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日常・民話など

民話・男鹿の椿

2021-01-28 10:59:37 | 昔っこ・民話

   民話 男鹿の椿

むかしむかし、ある春のこと。男鹿の浜辺の村に、遠い都から船に乗って

行商の若者がやってきた。若者はさまざまな美しい物を 売って歩いていた。

そして乞われるままに 都や遠国の珍しい話を語って聞かせてくれた。

村に笑顔の美しい娘がいた。毎日海にもぐって、貝や海草を取る働き者だった。

 

二人は浜辺で出逢い 浜近くの小高い丘の上で。都や浜の話をした。

次の日も、次の日もそうした。毎日二人はとても幸せだった。

やがて冬も間近になり 若者が言い出した。

「もう都に帰らなくてはならない。でも来年の春には、必ずあなたを迎えに来よう」

「その時には、どうぞ都に咲くという椿の赤い花を 持って来てくださいね。」

 

若者は旅立ち、冬が来た。しかし、椿の花を思って娘の心は暖かかった。

春、娘は毎日丘に登って 南の沖をながめた。

ながめ続けたが、若者の船は来なかった。「必ず来てくれる」

信じる心を支えに 二度目の冬が過ぎたが、この春も若者は来なかった。

暗く長い三度目の冬。ようやく春が来て、丘の上に立った」

娘の顏は やつれはてていた。

 

そしてある日、娘は断崖から海に身を投げた。

若者の船が着いたのは そのすぐあとだった。

娘の話を聞かされ 若者は嘆き悲しんだ。若者はあの丘に登り 

花の代わりに持ってきた 椿の種を埋めた。椿はこの寒い北国に根をおろし

やがて 春ごとに娘の見たかった 真っ赤な花を 咲かせるようになった。

椿漁港と 北限の椿の能登山に咲く椿 ⇧

能登山

 鳥居をくぐって登っていくと 小さな神社があり お社の中に椿伝説が・・・

 小さな岩山ですが 能登山全体を椿が覆っています。

 (男鹿半島に伝わる 民話です。)

 

★昨日また受診して 痛み止めの薬が変わり たまに頭、首がチクチクする

程度になりホッ! やれやれ・・・ 

みなさま ご心配いただきありがとうございました。<(_ _)>

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