つれづれなるままに

恐れ多くも、兼好法師のような文才はありませんが、日常の出来事を「ブログ」に表現できれば幸いです。’05.01.27.大安

◆フィデル・カストロ前議長のご逝去悼む

2016-11-27 21:51:10 | Weblog


11月25日、キューバ前議長が死去90歳だった。

豊かな農場主の家で育ったカストロ氏は、勿論共産主義者ではなかった。

1959年のキューバ革命で米国の傀儡政権だったフルヘンシオ・バティスタ政権を武力で倒し、議長に就任した。

カストロ政権転覆を企てた「ビッグス湾事件」(CIAによる訓練された侵攻軍が敗退)後、1961年5月にフィーデルは、キューバ革命は社会主義革命であると宣言した。

フルシチョフ(当時・ソ連首相)の提案で、核ミサイルがキューバに配備され、米ソ間の緊張が高まり、核戦争の危機が現実味を帯びると、ケネディとフルシチョフは、アメリカがトルコからジュピターミサイルを撤去するのと引き換えに、所謂「キューバ危機」は回避された。

1991年にソ連が崩壊すると両国の関係は薄れ、支援が絶たれると、国民の生活は一気に悪化し、経済は疲弊した。

弟のラウル議長の下で経済改革が進み、昨年7月、ついに米国との国交が回復した。

フィーデル氏の原点は、大資本による搾取と腐敗への怒りであり、グローバル化で、個々人や国家間の格差に苦しむ世界中の不満や世界経済の停滞ともラップする。

その中で、保護主義的な思想がポプュリズム(迎合主義)と手を結び、カストロ前議長の思惑と違った方向に進む危険性も多とする。

カストロ前議長のご冥福を祈りながら日本、世界の未来を考えたい。

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