死1・2塁(進めない)
2)1死1・3塁(進めた) 

そこで次打者を見てみると・・・

七番島谷ヒットエンドラン
どちらにしても作戦的に「エンドラン」を掛けるなら?マークな場面ですが・・・。
勿論8番広瀬にスクイズさせねばならないので、島谷は安打になる前提です。

ここでは、次打者がスクイズの為
1塁走者(木俣)が三塁へ進んでおく必要があります。
1)2)ともに、それはクリアしています。

では1)2)、どちらが相応しいでしょうか?
1)でかけると、ライナーでのゲッツーが怖い。
1塁走者2塁走者とも、アウトを取られる状況です。

2)なら3塁走者は飛び出さなくても、塁間を抜ければ悠々ホームインです。

しかし2)ならスクイズか犠牲フライをあげるよう指示するのでは。
それならまだ1)ということでしょうか。
3点リードと考えて、無理していないのでは。

エンドランはとらないだろうなあ。
まだ言ってる・・・・。

八番広瀬がスクイズバント
となるわけです。

しかし、広瀬のスクイズですが
打順を歌った部分はここで終わり。
成功か失敗か、それは判断できません。


それは皆様でお決めいただくことになろうかと・・・・・・。

中日ファンの皆さん、ええかげんな推察でごめんなさい。
ご静聴、ありがとうございました。



<まとめ>

一番高木が塁に出て
 (無死1塁。走者高木)
二番谷木が送りバント
 (1死2塁。走者高木)
三番井上タイムリー
 (高木生還。1死1塁走者井上)
四番マーチンホームラン
 (井上マーチン生還。2点追加3点。1死走者なし)

五番谷沢がクリーンヒット
 (1死1塁。走者矢沢)
六番木俣が流し打ち
 (1死1・2塁。走者2塁谷沢、1塁木俣)
七番島谷ヒットエンドラン
 (谷沢生還1点追加4点。なお1死1・3塁。走者3塁木俣、1塁島谷)
八番広瀬がスクイズバント
  ?

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16 コメント

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燃えよドラゴンズ (giants-55)
2005-12-26 23:50:33
幼少時に名古屋に住んでおり、その際ドラゴンズが優勝しました。そうです、正に板東英二氏(私も時折間違えてしまうのですが、”坂”東ではなく”板”東が正しい様ですね。伊東四”郎”ではなく、伊東四”朗”が正しいのと同じで、何かややこしいのですが(笑)。)が歌ったこの年の事でした。当時からジャイアンツ・ファンでは在りましたが、この歌が大好きでしばしば口ずさんでいたものです。ですから、今でも「ドラゴンズ」というチーム名には心疼く所が在りますし、何の気無しに「中日球場」と名古屋ドームを呼んでしまう事も在ります。



で、ハムぞー様の記事を拝読させて戴いて、思わずニヤリ。と言うのも、自分もこの歌の歌詞に基づいて、「一体どういうシチュエーションだったのだろうか?」と自己分析した事が在るからなんです。一番悩んだのは1番の高木選手がどの様な形で出塁したのかという事。色々考えたのですが、高木選手の”当時の”位置付けや、順繰りに塁を詰めて行く様なイメージを受ける歌詞から、自分も四球と捉えました。ですから、自己分析結果はハムぞー様と全く同じです。



その後に、幾つものバージョンが歌われて来た「燃えよドラゴンズ」。でも、自分の中では板東バージョンが唯一無二の存在と言っても過言では在りません。今でも「六甲おろし」と並んでカラオケで必ず歌う曲です。(「闘魂こめて」は殆ど歌いません。ましてや、「ファインプレーを君と一緒に~GO!GO!ジャイアンツ」なんぞは一回も歌った事が無いですし(^o^;;;。)
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高木は四球がよく似合う (gegenga)
2005-12-27 09:56:55
私も子どものころ、シチュエーションをいろいろ考えました。

そしてやはり、高木は四球しかないだろうという結論に。

キャラクター的に、四球なんですよね。

田淵なら死球のほうだろうけど。



そうかあ、作詞作曲・山本正之だったのかあ。

タイムボカンシリーズのファンとしては、深く納得。
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今は2番でエンドラン (behoimi)
2005-12-27 10:08:53
確かに、下位打線はどういう状況なのか解らないですね。



少し前でも、「空に打つ」や「天に打つ」なんて時もありました。今思うとアウトなんじゃネェか?って思いますが、ファンは盲目?なもんで何にも疑いませんでした・・・。
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おお、こんなところから (かめちき)
2005-12-28 09:03:06
燃えドラが聞こえている@@!

島谷の考察の項、研究所の面目躍如ですね。

私も守道はなんとなく四球だと信じていました。

谷木が実は送りバントなんかちっともしなかったという話を知ったのはずうっと後年のこと。

それにしても坂東英二の天に伸び上がるような歌声は今聞いても気持ちいい。

そういえば得点シーンでの合唱で球場名をちゃんと入れ替えてるのはご存知でしたか?
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giants-55 さん 江 (ハムぞー所長)
2005-12-29 07:39:09
私も「板東英二歌唱」の74年バージョンです。

というかそれしか知らないので・・・。



歌詞の「中日球場」のくだりもいいですね。

20代のころに一度だけ行きました。

その頃でも既に「ナゴヤ球場」でした。外野の高いネット記憶に新しいです。



この曲と「それゆけカープ」、優勝時にずいぶんテレビなどから聞こえてきて(さすがに関西です。商店街ではかかりません)、覚えてしまったもんです。
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gegenga さん 江 (ハムぞー所長)
2005-12-29 07:43:19
>四球

ご支持いただきありがとうございます。

「塁に出て」を使って、ヒットはないと考えました。

(この曲でヒットなら「一番高木が、レフト前~♪」としますよね)

ましてや実際のイメージとあっているのなら、なお更OK、満足のお言葉です。



>死球

清原や竹之内も入れてやってください・・・。



>山本正之

「ヤッターマン」くらいしか歌は分かりませんが、板東英二の歌唱も「近いもの」がありますよね。
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behoimi さん 江 (ハムぞー所長)
2005-12-29 07:53:12
>下位打線

ここが研究のツボです。

しかしどういう作戦かは「近藤コーチの作戦に~♪」に聞いてみたいものです。





>「空に打つ」「天に打つ」

そのバージョン、この間のカラオケで聞きました。



「アストロ球団」で、滅茶苦茶高いフライの間に打者がゆっくりベース一周、あまりに速い速度でグラブが破壊される打撃がありましたが、それを思い出しました。

(なんせ発売時の頃の記憶で、少しあいまいで失礼)
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かめちき さん 江 (ハムぞー所長)
2005-12-29 07:57:57
>谷木は送りバント

結構作詞もエエ加減なとこもあったのでしょうか。

しかしそうでもしないと、アウトがなさすぎるし、攻撃パターンも切れてしまうし・・・。



>球場名

この前のカラオケの時にしっかり確認。

「ナゴヤドーム」に替わってましたね。



「ナゴヤ球場」でも語呂が悪いし、「ナゴヤドーム」も「に」を入れねばならないし。



やはり「中日球場」ですねえ、自分の中では。
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山本まさゆきの「親戚」です (sadakun_d)
2005-12-29 12:56:48
「燃えよ!ドラゴンズ」で山本まさゆきは、プータロー生活から「作詞作曲家」になりました



元来「子供のためのアニメソング」を書きたいということから「タツノコプロ」と契約して



タイムボカン・シリーズ



この楽曲を全て、山本まさゆきが担当をしています。



さて「燃えよ!ドラゴンズ」は、毎年、中日優勝しそうだぞーで「作詞作業」に取り掛かります。この時活躍している選手がずっと活躍している保証がないため、まさゆき先生、かなり悩みまくる(笑)



74年燃えよは、「高木守道」が話題ですね。一番セカンド高木は、中日ファンの誰もが「エラーしない守道。三振しない守道」として記憶。



なんせ守道は気がついたら一塁にいる!選手でしたね。

作詞作業で難しいのは、選手の個性とファンの期待をうまくマッチさせればですかね。



二番谷木送りバンド⇒で、アウト。これ谷木本人から「おいおい、俺なんでアウトなんだよ」てクレーがあったそうですよ。



また「日ハムファイターズ応援歌」も提供していますが、わかりますかね
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ホームもそうですが (かめちき)
2005-12-29 22:19:37
>球場名

ビジターでも球場名を置き換えて歌うんですよ。

神宮球場とか東京ドームとか、そのときの球場名をいれて歌います(相手チームにとっては忌々しいかも?)

だから球場通いをするまではずっと中日球場で口ずさんでいましたが、今ではその日の気分で球場名をいれてるんですよ。
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